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ドケチ飼育式餌採集


過去にヒガシニホントカゲの繁殖をした際の画像が発掘された。
この頃はとにかくニホントカゲの飼育繁殖に凝っていた時期だったのを思い出す。

2014/09/07撮影
バスキング中のニホントカゲ幼体


当時は学生だったためにあまり金銭に余裕がなく、なんとかして庭の生物を利用して育てようという意思が強かった。
というより、物心ついた時からのそうした癖が染み付きに染み付いて、現在もそうした傾向を引きずっている部分が大きい。
餌代に関しては本当にドケチとしか言い様がないスタイルで、餌虫の購入はほとんど行わず、仮に行ったとしても累代飼育を視野に入れたキープを絶対としていた。


ここ数年はようやく購入した餌虫に頼るようになったが、飼育趣味の中で『飢え』や『必死さ』の感情が薄れていっているのがよく分かる。
その場にあるものをなんとかして有効活用しようという時にだけ働く脳の部位になまりを感じる。



餌の購入を嫌った自分はクモ、ミミズ、ザリガニ、ハサミムシ、ヒシバッタ、コオロギ、ハエ、モリチャバネゴキブリ、シギゾウムシ、ガガンボ、カマドウマ、蛾類、蝶類、ヤマトシロアリ等、庭や近所に生息する様々な生物の採集及び繁殖を行っていた。
今思えば、これが飼育スキルの向上に大幅に寄与しているように感じる。

たった数百円のミルワームの購入を渋り、庭に生息する大型の同属種であるサトユミアシゴミムシダマシの繁殖を行った事もあった。(残念ながら画像は残っていない)
サトユミアシ成虫は市販されているジャイアントミルワーム(ツヤケシオオゴミムシダマシ)の成虫によく似ており、サイズ感も近い。幼虫はジャイアントミルワームを白くしたような質感で、成長速度は緩やかだった。
※以下サイト参照

サトユミアシは四季に合わせた繁殖を行うため、餌生物の効率としては通年繁殖が可能なツヤケシオオに遥かに劣る。
それは始めるまでもなく分かっていた事だが、実際のところはトカゲ飼育よりも様々な生物の飼育繁殖を体験する事の方を優先して楽しんでいたような気もする。


飼育する魚に人工飼料を与える際は、セルビン状にしたペットボトルトラップ内に餌を投入してガレージや庭に置き、カマドウマやコオロギの捕獲に一度使用してから魚に与えるという一石二鳥スタイルが基本だった。
カマドウマの種名としてはクラズミウマ辺りだろうか。

捕獲されたカマドウマ類
入り口の傾斜部分にはカッター等で傷を付け
足掛かりを作ると餌虫が入りやすい

カマドウマは春から晩秋にかけて様々なサイズの個体が存在するため、トカゲ幼体にそのまま与えられるサイズの幼虫が常に捕獲できる。
ただし、ピンセットから餌を食べるようになったトカゲに関しては人工飼料と刻み混ぜて与えたカマドウマをそのまま食べてくれるので、基本的には大型の個体が捕獲できた時の方が便利だった。

捕獲後のキープやガットローディングも非常に容易だが、力強い跳躍を可能にする後脚だけは取り除いた方が管理をしやすい。ケース壁面へ激突して死亡してしまう場合もあるためだ。

トラップ内の人工飼料を一日以上置くと、匂いが薄れるので早めに回収して魚に与える。
長期間放置してしまった場合や梅雨時期等はカビが発生する場合があるが、その際はカビを好んで食べて繁殖を行う餌虫チャタテムシの餌として利用していた。

チャタテムシを集める場合は、カビた餌をまとめて放置しておけば勝手に発生するだろう。

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