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2024F1日本GP 現地観戦の記録と鈴鹿アクセス攻略など

2024年の4月第1週に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリに行ってきました。

レース自体は皆さん、現地なり中継なりでご覧になっていると思うので、ここではレース以外の部分について、私がどんな成り行きで現地観戦することになり、金曜から日曜の3日間、どのように行動したかを自分の備忘録兼どなたかの参考になればということで書いておこうと思います。

1.お得だった公式リセールチケット

世間の例に漏れず私も年度替わりは毎年慌ただしいのでまったく観戦の予定はなかったのですが、3月下旬になって、あれ思ったより今年の4月の頭は時間がとれそうじゃん、という感じになりまして。
このまま春開催が続けば、次に行けるチャンスが巡ってくるのはいつになるかわからないという思いもあり、ぐぐっと気持ちが観戦に傾きまして。

でもチケット完売だって話だったよなーと思い出しつつ公式サイトをチェックすると、なんとC席だけまだ販売中でした。C席はホンダ応援席なので多分スポンサー流れあたりでしょうか。

さらにいろいろ見ているとリセールチケットがあることを発見。
これは既にチケットを購入したけれど、都合が悪くなって行けなくなってしまった場合に、公式ウェブサイトに使わないチケットを出品し、それを欲しい人が買えるシステム。

チケット購入画面(PC) 正規と入口が別でリセールの場所がちょっとわかりにくい

上にPCサイトのチケット購入画面を引用しましたが、上の「各種チケット」を選ぶと正式な販売分のほうになりますが、リセールチケットは入口が別に専用であって画像でいうと右下から入ります。
私も最初、このリセールの入口に気づかなかったので、この入口がわかりづらかったことが、リセールがあまり話題にならなかった一因かなあとも思います。

ヤフオクとかメルカリとかもあるでしょうが、何といっても公式サイト。正直安心感が違いますし、購入も、普通に販売されているチケットと同様に、座席図から席を選んでクレジットカードで決済するだけ。特に出品者と直接のやり取りとかも発生しません。席もグランドスタンドから西エリアまで、良席にこだわらなければ大体のエリアで出品がありました。

加えて、リセールチケットは値段を出品者が設定するのですが、もう当日が近いということで、私が本格的に席の検討を始めたのは開催1週間前でしたが、半分くらいが定価から数千円程度引かれた額で出品されていました。
出品された方には申し訳ないですが買う方としては本当にありがたいところで。

ネットで見やすい・見にくい席の情報を確認して、出品価格と自分の懐事情をにらみながら、3つほどに購入候補を絞ってウォッチしていたところ、
開催週の火曜日になって候補の一つにしていたD席(定価45000円)が定価の半額を切る値段に下げられていたのを確認。
一瞬迷いましたが、ネットの情報を見る限りなかなかいい席だったのと、出品されていた中でも半額切りははじめて見たのでそこで即購入。無事チケットを確保できたのでした。
今回、スマホにQRコードが表示される電子チケットでしたが、決済後すぐに会員ページで電子チケットが表示可能でした。

現地に行ってみたところ、想定以上によい席で。
ストレスを全く感じることなくF1観戦を堪能することができました。

私のようにチケット発売開始時は予定の見通しが立たず、開催が近くなって観戦できる目途が立つ方というのは少なからずいると思うのですが、
そういう方には、本当に公式リセールは強くおススメです。

2.意外と空室のあった三重県内のビジホ

チケットの検討と並行して宿の検討もはじめまして、まずは定番の名古屋を一通り確認してみたのですが、そもそもタマが少ない&空室があってもスペシャルプライスという状況で。鉄道とのパックとかを見ても状況は全く変わらず。そりゃ書き入れ時ですものね。
開催数日前まで宿チェックは続けたのですが、結局名古屋では、私の懐事情に見合った、満足できる宿を見ることはありませんでした。

前回行ったときに名古屋との往復がなかなかつらかった記憶があったので、名古屋で取れなければ、ダメで元々、三重県内の津や松阪といったあたりを物色してみると意外にも部屋が残っていて

1週間前の段階で土曜日の松阪の大手ビジホチェーンTのシングルがほぼ普段通り?のお値段(税込8900円)で出ていて、ここは前日までキャンセル可能なので速攻で予約。
ついで5日金曜日も、別の大手ビジホチェーンRの津の部屋があったので確保。
こちらは税込13000円で普段より5割増し?ちょっと高いかなという印象でしたが理不尽に感じるほどではなく。それに何といっても津は近いですからね。

