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複合醗酵装置のDIY開始

といっても、水槽を並べて少しずつ設定条件を変えるだけです。
真空蒸留器をそのまま拡張すればよいだけです。
まだ自分でも「こうすればいいんじゃないか~」と思って試行錯誤中ですが大筋で間違ってないと思います。

何せ、素人なので皆さんも一緒に考えてみてください。

要点は、菌の特性を知って、その菌が優勢になる環境を作ってあげることです。
例えば、好気性細菌ですが、空気が無いと優勢にならないので、水槽の中をエアレーションします。
4lガラス瓶であれば、小型の水槽の*ぷくぷくで行けると思います。


これは、難しい言葉では曝気槽というらしいです。
汚水処理技術や日本酒を作る過程を少し調べますと、答えがその中にあるとこが解ります。
水中にも、いろいろな菌がいると思いますが、好気性細菌は空気のある水面近く、嫌気性細菌は水面下の空気の少ないところに棲み分けすると考えられます。
曝気槽では、好気性細菌が優勢となり、その後エアレーションを止めると液体が分離し始めます。



液体の中で凝集、沈殿が起こり、分離が始まる。
澄んでいる液体が酵素水


上から観察した様子。匂いは甘い香り。


ここでは複合醗酵の装置を作りたいので、愛媛AIを使って研究を進めていきたいと思います。
①愛媛AIを曝気槽に入れたものを観察する。
②愛媛AIを真空状態にして観察する。
③①の状態を光を遮断した状態で観察する。
④②の状態を光を遮断した状態で観察してみる。

この他にも菌の特性に合わせていろいろな環境設定の水槽を作ることが出来ると思います。
*光の周波数特性を精密にコントロールして観察すればもっと面白いことが解ってくるはずです。(今後の課題)


以下のサイトの図を参考にしました。


愛媛AIの醗酵水を真空蒸留したら、トラップの最後の瓶が完全にアルコール発酵していました。
これは、真空状態において、嫌気性細菌であるドライイースト酵母だけが優勢になってしまったからだと思われます。
通性嫌気性細菌である乳酸菌も、真空蒸留下でも生きていますので、乳酸菌醗酵が進んで酸味のある蒸留水が出来ることもあります。

おそらく複合醗酵状態を作ってやるには真空は条件が厳しすぎるのではないかと考えています。
曝気槽が好気性細菌も嫌気性細菌も共に生きていける環境なのかもしれません。
高嶋博士の本によりますと、曝気槽では、好気性微生物が優勢で、その後エアレーションを止めることで、乳酸菌醗酵が進み、次に嫌気性細菌が優勢になっていき、液体が沈殿分離していくようです。
なので、複合発酵装置に必要なものは、金魚のぷくぷくだけではないかと考えています。

光の遮断については、光合成細菌は光を必要としているため、光を遮断したら抑制できます。
また、化学合成細菌なども同様な考察で環境を整備してやれば増やすことが出来そうです。
味噌を作って熟成させる時に、光の通らない瓶に入れるのは、きっと光のない環境かつ嫌気性の菌に仕事をさせようとしているのではないかという予想が付きます。
こう考えますと、ほとんど料理研究に近いものになってきますね(笑)。
そういえば料理は化学だということを昔聞いたことがあります。

基本的に複合醗酵装置をDIYする基本発想はこんなところです。
このような槽をいくつか順番に並べて次々にリレーさせていけば
複合醗酵装置になるはずです。
皆さんもいろいろ試してみてください。

もう一つ、菌をコントロールする方法として、投入するエサのようなものです。
投入物そのものが菌だったりします。
好気性細菌のエサになるのは糖蜜です。
また嫌気性細菌のエサになるのは、稲わら、米糠、鶏糞、おからなどです。
これらを使い分けて水槽をコントロールしていけばいいのではないでしょうか?

やってみないとわからないことだらけですが、同じ愛媛AIを使って、まずは上記4パターンに分けて観察していきたいと思います。
かなりのことが解ってくると思います。

この実験に向けて顕微鏡を購入しようと考えています。
昔の人はおそらく、香りやフォノグラムだけで判断していたのだろうけど、現代社会ではいろいろと難しい面もありますので、この辺は科学的に精密に分析していった方が良いと思われます。
結果は随時UPしていきます。



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