ポケモンカード2020シティリーグシーズン1東京で優勝した話~①ラティラティの強み~


皆さん初めまして。本来ならばこのような記事を作成するような立場の人間ではなく、一介のポケモンカードプレイヤーに過ぎない者なので大変恐縮であるが、今回縁あって記事作成へと踏み切った次第である。

その縁というのは、去る2020年11月17日に開催されたシティリーグ東京で無事優勝することができたことに起因する。大会で使用したデッキは「三神ラティラティ」ということで、決勝戦でのお相手及びそのお仲間に「(奇特なデッキだし)記事を書いてみてはどうか」とアドバイスを受けたのである。

当方ポケモンカードを始めてようやく1年が経とうか、というところである。このような人がちょろっと一回まぐれでシティリーグに優勝したからといって粋がって記事なんぞ書くな、という批判は甘んじて受けるし、実際自分でもその通りだと思う。

だが、もし「ラティラティが好きで使いたい!だけど使いにくい。。」と思われているような同士がいらっしゃれば、そのような方々の力に少しでもなりたいと思う。加えて最近始めた、という僕のような初心者の方でも「ちょっとの努力で好きなカードを使用して大会で優勝できるんだ」という励みになれれば幸いである。

本稿は三部構成からなる(予定)である。気がついたら筆が興じて長ったらしくなってしまったことを許してほしい。具体的には

①ラティラティの魅力とデッキ選択の理由
②デッキ構築、シティリーグ当日のマッチアップと立ち回り
③今後の展望

といった具合に画策している。案なのでもしかしたら変わるかもしれないが、お付き合いいただければありがたい限りである。


ラティラティの魅力


さて、この公式にも忘れ去られたことで有名なドラゴン初のTagGX。今更であるがその基本性能を抑えておこう。この辺りは発売当初から散々考察されていることなので新しいことはあまりないかもしれない。といおうとしたが、発売後ほとんど使われてないので新しい発見もあるかもしれない。

たね HP 250 ドラゴンタイプ
妖弱点 にげる1 
水超超無 バスターパージ 240
このポケモンについているエネルギーを、3個トラッシュする。
超+ エアロユニットGX
自分のトラッシュにある基本エネルギーを5枚、自分のポケモンに好きなようにつける。追加でエネルギーがついているなら、次の相手の番、このポケモンは技のダメージや効果を受けない。

特筆すべきはその火力だろう。これぞTagGX、というような大味な火力と反動がある。こだわりハチマキを追加することで270打点が出て、ほとんどのTagGXを一撃で葬り去る。が、連発はできない。

その代わりに付与されたのが相性のいいGX技である。パスターパージでトラッシュしたエネルギーを再利用することができる。更に追加で1エネルギーついていれば無敵になって相手の番をやり過ごし、再度パスターパージ270点を打つことができるのである。自己完結しているカード、強い!

さて、このラティラティとよく比較されるのが同じようなテキストをしている「ウルネク」だろう。

たね HP 190 ドラゴンタイプ
妖弱点 にげる2 
超鋼 フォトンゲイザー20+
このポケモンについている基本超エネルギーをすべてトラッシュし、その枚数×80ダメージ追加。
超鋼 めつぼうのひかりGX
このワザは、おたがいのサイドの残り枚数の合計が、6枚以下のときにしか使えない。相手のポケモン全員に、それぞれダメカンを6個のせる。

フォトンゲイザーが、超エネルギーが3つついていれば260点とラティラティより高火力が出せる。加えて、超エネルギーが1~2個でも中打点でダメージを与えることができ、汎用性が高いというのがウルネクの強みである。加えて滅亡の光GXによるまくり性能もあり、愛用している人も多いのではないだろうか。

顕著なのは
①HPの差
②必要エネルギーの差

の二点である。具体的に説明しよう。

①HPの差

昨今は三神時代。オルタージェネシス+アルティメットレイ+こだわりハチマキの210点打点でのサイド3枚取りされるのがウルネクのしんどいだろうと思われるところである。反面ウルネク側も3エネ+鉢巻で三神を一撃で倒せるのでそこまで不利をとることもなかろうが。対してラティラティはHP250と、最近のTagの中では若干心もとないが十分といえるHPを有する。

