仕事ってさ、 ーバイトの戯言ー
カフェのバイトを始めて4年目になろうとしている。
近所に住んでるおじいちゃんおばあちゃん、家族連れが買い物ついでにのんびりしに来てくれるような、ショッピングモールの一角にあるカフェ。若いお客さんは同じフロアにある☆バックスに吸い込まれていくため非常に希少価値が高い。そんなお店だ。そして、
ここでバイトしている時の私は、最も輝いている(私比)。
お店も好きだし、仲間も好きだし、お客さんも好きだ。
そして何よりそこで働いている自分が好きなのだ。
そんな気持ちを自覚するようになった最近よく考えるのは、
仕事ってさ、ってこと。
仕事ってさ、要は、
その場所で働いている自分が好きだ
って思えることが大切なのだ。
働いている自分を好きになることが、仕事にやりがいを持ち、楽しく前向きに続けるための重要なポイントなんじゃないかな?
たとえば忙しさのあまりお客さんにいらだってしまった時があるとする。それを後から思い返して、「ああ、あの時の私は自分の好きな私、理想の私じゃなかった。私が”働く私”を好きな気持ちを裏切ってしまった。。」と深く反省するわけである。そしてその次には「よし、次回おなじことがあったらこんな接客を心がけよう。そうだ、今日床が汚いのが気になったから明日は早く出勤して掃除でもしよう」などとサービス精神がもりもり湧いてくる。
こうして私が好きな、”働く私”へと修正していく。理想のカフェ店員を目指して。
(この気持ちにおける盲目さやポジティブさは、片思い相手について、「今日あの子にとった態度はアピールしたい素敵な自分と違った。明日は今日よりとびきりの笑顔で接してみよう」と妄想する時のそれに似ているかもしれない)
つまり、その仕事をしている自分が好きだったら、その気持ちに素直になって、真摯に仕事に向き合えるし、裏切るなんてなおさらしたくない。ということ。
けれど
どんなに仕事ができる人でも、その仕事をしている自分を好きになれなければ、何にも満足できなくて、働く幸せの欠片もみつけられなくて、仕事について文句を言い続けるだろう。たとえそれを同僚にぶつけても、なにがそんなに大変なの?と理解してもらえずモヤモヤは募るばかり。
残念ながらその仕事は向いていないということになるだろう。
だから、胸に問いかけるべきは
「今の仕事が好きですか?」
ではなく
「今の仕事をしている自分自身のことが好きですか?」
が、優勝!
と、結論づけたところで、働く自分を好きになるってそんなに簡単じゃなくない?とも、思う。
想像したところ、塾講師や家庭教師をする私はあまり魅力的でないし、レストランのウェイターも微妙。チラシ配りやカラオケ店員もまた然り。
働く自分が好きってなんだろうか、どうすれば好きになれるんだろうか。
私はバイト先のお店が好きで、仲間も好きで、お客さんも好きで、そこで働いている自分も好きで。でも実は接客が好きってわけではない。
そうか、あの空間と人が両方そろってはじめて、私はそこにいる私の輝きを発見できる。
む、なんたる厳しい条件。空間と人に左右されるなんて。
不安だ。
果たしてバイトを卒業してから就く仕事は大丈夫かな?
どんな仕事なら、働く自分をまた好きになれるかな?
ていうか働いている自分を好きじゃないと仕事したくないとか、自分は世の中をなめすぎでは?
どんな自分も好きになれるほど器用じゃないから。就活でたくさんの企業を受ける友人たちはすごいなと思う。どこの会社にいる自分も理想の自分の範疇ってことかしら。私はカフェ店員の私が好きだけど、どっかで営業したり会議したりする自分もまた好きになれるのかな?いまのところ微妙。
頑張ってればいつか好きになれるのかな。
ってところで、
好きのベクトルには2種類あるんじゃないかと考えた。
1、汗をかいて働く自分が好きなのか。
2、その生業自体に向き合う自分が好きなのか。
私は後者だと思う。やっぱりコーヒーをサーブしている自分かっこいい!ってのが根底にあるから。ラテアートの写真を撮ってくれているお客さんをチラ見するのも好きだし。
これって就活でよく聞く「ジェネラリスト」「スペシャリスト」の違いにつながってくるのかなあ。
ちょっとごちゃごちゃしてきてもうよく分からなくなったのでまた整理することにする。
いずれにしろ、働く自分を好きになるという貴重な機会を与えてくれたバイト先との出会いに感謝しているわけです。サンキュー。あと1年、よろしくね!