先に書いたとおり開催数日前までビジホサイト周りを続けたんですが、流石に鈴鹿や四日市で空室を見ることはありませんでしたが、前述の津や松阪を含め、もう少し高めのお部屋も含め、三重県内だとそれなりに部屋自体のタマはあった感じです。
いろいろ見比べて、高い部屋もお値段に見合うだけの価値はありそうでしたが、ほとんど寝るだけなんだよなと思ってしまい、結局前述のとおりの宿で2泊しました。

やはり、日本人にとっては年度の切替ということでいろいろ慌ただしい方も多く、前述のチケットもそうですが、直前に結構キャンセルが出ていた印象です。

泊まってみての感想ですが、両方とも津や松阪の駅から余裕の徒歩圏内でしたので、ホテルへのアクセスは問題なし。
5日に泊まった津のRはさすがにちょっと設備がいろいろ古いかなーと感じて、満足度はちょっと低めでした。6日に泊まった松阪のTは値段も設備も十分に満足できました。

終わってみれば、部屋はあったので2泊とも松阪のTでもよかったなーと思いましたが、経験値を積む観点から津にも泊まってみたかったのでそこは納得。

3.2024年鈴鹿サーキットへのアクセス攻略

さて最後は鈴鹿へのアクセスです。

F1における鈴鹿への一般的なアクセスは、近鉄白子駅か鈴鹿サーキット稲生駅
ところがこの二つ、猛烈に混雑することがあり、移動時間が全く読めないというのはF1の現地観戦経験がある方なら、皆さんよーくご存じのお話で毎回、どのルートを使うかの選択に頭を悩ませるのももはやお約束。

時系列で今回私が使ったルートを書いていくと、まず金曜の行きについて。
私は関東に住んでいるのですが、前回の観戦時、白子のバスで思いのほか時間を要してしまい、金曜のFP1開始に間に合わなかったことがかなり悔いとして残っておりまして。

同じ轍は踏むまいと、駅から徒歩移動で時間が確実に読める稲生駅ルートをと思っていたのですが、名古屋からの特急、快速はすべて満席。
普通電車や自由席だと一気に所要時間増&過酷さの度合いが上がるので、
これでは白子から行くしかないかなと思いつつ、出発前日の木曜日の夜に、粘り強くえきねっとのウェブサイトでキャンセルが出ないか探していたところ、名古屋8:02発の特急指定席が放流されたのを捕まえることができました。実はその前に別の特急の指定席が出てきたのを一度、とり逃していたのですで、嬉しさもひとしお。

特急の出発時刻から逆算して東京を6時代に出る新幹線に乗車することにして、木曜は就寝。
当日、金曜は無事に新幹線から名古屋で特急に乗り継ぐことができ、稲生駅下車で徒歩でサーキットへ。無事9:20にサーキット到着。もちろん余裕でFP1を見られました。

金曜のサーキット到着直後にパチリ。岩佐のFP1も問題なく見ることができました。

さて金曜の帰り。上で書いたように宿は津。
この時点で、行きは全部稲生駅を使うつもりでいたので、ちょっと今年は白子ルートはどんな感じか見てみようかと、白子行きバスを選択。
金曜ぐらい早く宿に引き上げるかと、暇をつぶして時間調整することもなくバス列に突入したところ、これが見事に大裏目で80~90分待ち
おまけに回ってきたバスが乗り合いバスで立ち乗車(観光バスだと立ち乗車はないはず…)で白子まで行く羽目に。いやー大失敗でした。

ただ、三重交通さんの名誉のために言うと、実施可能な運行オペレーション上の工夫はもう既に全部やられてる感じなんですね。現実的にできそうなことはすべてやっていると思います。
普段は静かな町に1年のうち3日間だけウン万人の人が訪れるわけで、もうこれはバス会社ができるオペレーション上の工夫だけではいかんともしがたいところまで来てるのかなと思いました。
これ以上の取組となると、大規模な交通規制をかけるとかになるでしょうが市民生活への影響も大きいでしょうし。
長時間待つのはストレスがたまりますが、これは観戦側も含めてさらに工夫して緩和していくしかないのかなと思います。

更に言うと、今回、金曜の観客数が予想以上に多かったんですね。
ニュースを見ると今回と前回(カッコ内)の入場者数は
金曜 50,000( 42,000)
土曜 77,000( 79,000)
日曜102,000(101,000)

となっていて、すぐにわかるとおり金曜日の観客が大幅に増えています。
土曜の予選日なんか前回より減っていて、日曜はほぼ横ばいなのに、金曜だけ大幅増とちょっとおもしろい変動の仕方です。
この金曜の50,000人というのはかなりすごい数字だと思っていて、これF1が富士から鈴鹿に戻ってから最高であるとともに、富士以前の鈴鹿開催、要はF1が大ブームだった時代とほぼ同じ数なわけです。

