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お正月は箱根駅伝をみんなで楽しもう!

 お正月の風物詩といえば箱根駅伝。今年で99回目を迎える伝統ある箱根駅伝を知らない人はいないだろう。しかし箱根駅伝を毎年お茶をすすりながらなんとなく見ているというだけの人は多いのではないだろうか。今回は、筆者の専門分野である箱根駅伝の、注目選手やコースの紹介を通じて、ミニナリの皆さんにぜひ箱根駅伝(1月2日、3日)を楽しんで頂ければと思う。

【出場校紹介】全21チーム

シード校
青山学院大学
・・・15年連続28度目の出場。前回大会1位。
東洋大学・・・21年連続81度目の出場。前回大会4位。
順天堂大学・・・12年連続64度目の出場。前回大会2位。
駒澤大学・・・57年連続57度目の出場。前回大会3位。
中央大学・・・6年連続96度目の出場。前回大会6位。
創価大学・・・4年連続6度目の出場。前回大会7位。
東京国際大学・・・6年連続7度目の出場。前回大会5位。
國學院大學・・・7年連続16度目の出場。前回大会8位。
帝京大学・・・16年連続24度目の出場。前回大会9位。
法政大学・・・8年連続83度目の出場。前回大会10位。

予選会校
大東文化大学
・・・4年ぶり51度目の出場。前回予選落ち。
明治大学・・・5年連続64度目の出場。前回大会14位。
城西大学・・・2年ぶり17度目の出場。前回予選落ち。
早稲田大学・・・47年連続92度目の出場。前回大会13位。
日本体育大学・・・75年連続75度目の出場。前回大会17位。
立教大学・・・55年ぶり28度目の出場。前回予選落ち。
山梨学院大学・・・3年連続36度目の出場。前回大会18位。
専修大学・・・3年連続71度目の出場。前回大会20位。
東海大学・・・10年連続50度目の出場。前回大会11位。
国士舘大学・・・7年連続51度目の出場。前回大会15位。
関東学生連合・・・オープン参加。

箱根駅伝は上位10チームがシード権を獲得し翌年の箱根駅伝へストレートで出場でき、11位以下のチームは10月に行われる予選会を勝ち抜かなければ出場できないため、毎年シード権をかけた熾烈な争いが繰り広げられるところも大きな見どころだ。

【コース紹介】

1月2日に往路、3日に復路の合計217.1キロで順位が決まる

往路 1月2日
【1区】21.3キロ 大手町→鶴見中継所
 
東京大手町を出発するスタートの1区は、各校出遅れが絶対に許されない。前半から果敢に仕掛けて逃げ切りをはかるチームや、上位校に食らいつくチームと戦術はチームによって千差万別だ。見どころは8キロ付近の新八ッ山橋や、15キロ付近の六郷橋の上り下りで、スパートをかけて一気に集団から抜け出す選手が例年多く一気にギアがあがるため、この辺りの駆け引きにはぜひ注目して頂きたい。

【2区】23.1キロ 鶴見中継所→戸塚中継所
 
各校のエースがエントリーされハイレベルな展開が繰り広げられる通称「花の2区」には見どころがたくさんだ。歴代の学生トップクラスのランナーがここから世界へ羽ばたいていくため、2区を走る選手の名前はどの選手も覚えておいて損はないだろう。アフリカからの留学生ランナーがごぼう抜きを繰り広げることでも有名な国際色豊かな区間であり、トモナリFCとしてはテンションが上がりっぱなし間違いなし。コースの最後には箱根の壁と呼ばれている権太坂の上りがあり、毎年エース達がデッドヒートを繰り広げる。

【3区】21.4キロ 戸塚中継所→平塚中継所
 
街から海へ、都心のビル街を抜けて湘南の海岸沿いを走る3区は、どの選手も気候との戦いがカギとなる区間だ。横から吹き付ける海風は非常に強く、時には砂塵となって吹き付け、例年選手たちを苦しめる。往路のちょうど半分となる3区は非常に重要な繋ぎの区間で、気候にも左右されない安定感のある選手が毎年しのぎを削る。

【4区】20.9キロ 平塚中継所→小田原中継所
 
海から山へ、強風吹き荒れる海を抜けたら今度は山からの冷たい風が吹き降りる登りへ突入する非常に難しい区間で、花の2区に次いでチームの重要選手がエントリーされる準エース区間だ。往路のラストである5区の山登りへいい形で繋げるために、各校難しいコースでハイレベルな争うが毎年繰り広げられる。

