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蝗GUY


"蝗害こうがい"
バッタの大発生に伴う大規模な災害。
農作物だけでなく紙や着物、小屋、植物性のものは全て食い尽くされる。

バッタの成虫は1日で自分の体重と同じだけの量を食べ、総量1tのバッタの群れは1日で2500人分の食料を消費することになる。

異様な咀嚼音は昼夜問わず響き渡り、群れの去った後の荒れ果てた土地とそれを覆うバッタが分泌した黒い粘液は平穏とは程遠い光景を描く。

呪術廻戦
©︎芥見下々・集英社











呪術廻戦で見たやつだ!!!

少し前から私有地にて採集したイナゴを飼い始めたが、この虫が害虫である事を再認識するほどの食欲に圧倒されてしまう。
毎日のようにイネ科植物を採取しなければならないため、その辺の捕食性昆虫を飼育するよりも手間がかかる。

ちなみに、蝗害はサバクトビバッタやトノサマバッタによって発生するものが有名で、水田に生息するようなイナゴ属が起こすものではない。
呪術廻戦の扉絵においてもイナゴ属とは異なるバッタが描かれている。



中には産卵をしている個体もいた。
呪術廻戦で見たやつだ!!!

呪術廻戦
©︎芥見下々・集英社


そういえば呪術廻戦にて登場した蝗害の呪霊(真人まひと蝗GUYこうガイと名付けていたやつ)は、腹部を急速に伸ばして相手を貫こうとする技を使ってきたが、創作においてバッタの産卵時の腹部という要素を取り入れた技やキャラクターは今まで見た事がなかった気がする。(自分が数多く漫画を読んでいないというのもある)

どうしても跳躍力やキック力が前面に出てしまう事と、仮面ライダーのようなヒーロー的キャラクターでは腹部の要素を残してデザインする事が難しいからかもしれない。


ゴキブリの呪霊・黒沐死くろうるしも卵鞘をモチーフにした武器を使用していたが、こちらもさほどメジャーというわけではない。
呪術廻戦は昆虫系呪霊デザインに関して結構マイナーな所を攻めている。クロゴキブリとウルシゴキブリを名前に使用している辺りも渋い。

呪術廻戦
©︎芥見下々・集英社




イナゴが産卵を終えた事を確認してから卵鞘を掘り返してみると、白いスポンジ状の塊が発見された。
この後に色付くと赤褐色になる。

イナゴの卵鞘


また、先日に裏庭で捕獲したクルマバッタモドキからは生体の体長を越える卵鞘が生み出された。

クルマバッタモドキ♀
クルマバッタモドキ卵鞘


別日には、幼虫時代にバッタ類の卵鞘を捕食して育つ生態を持つ甲虫、マメハンミョウを発見した。
煌びやかで素早い甲虫として有名なハンミョウとは全く異なるルーツの昆虫だ。

マメハンミョウ
交尾するハンミョウ


かなり冷え込んできた上に雌雄も不明なのでマメハンミョウが飼育下で産卵をしてくれるかは分からないが、イナゴと同時期に捕獲できたのならば「繁殖できるかもしれない」と考えて同時進行の飼育をしてみるのも面白いだろう。
バッタの飼育も長らく行っていないので、ここでリハビリをする事にした。
現在、マメ科植物を好むマメハンミョウにはカラスノエンドウやクズの葉を与えている。



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