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2度あることは3度ある。ヒットを連発する頭脳派原作者の最新作「トリリオンゲーム」

この7月からドラマ「silent」でも注目を集めたSnowMan目黒連佐野勇斗のダブル主演で「トリリオンゲーム」のTVドラマがスタートしました。

本作は「アイシールド21」「Dr.STONE」でヒットを飛ばした”稲垣理一郎”先生原作漫画の最新作で、先日最新巻となる7巻が発売されたばかりの絶賛連載中の作品です。

「Dr.STONE」では、その大胆な舞台設定から、最初主人公っぽく描いていた大樹から鮮やかに千空に主人公をチェンジする構成の妙など、まんまとハマらされて、原作・アニメ共に楽しませてもらっていました。

そんな人気作の原作者の新作ということで、本作「トリリオンゲーム」にも注目していましたが、前作とは打って変わって媒体が青年誌になったことからか、本作は作画を劇画の大御所”池上遼一”先生が担当しており、見た目の雰囲気はだいぶ変わっています。

自分は池上先生の漫画は正直あまりちゃんと読んだことがなく、むしろ先生の絵柄を真似てギャグにした野中英次先生の「課長バカ一代」の方が愛読していたくらいでした(少年マガジン派には「魁!!クロマティ高校」の方が有名ですね)。

そんな訳で?絵柄自体は馴染みがあったので、本作も個人的には”成り上がり起業ストーリー”といった本作の内容とのマッチングの意味でも特に違和感はなかったのですが、「Dr.STONE」でファンになった人からのスイッチとしては敷居が高そうだったので、アニメより実写ドラマの方が向いているんじゃないかなとは思っていました。

そんな中、ついに始まったTVドラマですが、主演の二人を始め、デフォで盛ってるみたいなまんまる御目目が特徴の桐姫役の今田美桜とフレッシュな面々が抜擢され、怪しい投資家役の吉川晃司やライバル会社の社長役の國村隼など、クセ者の役者が脇を固めて期待を高めます(吉川の秘書役にあかせあかりを持ってきた辺りは天才!とか思っちゃいました)。

ドラマでは1話の中で原作コミックスの1巻+2話分をまるまる展開する構成でテンポよく進展していましたが、見どころとなるビルの窓にロードマップを描くシーンやハッカー大会のシーンも大胆なカメラワークや大掛かりなセットで演出されており、見ごたえがありました。

ちなみに、原作では前述のビルのシーンで桐姫に宣戦布告するまでが1話の内容でしたが、ここだけ切り取っても主人公二人の紹介と倒すべき敵や目的の提示、次回以降への引きなど悔しいくらいに良くできていて、以前に「まんが未知」という花澤香菜ハライチ岩井がMCの「漫画大好き芸能人たちが、漫画の原作に挑戦する」という番組の中で、(確か「うしおととら」の藤田和日郎先生だったと思いますが)連載の1話目に必要なものとして挙げていた要素が全て実践されていて、さすがと唸った記憶があります。

ドラマ版の方は記事執筆時(2023/7/16)時点ではまだ1話なので、メインの3人の演技には固い部分も見受けられますが、原作が面白いので、多分3話目くらいから演者も視聴者も馴染んできてどんどん面白くなっていくんじゃないかと期待しています。

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