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紅茶と服との遭遇、お金を食む我

昨日、高円寺の二つのお店で買い物をした。

一つのお店は、紅茶専門店のジークレフ。大好きな銭湯・小杉湯に向かう途中にあるお店。

お店に入ったら、「今日はどんなお茶をお探しですか?」と話しかけられた。いや、全く嗜んだりしないんですけど、ちょっと寄ってみました、と答えた。

アールグレイやダージリンという種類があるのは知ってるけど、風味の違いもよくわからないし、産地を意識して飲んだこともない。これまで何度も紅茶を飲んだことがあるけど、一度も、紅茶のことを考えたことはない。

そんな感じの中、紅茶専門店にいた。

まずもって、この時期は、「セカンドフラッシュ」なるものが豊富に揃っている時期らしく、店員さんから紅茶の説明を受けつつ、おすすめされるがままに、試飲をしていた。

熱量高い店員さんだなぁ、と思いながら、会社のこともネットで調べてみると、こんな文言があった。

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ティーマーケットジークレフでは、シングルオリジンの紅茶・台湾茶をはじめ、クラフトマンシップに裏打ちされた、作り手の作品としての茶を取り揃えております。

茶は自然の中でつくりあげられる農産物ですが、それと同時に職人が手塩にかけて育てた、ひとつの作品でもあります。本当に優れた作品は、つくり手の思いがにじみ出るような豊かな風味を湛えており、熟成するにつれ豊潤な香りを醸し出します。

茶の心はもてなしの心。
一杯のお茶に託された思いとともに、素晴らしい茶の世界をお楽しみください。

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クラフトマンシップに裏打ちされた、一つの作品。

考えてみたこともない、観点、大袈裟に言えば、世界の見え方だった。

飲み比べてみると、確かに、違いがあった。

家で一杯入れると、100円くらい。セブンイレブンでコーヒー買っても100円くらい。スタバなら400円くらい。

高くはないな、と思って、買ってみた。

そしたら、こんな冊子を渡された。

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いやもう、ガチやん、と思った。

紅茶の世界に魅了された人が、自分と、その世界を繋いでくれる。うまいし、知れるし、繋がれる。

昨晩、奥さんと、紅茶を一緒に飲みながら、買ってよかった、と思った。

ジークレフで紅茶を買って、小杉湯で湯船につかって、その後は、lampaという服屋さんにお邪魔した。

家と高円寺のオーケーストアの間にあって、かっけぇ店だなぁと思っていて、先日初めて入ろうとしたら、「会員制」の文字がドーンと入り口に鎮座していた。まじ?と思って、ネットで調べてみたら、お店のホームページにこんな説明があった。

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この説明を読んだ時点ですでに、なんかいいなぁと思っていたのだが、店に入ったら、やっぱりとてもよくて、スティルバイハンドという日本のブランドのパンツを買って、その帰り道、ランパというお店、オーナーさんとの出会いに、とても嬉しさを感じた。

昨日は2回目、お店にお邪魔した。

服。

毎日着てる。

高校生の頃はファッション雑誌とか少し読んでて、stussyが流行ってた頃で、その後大学生になってからは、ジャーナルスタンダードやビームス、社会人になりたての頃はトゥモローランド@新宿で服を買ったりしていた。

そこに行けば、かっこいい服が置いてあって、値段とデザインと懐具合を見合いながら、買って、着て。社会人1年目、ボーナスが出た後なんかは、懐具合もよろしかったので、トゥモローランドで、スプリングコート買ったりして、結局たいして着ることはなく、人に譲った。

セレクトショップやブランドを意識していたのは本当それまでで、それからは、ユニクロと無印良品、あとはメルカリにただただ、お世話になっていた。白の無地Tシャツ4枚まとめて買って、数千円。ネイビーのニット4枚まとめて買って、一万ちょっと。会計のたびに、「やっすー」と感じていた。

そんな折、ランパというお店にふと入って、オーナーの人と少し話をして、ひっさしぶりに、「服を買った」のがちょっと前。楽しいなぁ、としみじみ感じて、昨日もまたお邪魔をして、コートとスニーカーを買った。

コートはダッフルコート。びっくりするくらい持つと重くて、着ると軽い。今年からスタートした、宮城にあるダッフルコート専門のブランドで、オーナーの人曰く、天才だと思う、という人がデザインをしているらしい。縫製はもちろん、何から何まで東北で作られていて、安くはなかったけど、リディラバで働く中でもらったお金を、東北に繋げるなら、こりゃ本望、と思って買ってみた。

もう一つはスニーカー。メイドインスロバキア。

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1950年代~1980年代、まだチェコスロバキアだった時代のパルチザンスケという小さな町で生産されていたシューズブランドのZDA。当時のソールや型、そして製造していた機械が現存していたことが今回の復活の大きなきっかけとなりました。そのファクトリーに協力を仰ぎZDAは2016SSシーズンより復活することができました。当時の機械を用いて、ひとつひとつ丁寧にハンドメイドで生産されています。

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デザインもめっちゃ好きだし、ストーリーもおもしろしいし、説明してくれるオーナーさんも楽しそうだし。

買ってみるか、ということで、購入してみた。

そして買った翌日の朝、こうやって、ブログ書くほどに、コートやスニーカーや、紅茶が、家にあって、使えることが、とても嬉しかったりする。

好きだなぁと思える熱量持った媒介者の人に、自分は知らない世界を教えてもらって、価値を交換して、その世界を愉しむ。

知り、繋がり、楽しみ、拓く。

そんな買い物のワクワクを、備忘も兼ねてブログに書いた。

一昨日、金曜日。

尊敬するNPOの人と、会社のメンバーたちと一緒に飲んでて、すっかり酔っ払って、どうやって家に帰ったかも覚えてないし、なんなら、お金を食べてたらしい。

自分が怖い。

けど、そんな楽しさにこそ、カネは使っていきたいと思った。

書きながら、茨木のり子の詩の一節を思い出した。

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自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ

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愉しい方、ワクワクする方へ、昨日も今日も明日も明後日も明明後日も行きたい。

お読みいただき、ありがとうございます。七転び八起きな人生を、みんなで楽しみ合いながら、笑い合いながら暮らしていけたらいいなぁと思って、noteでマガジンやっております。もしよろしければ、フォローいただけると嬉しいです(^^