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元本割れしない「国債」、今時は定期預金より優秀

国債の金利もいつの間にか上昇傾向。変動10年国債の金利は2024年4月3日になんと「0.5%」になりました。

国債や定期預金は投資には向かないですが、ほぼリスクゼロの金融商品?としては優秀です。これらのリスクは

国債の場合
国が財政破綻で影響がありますが、取扱い機関の倒産の影響は受けないし、国が破綻するときは金融機関も破綻してると思います。

定期預金の場合
金融機関が倒産した時に1000万円までは影響なし

国債は「元本割れ無し」、定期預金は「元本保証」と表現されますが国債も結果的には元本保証と同じです。そうなるとどちらを選ぶかは「金利」と「解約」の利便性の優劣で決まりそうです。

定期預金と国債の金利比較

キャンペーン金利を無視すると定期預金の金利はメガバンクはみな同じで、SBI新生銀行だけが頑張っていますが、流石に高すぎるのか長期の10年定期預金がありません。ゆうちょ銀行は店舗数以外メリットがありませんね。

また、例えば10年定期を5年で解約すると解約手数料の関係で5年定期預金よりは年利が低くなるように解約手数料が設定されています。つまり、満期で換金する場合が一番利率がよくなります。

これでわかるのは国債が一番、利率が高く、10年物に関しては変動金利に対応しているので金利上昇のこの時期、最適な商品になりそうです。

そこでエクセルで「個人向け変動10年国債」を購入した場合の運用金利を計算してみましょう。変動金利なのでこのまま「0.5%」の固定の場合と、10年間で「0.5%→2%」まで単調増加した場合を見てみましょう。

10年国債の変動金利

金利が増加しない場合は金利は一定なので年利も平均年利も同じ「0.5%」になります。0.5%から2%までの単調増加(国債は年2回金利が変わりますが、今回は1回で計算しています)の変動金利の場合の平均年利は最終的に「1.25%」なります。

解約時の国債金利

途中解約すると解約手数料を取られます。国債の場合は単純に解約前の1年分の利子(2回分)を手数料として徴収します。なので1年後に解約すると年利はゼロになります。

実際には解約時に1年分の利子を天引きされるので元本割れしますが、その前に1年分の利子を貰っているので差引ゼロになります。

2年目以降ならどの時期でも銀行の定期預金より良い利率になっています。以下の解約しない場合の平均年利を100%として解約すると何%になるかを計算してみます。

解約時の平均年利の損失割合

もう一つの側面として解約時の方法ですが、定期預金は一般的には全額換金ですが、国債なら1年経てば、1万円単位で一部換金ができてすごく便利です。現金化の時間は大体3営業日なので現金化のタイムロスもさほど気にする必要はない気がします。

ここまで国債の金利が上がると投資に回さない資金は個人向け変動10年国債にしておくことが一番の安全策になりそうです。

因みに100万円で年間手取り額は源泉徴収されて「4000円」です。投資に比べると「少ない」と感じてしまいますが、安全資産で今後、日本の長期金利(=10年物国債の金利)が上昇傾向にあると思えば、意外と検討してみる価値はあると思います。

今回使ったエクセルシートを添付しておきますので利用してください。但し、利用は自己責任でお願いします。


個人で購入できる国債には「個人向け国債」「新窓販国債」の2種類がありますが、今回は「個人向け国債」の説明です。「新窓販国債」は売買が時期が自由ですが元本割れすることがあるので一般の投資商品と同じなので間違えないでください。

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