SONY Walkman NW-A300シリーズ 比較レビュー【ガジェット】
今回はいわゆるデジモノのガジェットレビューをしてみようと思います。
お題目は新発売されたソニーさんのポータブルオーディオプレイヤー、ストリーミング対応ウォークマン、NW-A300シリーズとなります。
ちなみに、自分が購入したのは、NW-A306 L(32GB、ブルー)モデルとなります。
普段は主張の強いカラーは選ばないのですが、今回のラインアップは黒、灰と他も地味だったのと、今使っているiPhoneがブルーなので、お揃にしようかなと思って青にしました。
1.購入のきっかけ
DAPはiPodはminiまでは使用していましたが、ソニーがATRAC(独自の音声圧縮技術)をあきらめて使い勝手が良くなった辺りからWalkmanに鞍替えして、Aシリーズでいうと846、45、105、そして今回の306と使い続けています。
100シリーズからはようやくストリーミングサービスに対応して、機能的にはある程度落ち着いてきたものの、Android端末として低スペック過ぎてもっさり&毎回「メモリが不足しています」とか表示されるようになってクリーンナップするのが煩わしかったのと、バッテリーの減りが早い上に、充電中めちゃくちゃ熱くなるのでなんか不安みたいなのもあり、買い替えのタイミングを見計らっていました。
そして今回、ようやく新シリーズの発表があり、スペックアップ&スタミナ問題も解決とうたわれていたため、ちょっとお値段お高めになっていましたが、キャンペーンと最近の物価の値上がり傾向も考慮し、えいやっとポチしました。
こちらをご覧の方は、おそらく前A100シリーズとの違いや、改良ポイントについて気になっていると思いますので、そちらを中心にレビューしていきたいと思います。
案件とかではないので、開封の儀や個別の機能紹介とかはしないので、悪しからずよろしくお願いします。
2.パフォーマンス
こちらはようやくまともになりました。まだサクサクという感じではありませんし、文字入力などは相変わらずモタつく感じもありますが、そんなに頻繁に使うこともないので、DAPとしてはまずまずといったところではないかと思います。
後、アプリを入れていってたらどうなるかわからないですが、メモリ不足のアラートが表示されなくなったのが一番うれしい。
3.スタミナ
まだ使用期間が短いのでハッキリしたことは言えませんが、前機種と比べれば明らかに改善しているように感じます。
公式によると、SOCの変更で特に標準の「W.ミュージック」以外のダウンロードアプリの動作時間が伸びたとのことですが、自分はSpotifyを始め、Amazon MusicやLINE MUSICを渡り歩いて利用しているので、これはうれしい。
4.音質について
今回から、圧縮音源をハイレゾ相当に変換するアップスケーリング技術「DSEE Ultimate」が無線&ストリーミングサービス使用時にも適用されるように!
前機種では有線&「W.ミュージック」アプリ使用時のみ利用可能だったため、過去のライブラリをめちゃ持っていて、良い有線イヤホン/ヘッドフォンを持っているような人しか恩恵を得られない仕様だったので、カジュアルにストリーミング再生を楽しむような使い方ではあまり意味がなかったのですが、これで相当利用価値が上がりました。
とはいえ、せっかくならもうちょっと良いのにしようと、タイミング悪くLDAC対応のTWSを手放してしまったので、今回は有線(FINALのE2000、およびaudio-technicaのATH-CKS550X)での試聴となります。
5.ハイレゾ音源
まずは、標準状態での確認のため、本体付属のハイレゾ音源で試聴してみました。
前機種との比較ですが、これは割と違いが分かります。
専門家ではないので気の利いたことは言えませんが、前機種では高音質であることはわかるもののやや人工的というか、硬質な印象のある音の鳴りでしたが、本機種ではそうした作り込んだ感じがなく、原音の良さをそのまま引き出したようなクリアで伸びやかな印象となっています。
また、音の分離感が良くなったのか、それぞれの音がはっきり聞こえるようになっただけでなく、音の定位が広がって、スタジオからライブハウスに移ったくらいの臨場感の違いがありました。
6.DSEE Ultimate
次に圧縮音源でのDSEE Ultimateとの違いですが、手元のソースが192kbpsでそこそこ高音質で残していたこともあってか、これは正直そこまで違いが分かりませんでした。
元の圧縮音源がちょっと平坦で遠い感じに聞こえるものが、少し近づいて臨場感が上がった感じにはなるのですが、ハイレゾになったかというとおまじないくらいの感じで、試しに同じ曲をサブスクで標準とHDに切り替えて聴き比べてみましたが、当たり前ですが、明らかにこちらの方が良かったです。
ただ、前機種との違いでいうと、素の音が良くなったせいか、音質設定を自動化してくれる「ClearAudio+」を選択したときの音の誇張がわざとらしく感じられてしまい、うるさい印象になってしまったので、自分は「DSEE Ultimate」ONで、イコライザの「リラックス」を組み合わせることで、ちょっと味付けをする形で聴いています。
7.USB DAC
A45にあってA100で割愛されたUSB DAC(PCの音声をWalkman経由で高音質で楽しめる)機能がA300で復活しました。
PC版のSpotifyは無料でも曲を選べるので便利なのですが、音質は上限があるので重宝していた機能です。
本機種の購入を決意した理由の一つでもありましたが、こちらは期待通りクリアな音で再生されます。
ただし、Walkmanからの再生はワイヤレスでは再生できません。
今回「DSEE Ultimate」がワイヤレス再生に対応したのでちょっと期待していましたが、こちらは変わらずでした。残念。
後、アップスケーリング処理に時間がかかるのかラグが結構あるので、音楽再生には良いですが、動画視聴には全く向きません。
そのたびにイヤホンや再生設定を切り替えるのも煩わしいので、高音質化処理をON/OFFできるようにして欲しいなと思いました。
8.その他
有線ノイキャン
前機種にはありましたが、割愛されました。
まあ、ノイキャンが必要になる持ち運び時にはNC機能付きのTWSを使うので、今となっては特になくても困らないような気がします。
あ、でもUSB DAC時にノイキャンを使えなくなったのは人によってはデメリットかもしれません(出先のノートPC経由での動画視聴など)。
SIM
A100の時に、次の機種ではeSIM対応して単体でストリーミング再生できるようになると思っていましたが、対応されませんでした。
スマホとの差別化とか謎な理由があるのかと思っていましたが、開発者インタビューとかを見ると「ノイズが・・」と事ある毎に言っているので、単純に音質を追求した結果のようなので、今後も積まれなそうな気もします。残念。
LE Audio
これから標準になるハイレゾコーデックですが、本機種では今後も予定がないとアナウンスされており、個人的にはこれが一番残念でした。
LDACがバッテリー食いなのは変わりませんし、先行して発売している自社のイヤホン等は対応予定をアナウンスしているので、採用しているSocの問題かもしれませんが、今発売するなら、Socを共同開発してでも対応してもらいたかったというのが正直なところです。
9.まとめ
今回は、単純な紹介というよりも、自分が使った感想という形になってしまいましたが、実際に購入を検討している方にとっては、そうした情報の方が参考になるかと思って投稿してみました。
今回紹介できなかったLDAC接続での「DSEE Ultimate」の試聴についても、対応イヤホンを入手したら、そちらのレビューと合わせて紹介したいと思います。
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