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左ピッチャー先発時に前川をスタメンから外すのが愚策な理由

はじめに

阪神の前川は左ピッチャー先発時にはスタメンから外されることが多い。では、本当に左ピッチャー相手には左バッターである前川を外すことが有効なのだろうか。結論から述べると、筆者は有効でないと考える。

左ピッチャー相手には右バッターを使うことがセオリーとなった理由


そもそも、なぜ左ピッチャー先発時には、右バッターを起用することがセオリーなのだろうか。

過去の左ピッチャーを振り返ると岩瀬仁紀や工藤公康などのように左バッターから逃げていくスライダーやカーブを決め球とする投手が多い。

ピッチャーは主に変化球で空振りをとる際、バッターから逃げるボールを用いる。

スライダーは左ピッチャーにとって、左バッターから逃げていくボールとなる。そのため、スライダーが得意な左ピッチャーにとって、左バッターは打ち取りやすい。

結果、左ピッチャー先発時には、左バッターをスタメンから外し、右バッターをスタメンから使うことがセオリーとなった。

なぜ前川をスタメンから使うべきなのか

一方、前川がスタメンを外れた対戦投手を見てみると、今永、東、メンデス、床田とどの投手もスライダーではなく、チェンジアップを最も得意とする投手である。

チェンジアップは、右バッターに対して逃げていく軌道であることが多い。そのため、チェンジアップが得意な左ピッチャーは、右バッター相手に空振りを奪いやすく、左バッターを苦手としている場合が多い。

実際に、今永、東、メンデス、床田の4投手は右バッターよりも左バッターの方が被打率が高い。

このことから、阪神が先の4左腕と対戦する際は、右バッターを中心に起用するのではなく、左バッターを中心に起用する方が良いということがいえる。

つまり、左バッターである前川はスタメンで出場するべきなのだ。

終わりに

岡田監督は前川以外にも、右ピッチャーには左バッターを、ピッチャーには右バッターをというようにセオリーに囚われた起用が目立つ。

AREへ向けてそのセオリーを考え直す必要があるかもしれない。

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