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あまり語られていなそうなGoToの効果

GoToトラベルとGoToイート。政府の需要喚起施策により、旅行や飲食の消費も増え、止まっていた人手が戻ってきつつあるとの報道。

GoToトラベルにおいては、来年1月末までだったところを5月末くらいまでの延長が検討されているとのこと。

この施策の是非は他所で十分に語り尽くされているので、簡単に挙げるだけにしておきますが、賛成派としてはサービス業に携わる事業者に対して直接支援する以上の経済効果を一般消費者に消費してもらうという、レバレッジを効かせるための支援策であるという話。反対派は、当然ながら人の移動が活発になることでコロナウイルスの感染拡大が広がってしまう、治療法やワクチンが確立されていない段階では危険だ。だから直接支援すれば良いという話。

ここでは是非については語りませんが、この施策のもう一つの効果について、あまり語られていないのではないかなと思ったので挙げてみます。

賛成にしろ反対にしろ、金銭的な援助や経済効果ばかり語られていますが、そこで働く従業員が生き生きとした毎日を過ごすという効果はもっと注目されて良いんじゃないかなと思いました。

十把一絡げにするのは良くないですが、日々転職相談・キャリア相談に乗っている中で感じるところとしては、観光業や飲食業など、サービス業に従事する方は顧客に対するホスピタリティが高かったり、人と接することを喜びと感じていてその職業を選んでいる方が比較的多いように感じています。

仮に働いた場合と同等の金銭的な補助があったとしても、この先未来はどうなるかわからないと不安を感じながら家に閉じこもり続けるよりは、今のようにまた人々の往来が活発にあり、日々良い意味で忙しく動けているということが生活に張りが出て楽しいと感じる方も多いのではないかと思います。

もちろん、本当は不安を感じてしょうがないのに働かざるを得ないという方もいらっしゃるでしょうから、そういう人にとっては休業補償をもらって休める方が良いかもしれません。(理想を言えば、どちらか選べると良いんでしょうね。)

報道では、自殺者の数が例年よりも大幅に増えているとのこと。

リンク先では男女比のみで、年齢や場所、職業別などの内訳はわかっていませんが、生活不安を抱えて病んでしまうという影響も少なくないのではと思っており、そういう観点からも、日常に近い生活や、職場の同僚や顧客とのコミュニケーションがもたらす効果というのもあながち無視できないのではないかと思います。

また感染者が増えてきているとのことなので、継続すべきか注視していかねばならないとは思いますが、議論を進めていく上で考慮すべきポイントの一つとして捉えていただけると嬉しいです。

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