②必要エネルギーの差

先ほど「ウルネクは超エネルギーが1~2個でも中打点アタッカーとして活躍する」と話した。これがカラマネロと合わせたウルネクが強い所以だろう。何度でも超エネルギーを充填し、技を放つことができる。加えてビーストリングもある。これで弱いはずがない。

他方ラティラティは技を打つのに必要なエネルギーの個数は確定している。もし3エネルギートラッシュを超エネルギーにしてカラマネロによる再生を試みるのであれば、パスターパージを連発するには確実に「カラマネロが3体立っている」という状況を作り出さなければならない。これがいかにむずかしいかは、ちょっと試してみるとよくわかるだろう。

この差が「ウルネクでよくね?」と言われる原因であろうと推察する。
すなわち、確かにラティラティは「カラマネロと合わせる」という仮定のもとでデッキを作成しようとすると、身動きのとりにくい、ウルネクの劣化のようなデッキになってしまうのである。


ならカラマネロ以外と組み合わせようぜ!

と考えるのは至極全うな意見だろうと思う。まぁあまり見ないが。
さて、カラマネロ以外でラティラティと相性がいいカードはあるだろうか。【タッグボルト】収録のスターミーというカードが最初に挙がるだろう。

1進化 HP 80 超タイプ
超弱点 にげる0 
無 ストレンジウェーブ40
自分の山札にある水または超エネルギーを3枚まで、自分のベンチポケモン1匹につける。そして山札を切る。

まるでラティラティの補佐のために生まれたかのようなカード。

事実この組み合わせは強い。僕も初の公式戦であるCL千葉ではこの組み合わせを使用し、予選完走することができた。
具体的にはブルーの探索を使用し、序盤の動きを安定させる。スターミーの作成までを至上命題として動くのである。

ただし、いくつかの弱点が存在した。それは、

①スターミーが一進化であり、複数立てるのが難しいこと。また相手の返しで一撃でやられること。
②①に付随し、結局パスターパージは連発できないこと
③②の帰結から、TagGX以外のGXや非GXに弱いこと
④もしエネ加速した際に後ろのラティラティが狙われ、気絶した際に巻き返しが難しいこと

である。意外とあった。これでもCL千葉はピカゼクだらけの環境だったので大丈夫だったのだが、非GXも増えた環境では厳しい。

だが、最近になってこれら①~④を全て補うカードが生まれた。それが

三神とラティラティ

というわけである。


たね HP 280 ドラゴンタイプ
妖弱点 にげる3 
水鋼無 アルティメットレイ150
自分の山札にある基本エネルギーを3枚まで、自分のポケモンに好きなようにつける。そして山札を切る。
鋼+ オルタージェネシスGX
この対戦が終わるまで、自分のポケモン全員が使うワザの、相手のバトルポケモンへのダメージはすべて「+30」される。追加でエネルギーが1個ついているなら、そのワザのダメージで相手のバトルポケモンをきぜつさせた場合、サイドを1枚多くとる。

スターミーと比較してみよう。

①たねであり、複数立てるのが容易。また相手の返しで一撃でやられることはほとんどない。
②アルティメットレイは連発できる
③オルタージェネシスの存在から、TagGX以外のGXや非GXに強い
④もしエネ加速した際に後ろのラティラティが狙われ、気絶した際にも150+150で相手の主力Tagを倒すことができる。


なんと、全てが覆った。これが神々の力である。


また、三神側から見ても「火力が足りない」という問題点がある。流行りの三神ケルディオ、三神シルヴァディといったタイプは相手のTagを一撃で倒せず、歯がゆい思いをする(と思う。握ったことはない)。

これに対してラティラティはとにかく火力だけはある。安心してほしい。


次の課題は三神ウルネクというデッキ(あるかは知らないが)との差別化である。が、これは逃げるエネルギーの差、HPの高さによる安定感、サイドレース的にムウマージなどを採用しやすいといった観点から実はラティラティの方に分があるのではないかと考えられる。


以上のような経緯から発生したのが「三神ラティラティ」というデッキタイプである。

【ここまでで本文は終わりである。一応投げ銭形式としてみるので、参考になった!面白かった!という声があれば投げてくれると非常に嬉しい】

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