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ポートレートにおける承認欲求はどこへ行くのか

やあ、僕です。

ポートレートをメインで撮影している僕です。
写真で悩んでいる方から質問をもらう、承認欲求とどう向き合ってますか?みたいなニュアンスの問い。
僕は別に映えっぽいロケーションを選ばないわけでもないですし、でも地味めというかしっとりめが好きだし、SNSと迎合しているわけでもないですがそこで活動している、ちょっと浮いている感はあるので気になるんだと思います。

そんな僕の承認欲求、聞いてください。

承認欲求の奴隷となるか飼い慣らすか

え、ちょっと重い小見出しじゃん?みたいな感じですが、僕は結構これだと思っています。
表現ジャンルでSNSを使っている人は承認欲求をほぼ必ず持っています。問題なのは良き隣人としているか、行動すら示唆してくる煽動者としているか、その違いだけじゃないでしょうか。
私自身のその隣人のSNSでの付き合い方ですが、フォロワー数別に、

初期1,000人くらいまで

写真そのものがどう撮っていいかわからないままひたすら写真撮っていた記憶がある。当時の写真はマジで死にたくなるのが多い。特にスナップ。

3,000人くらいまで

評価指数が欲しくてひたすらスナップを投稿する。でもスナップも考えて撮ることに気づいたあたりで写真自体が面白いなーと感じる。この辺りで引き写真がしっくりくることに気づくが撮れない。難しいとひたすら悩んでた記憶がある。あちこち写真教室やワークに行き出したのはこの頃。


5,000人くらいまで

投稿にポートレートを混ぜ始める。でも伸びない、伸びる方向で映えを意識するが自分で撮りたいものじゃないのかもと思い始める。そもそも撮りたいものってなんだろう?みたいな疑問が湧いてきて、展示とかイベントに行き始める。

その後

アート方面に足を踏み入れたせいで、伝えたいとかニュアンス、みたいな概念を意識する機会が増える。キャプションがシンプルになる。数ではなく届くかをなんとなく意識するようになる。
写真集を買い漁る。東北で仲間ができたので成長に反映される。

投稿が癖になっているので続けている。ポートレートとスナップを混ぜている。今後は両方ミックスしての表現に挑戦してみたい。

こんな感じです。多分5,000人からフォローいただいたあたりで飼い慣らした気がしてます。それまでは伸ばすためにどうしようとか、伸びる投稿ってどうだろうみたいな感じでした。問題は美術的な下地がないのでなんもわからんが続いていたことだけどね・・・

僕にとって良かったのは、僕らしさ、というか我が強いので他と同じものは嫌だ、みたいな感覚を持っていたことです。それをどうフレームに残すか、みたいなのはとことんわからなくて(むしろ今でも)、でも承認欲求があったのでひたすら数を重ねていました。
初期の頃、某SnapのKenTさんと喋っていた時に出た、量のない質はない、例の名言ですね、これを教えてもらって、そもそも美術すらまともにやったことない人間がやってんだからまず数じゃね?みたいな開き直りをしました。
週5くらいで毎日2時間くらい撮影していて、枚数的にもかなりの枚数を撮って消してしています。ここを一足飛びで勝負できるのは才能ある人だけなので、僕はひたすら地べたを歩こうと思ったわけですね。
それもこれもまずは承認欲求があったからできたわけです。つまり、欲は熱量、これを否定すると悟りに行き着くので虚無感に陥ります。欲はとても大事。

ポートレートは承認欲求の夢を見るか

いやまあ、そもそもですが、ポートレートでBuzzることが可能かどうかというと、市場によるというのが僕の本音です。
SNSにはそれぞれ特徴があって、そこに刺さるかどうかがまず最初。そこからそこのフィルターにかかるわけですが、美しさでいくのか、とんちで行くのか、あるいは表現で行くのか、さまざまに枝分かれする気がします。
みんな素のままで好きを伝えてくれたらいいんだけど、やはりそこはそれなりのチューニングがいるわけですね。そこを僕は放棄しているわけで、それが飼い慣らすということかなと思っています。
誤解してほしくないのですがBuzzが悪いわけじゃないです。そこを目標にしてやるのに命かけてる人もいますし、すごく写真に対して熱心ですし、たまにご飯食べます。承認される、ということのベクトルが違うということなだけで、見て欲しいの根幹は同じ。

みんな、らしさの狭間でもがいている

僕は幸い、あーこれTonさんの写真っぽいってみたらTonさんだった、みたいなことが多々あるようで、どこかに自分っぽさみたいなのは出ているようで嬉しいです。
この「らしさ」、「ぽさ」を言語化したことはないんですが、そもそもブランディングみたいなものは舵は自分できれても定義してくれるのは他者な訳です。なのでまずは自分らしさを分析してくれる他者が大事、なのでたまにやる悩み相談においでください。

結構オチがつけづらい話題なんですが、結局これは継続でしかなくて、僕はある意味で成長過程とともに承認欲求を飼い慣らせたので良かった気がします。
ともすれば嵐のような凶暴さで僕らを惑わす欲ですが、うまく付き合えればプラスに働く良き隣人になります。僕自身、初期の頃の写真は今と全く違うし、これからも変わっていくでしょう。
そして、この欲っぽいのがなかったら4年も続く趣味にならなかったろうし、今も十分楽しいです。

承認欲求との向き合い方

ってわけで、自分語りでした。
が、僕なりの向き合ってきた4年の成果です。

欲しいなら突き詰める、無駄に強がって拗らすなら素直になったほうがよほどいいです。そこに成長があるしね。

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