個人的な推測ですが、三重交通さんもこの金曜の50,000人という人数は想定を超えてたんじゃないかなと思うんです。
列に並んでた時、金曜でこれならもっと人の来る土日はどうなっちゃうんだろうと思ってたんですが、土日はもっとひどかったかというとそんなこともなく、だいたい金曜と同じレベルの待ち時間で捌けてたようです。多分、金曜と土日で用意したバスの台数も違うでしょうし。

まあ金曜に白子行きに突っ込んだ自分の選択が不運だったということでしょうか。白子駅についてからは客の少ない津方面への移動だったのでその後はスムースでした。

土曜の行きは普通に津から稲生駅直行の臨時快速に乗車。津が始発駅ということもあって、無事着席。
快適な座席にゴキゲンで駅に到着。徒歩でサーキットへ。ノーストレスの移動でした。

臨時快速での移動はお金もかからず座席も快適で文句なし

さて土曜の帰り。前日の長時間バス待ちが応えていたので気分的にも白子ルートは見送り。
気ままな一人旅で時間の制約もないので、この日はナイトピットウォークをのんびり楽しんでから、時差戦法で稲生駅から帰る作戦。

このナイトピットウォークが20時45分までなのですが、ぎりぎりまで楽しんで20時40分ごろ徒歩でサーキットを出発。ねらいは今日宿をとった松阪まで乗り換えなしで行ける21時19分の快速。

ナイトウォークの1枚。時刻は20時30分を回ってます。

もう駅はガラガラかなと思ってたのですが、着いてみるとホームの外にまでまだ結構人がいる状態。意外と混んでるなとびっくり。
駅について待つことしばし、電車が入線。これが21時07分の普通電車。混雑で10分遅れだった模様。
ホームにいた人がこの電車になだれ込んでいき、ラッシュ並みの満員電車状態で発車。この電車は松阪へは直通ではないので、私はこの普通電車はスルー。

21時30分頃、同様に定刻から10分遅れで快速電車が無事入線。
先ほどの普通電車であらかた人ははけていて、悠々と快速電車の快適な座席に着席。結果的にはツイてました。そのまま松阪へ直通で出て無事ホテルへ。
この日は想定通りのスムースな移動ができて選択は正解でした。

さていよいよ日曜日。日曜は特に午前中、急いで行く必要もないので、特急を使ってもよかったのですが、まずは松阪から普通電車で津へ。
津で臨時快速に乗り換え。先客であらかた埋まってはいましたが、空席もちらほらとですが残っていて。立つのも覚悟していたのですが、無事、そのうちの一つに座ることができ、今日も快適な座席で稲生駅直行。この日も徒歩でサーキットへ。

3日間、サーキットへの往路でお世話になった稲生駅。徒歩で行けるのはやはり大きい。

見応えのあった決勝レースを存分に堪能して、いよいよ帰宅の途へ。
御承知のとおり、スタート直後のクラッシュによる赤旗がありましたので、レース終了は4時近く。
まずはレースが終わると同時にダッシュで帰宅するのが一つのセオリーですが、コースウォークに参加してみたかったので、私は軽く食べたり、人の少なくなったスタンドでぼーっとして時間調整。
コースウォークも長蛇の列だったのでのんびり時間をつぶし、はじまってからそれなりに時間が経って列がはけたところでコースイン。

たまたまですが、前回来た時が西コースのコースウォークで、今年が東コース。めでたく全周制覇することができました。
これは現地に行かれた方は皆同じ感想を持つと思うのですが、コースのアップダウンが凄いですよね。
実際にコースに立つと、本当に高低差が凄くて、これはグランツーリスモなどのゲームやシムだとなかなかわからない部分だと思います。

コースウォークにて。2コーナーから1コーナー方面を。

さてコースウォークを終えて、そろそろ帰るかと決めたのが18時過ぎ
これ以上出発を遅くすると、不測の事態があった時に家まで帰れない可能性がどんと上がるので、3日間歩き回って疲れ切った体ですが重い腰を上げます。

レース終了後、2時間経過していましたが、ツイッターで調べると
18時05分の時点で白子行きバスが70分待ち、18時20分の時点で稲生駅は2時間待ちという情報が。これからどんどんはけていくでしょうが、何といっても待つのが嫌いな私。
ここでチョイスしたのが平田町駅に徒歩で向かうルート。

