見出し画像

社会性を育てるためには?

子どもの社会性はどのように育っていくのか。
そのことを今年度の1年生から色々と考えさせてもらった。


「まず座れるようにする。」
「教師の話を聞けるようにする。」
と言う話を耳にする事は結構多い。
しかし、この主張に僕は大きな疑問を感じていた。

もちろん落ち着いて座っていられることや大人数へ向けての話を受け取れるようにする事は、学校生活を送る上で大切なことかもしれない。
しかしそれが必要だと思っているのは教師の方ではないか?
教師が全体をコントロールするために、まず座らせること。
そして自分の話を聞かせること。
教師が主語であるならば、この主張は理解ができる。

しかし、子供たちを主語にした時、学ぶために必要なことの1番初めに来る事は果たしてその2つなんだろうか?

子供たちを見ているとそれは違うと思う。
大切なのは、子供たち自身がたくさんのやりとりをすることじゃないな。
それは授業中も生活中も。
やりとりをすればするほど、子供たちは社会性を育んでいくように感じた。

今日休み時間に男の子3人組がプールの裏にあるビオトープへ行きたいと言ってきたので、安全管理も兼ねて一緒に行ってみた。
どんな会話をするのかなと思っていると、
「わなをしかけよう!」
「虫の家をつくるチームとわなのチームね」
「〇〇はなんのチームなの?」
僕からするとそれでやりとりが成立しているのかわからない会話だった笑
しかし、3人は、そのやりとりで、揉めることなく満足げに遊んでいた。

一方サッカーで遊んでいたグループではもめ事が起きていたらしい。
きっと全国どこの小学校でも起こる問題だ。
「ボール誰が教室に持って帰るか問題」
どうしてあんなにもゴールを持ち帰りたがるのかわからない。
全国の小学校でこのことが原因で喧嘩をしているに違いない。

話を聞いてみると自分の伝えたいことがうまく伝わらず、最終的には1人が友達を蹴ってしまい揉め事に発展したらしい。
揉め事が起きるのは正直面倒だなと思ってしまう。
でも、きっとこういう揉め事を小さいうちに沢山していくことで人との距離感などもわかっていく気がする。

このようなやりとりはきっと休み時間だけでは子供たちには足りないのだろう。
授業中に子供同士が会話をできる環境をつくっていくことが大切なんじゃないかな。

ペアトークを取り入れたり、算数の時間に教え合うを推奨したり、作家の時間には互いの作品を紹介しあったりすること。
とにかく少人数でのやりとりをたくさんしていくことが子供たちの社会性を高めていくことにつなりそうだ。

1学期にはなかなかペアトークにも取り組めなかった子供たちもいた。
しかし今では全員がペアトークやグループトークを楽しそうにできる姿がある。
たくさん話す機会を設けることで、相手に話を聞いてもらえる喜びを感じる。
そして、自分も相手の話を聞きたいという思いににもつながっている気がしている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?