【5区】20.8キロ 小田原中継所→箱根芦ノ湖
 
最高地点の874メートルまで永遠と登りが続くまさに地獄の区間だ。かつては今井正人、柏原竜二、神野大地といった歴代の「山の神」が誕生した区間でもあり、箱根駅伝で一番見どころが大きい区間といっても過言ではないだろう。往路の最終区間ということもあり、どの区間にも増して抜きつ抜かれるのデッドヒートが繰り広げられ、一番順位の入れ替えが激しい区間でもある。山登りは非常に特殊な区間で、例え5分差があったとしても簡単にひっくり返ってしまうような区間でもあり、最後の最後まで目が離せない。

復路 1月3日
【6区】20.8キロ 箱根芦ノ湖→小田原中継所
 復路のスタート区間である6区は、標高差874メートルを一気に駆け下る山くだりの区間で、各校スピードランナーがエントリーされる。序盤の4キロを過ぎたら残りはひたすら山道を下るコースで、最速100メートル14秒のスピードで15キロ弱を駆け降りるため膝へのダメージはかなりのもので、走ったランナーは約1カ月ほどまともに歩けなくなるほどだそうだ。

【7区】21.3キロ 小田原中継所→平塚中継所
 山の冷たい冷気から、湘南の日差しを受ける気候の変動が大きい区間となり、気候との戦いとなる区間だ。アップダウンはそれ程無いため、10区間の中では比較的走りやすい区間となるため、例年各校の1年生がエントリーされて箱根駅伝デビューを飾ることが多い。

【8区】21.4キロ 平塚中継所→戸塚中継所
 湘南の海岸を走る8区は、往路の3区の鏡となる区間で、往路と同様に横から吹き付ける海風と戦いながら走る区間となる。15キロ付近では遊行寺の急勾配の上り坂があるため、比較的登りに強い選手がエントリーされる。復路の折り返しとなる重要な繋ぎの区間となるため、どのチームも絶対に外せない区間となる。この辺りから繰り上げスタート(トップから20分以上離れてしまうチームは繰り上げスタートとなりタスキを繋げなくなる)も始まるため、タスキリレーのドラマは例年涙無しには見られない。

【9区】23.1キロ 戸塚中継所→鶴見中継所
 往路の花の2区の鏡の区間となっており復路最長距離、復路のエース区間で各チームキャプテンや準エースといった非常に力のある選手や勝負強い選手がエントリーされる区間だ。最終10区へ繋ぐ非常に重要な区間となり、アプダウンも激しいコースであるため、どこでスパートをかけるか、優勝やシード権獲得に向けて各校の戦略に注目だ。

【10区】23.0キロ 鶴見中継所→東京大手町
 箱根駅伝もいよいよフィナーレを迎えるアンカー区間。泣いても笑ってもアンカーの走りにチームの命運が託される。例年の優勝チームは独走優勝が多いが、2011年大会では優勝の早稲田大学と2位の東洋大学の差がわずか21秒というとんでもない僅差での優勝争いが繰り広げられたこともある。優勝争いだけでなく、10位以内を掛けたシード権争いも熱く、ラスト1キロでの8位~12位辺りの天国と地獄を掛けたラストスパート争いにもぜひ注目して頂きたい。

【注目選手】

吉居 大和 中央大学(3年)
 
昨年の箱根駅伝では1区を走り独走、10年以上も破られていなかった伝説の区間記録を更新する圧巻の走りをみせた。同じ中央大学の弟(駿恭)もメンバー入りを果たしており、兄弟タスキリレーも実現するかもしれない。

藤原監督の元、チームを2年連続のシード権へ導く

田澤 廉 駒澤大学(4年)
 10000メートル日本歴代2位となる27分23秒の記録を持ち、誰もが認める今大会学生最強のランナーだ。優勝候補の駒澤大学の大エースとして、どんな走りでチームを念願の総合優勝に導くか注目だ。

今大会日本人学生最強ランナー

三浦 龍司 順天堂大学(3年)
 一昨年は日の丸を背負い東京オリンピックにも出場した世界でも活躍するトップランナー。花の2区での出走が予想される。

3000メートルSCでオリンピックにも出場し、すでに世界の舞台も経験している三浦

イェゴン・ヴィンセント 東京国際大学(4年)
 1、2年生の際には箱根駅伝で2年連続で区間新記録をした今や誰もが知る怪物ランナー。今年もどんな異次元の走りを見せるのか。これまでもマヤカ、モグス、ダニエル、ベンジャミン、オムワンバ、ニャイロ、キトニーといった多くのケニア人留学生ランナーがいたが、間違いなく過去最強の留学生ランナーだ。

過去最強の留学生であるケニア人のヴィンセント


【優勝予想】

大本命:駒澤大学
対抗:青山学院大学
大穴:國學院大學、中央大学

以上、お雑煮でもすすりながら皆さん箱根駅伝をぜひ楽しんで下さい!!!

文/駅伝大好き編集長 No.⑦

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