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「茹でガエルの法則」を信じるカエル

茹でガエルの法則という言葉を知っているだろうか?

これは「カエルを突然熱湯に入れれば飛び出して逃げるが、水に入れた状態で徐々に温度を上げると気づかずに茹でられてしまう」という話で、なぜかおじさんたちがよく使用する。

要は「緩やかな変化に注意を払わなければ、最終的に望ましくない結果に陥ってしまうのだ」と警告する慣用句である。

誰しもこういった残酷だけど、どこか人間の本質を思わせる話が大好きだ。

ネズミを溺れさせたり、チンパンジーをパチンコ依存症にさせたりする実験も然り。

しかし、この「茹でガエル」の話は本当なのか。

気になったので調べてみた。

で、ものの数十秒で、答えはわかった。

この話は完全に誤りだそうだ。

カエルは温度変化に適応する能力が高く、徐々に加熱されても飛び出して逃げ出すし、

沸騰した熱湯に入れれば飛び出す前に死んでしまうらしい。

まあ、そうだろうな、と思ったよ。

だから調べたしね。

*

世の中は「知りたいと思ったことは、だいたい知れる」ように整備された。

そんな時代において、知識を得ることはそう難しくない。

ただ、WindowsとかiOSと違って、ぼくたちの脳みそにインストールした知識は「自動アップデート」がされない。

なので、得た知識はたまに意識的にメンテナンスしてやらないと「嘘つき」になってしまう。

過去の科学的知識や実験結果が、現代では否定されたり修正されたりすることはよくあることだし、それらが一般的な常識や比喩として定着してしまうと、疑ってかかること自体難しいとは思う。

「ただ、そうしなければ、ぼくたちは本当に茹でガエルになってしまうかもしれない」という

なんともキレイなオチがついたので、この辺で失礼します。


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