当日、稲生駅を降りたときにお帰りルートマップみたいなものを無料で配布していたのでもらったのですが、そこでも、わかりやすい地図とともに3つ目のルートとして詳細に紹介されていて。
あと金曜と土曜にツイッターで帰り道の情報収集をしていたときも、平田町ルートを使った人はおしなべて、このルートはいいといったポジティブな内容だったんですね。
メインルート二つが混んでるなら、経験値を増やすのも悪くないということで平田町ルートに決めました。

平田町ルートは途中までは白子行きバスと道は同じ。バスの混雑度合いを見て切り替えることも可能。

18時20分にゲートを出て歩き始め、地図を見ながら歩いていくと、一定の方が同じ方向に向かっていて。時折、お帰りマップやスマホのグーグルマップを確認しながら後をついていきましたが、道に迷う心配はほぼなしという状況。
最後の力を振り絞って元気よく勢いよく歩き、所要時間45分くらいで無事、平田町駅へ到着。
到着後、すぐに出発する電車に乗車。さすがに車内の座席は先客でいっぱいで立つことになりましたが、列で待つよりはいいかとポジティブに捉えます。
平田町から乗り換えの伊勢若松まで10分強。伊勢若松で、既に向かいのホームに入線していた名古屋行きに乗り換え。
白子から乗ってきた先客多数なので座席には座れませんが、やっぱり列で待つよりははるかに精神的にいいですね。

車内で、どうやら電車の遅延もなく名古屋につけそうだと判断して、スマートEXで帰りの新幹線を予約。このへんの臨機応変な動きが可能なのは、やはり自由で気軽な一人旅ならではですね。
結構、指定席は埋まっていたのですが、何とか狙いどおりの時間の指定席を予約できたところで20時02分名古屋駅到着。
ゲートを出てから1時間40分で名古屋駅ですから大正解といっていいのではないでしょうか。

今回、平田町ルートを試してみての感想として、徒歩が長いというかったるさは多少ありますが、だいたい移動時間が読めるのはやっぱり大きいですね。いつ順番が来るのかと列の進みに気をもみながら時間を過ごすよりは、気分的にかなり違います。
電車で座ることは難しそうですが、白子も稲生もどうせ列に並んで立つことになるので、そう考えると圧倒的におすすめできます。
白子、稲生が混んでるのであれば、平田町ルートを検討の選択肢に入れることを強くおススメします。

さて、名古屋駅に着いてびっくりしたのがその大混雑っぷり。特に新幹線まわりは、みどりの窓口も指定席券売機も長蛇の列で思わず口あんぐり。
この日は4月の第1週の週末ということで元々、全国的に人の移動が多かったことに加え、名古屋ではF1に加え人気グループのコンサートもあったらしく、新幹線ホームはまさにカオスとしか言いようのない状況。
スマートEXで新幹線がとれたのは本当に大きかったです。あの列に並んでいたらと思うと時間がどれほどかかったか…。

混雑で数分の遅れはありましたが、新幹線は無事名古屋を出発。無事、日曜中に家まで帰りつくことができました。

さて、今年のアクセスはどのルートが正解だったのか、ですが、実際に現地にいて情報収集していた者としては、
行きは、金~日曜3日間とも、津方面からなら稲生駅一択。
名古屋からくる場合も特急or快速の指定席が確保できていれば同様に稲生駅一択が正解だったかと。
名古屋からでJRの指定席が確保できていない場合は、白子で選択の余地はありませんが、情報を見た限りでは、白子もサーキットへの往路については概ねスムースに流れていたので、今年は行きはさほど問題なかったのかなと思います。

問題はサーキットからの帰り。
金曜の津方面は、稲生駅からスムースに移動できたようなんですが、名古屋方面はなかなかの混みっぷりだったようで。かといって白子へのバスも私が遭遇したとおり結構な混雑だったので、これが正解となかなか言いにくいところ。
土曜、日曜も、両ルートともそれなりに混んでいたようなので、私が日曜日使ったように、平田町が正解だった可能性も高いかと。
駅まで45分の徒歩はしんどいといえばしんどいですが、白子まで歩くよりは短いのと、白子駅に出ても特急の座席を確保するのが一苦労だった(ネット予約しても時間が読みにくい)ことまで考慮すると、繰り返しになりますが平田町はもっと注目されていいルートのように思います。

あとは、予選や決勝が終わると同時にサーキットを出たいわゆるダッシュ組は比較的スムースに抜けられたという情報があるので、目一杯早く出る、もしくは逆に遅く出る、の時差戦法も、私も土曜はそれでうまくいったので有効な作戦かなという気はします。

入場者数や天候などなど様々なファクターの変動次第で、年によって正解は変わってくると思いますが、この文章が参考になれば幸いです。

春開催となって桜に彩られた鈴鹿での日本GPでした。