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ローマのホテルでSOS!【旅行に行けた時代を偲ぶ・・・】

ちょうど1年と1ヶ月前。去年の2月の初めに、我が家の娘たちにとっては初となる海外旅行に行ったのです。イタリアのローマとフィレンツェに行きました。まだ長女がかろうじて相談室登校をしていた頃です。

去年の1月の半ばに夫婦で、「どこか遠くへ行きたい」願望が急に強めに降って湧いてきました。しかも、夫婦共に長めの休暇を取れることになりました。そのころ、塞ぎ込んでいた長女に何か元気になるような出来事を!と思ったことも大きかったです。

一応、長女に「どっか行きたいとこある?」と聞くと、
「エジプト!のピラミッド!」
「それは無理だわ〜〜〜。治安がちょっとねぇ。。。」
「遺跡が見たいんだよね」
「なら、イタリアはどうかな。遺跡たくさんあるよ。」
「ほー。イタリア!行きたい!イタリア行くなら美術館もたくさん行きたい!」

ってことで、決定しました。一応、言っておきますが、こんな自由に海外にいくほど我が家は裕福ではありません!長女も次女も旅行といえば、実家への帰省くらいで、あとは墓参りついでに秩父に1泊旅行したくらいです。下の2人にとっては、本格的な旅行はこれが初めてです。

ですが、この時は旦那と、お金かかってもいいから、行きたいところ連れて行ってみよう、家族旅行ができなくなる時期もそろそろかもね、という話をしていました。という訳で、旦那以外はパスポートも持っていない状態で1月の半ばから予約を取り始め、出発の1週間前にパスポートを手にし、無事に旅立つことができました。人間、その気になれば行けるのね、と。。

2月は超オフシーズンで、安かったです。天気も良くて、イタリア行くなら2月だな、と思いました。ちなみに、、、長男は、小さい頃に一度家族で海外行ってるし、学校の旅行でも何度か行ってるし、今回は旅行には連れて行かず、寮生活を続けてもらいました。まぁ、そもそもあまりイタリアには興味なかったっぽいですが。

で、やっぱ、旅行っていいな〜〜〜と実感しました。見たことのないものを見て、触れたことのない文化に触れ、日本人のいない空間に何日かいる、という感じ。
日本の横浜のさらに小さなところでこちょこちょ動いているだけじゃなくて、全く別の世界をみる、生活している場所が全てじゃない、ということが本当に貴重な経験になるんだな、と思いました。

それから、ADHDの長女は海外の方が合ってるんじゃないかと思いました。
余談ですが、海外生活の長い上司に去年、娘がADHDだとわかった、という話をしたら、あっけらかんと、「あ〜、アメリカあるあるなやつね!どっちタイプ?あんなの血液型みたいなもんだからね〜」とか言われました。多分、どっちタイプ?というのは、注意欠陥強めか多動性強めタイプか、ということを聞かれたと思われます。。笑

旅行中は、朝も早く起きて、みんなで朝食を食べ、朝から夜までみんな一緒にいろんなところを見たり、道に迷ったり。電車に乗ったり、バスに乗ったり、タクシーに乗ったり、お店に入ってご飯を食べたり。。みんなでイタリア語の練習をしたり、、家族みんなが初めて経験の連続というのが、とっても新鮮でした。

家にいると、学校に行かない日は、昼ごろ起きて、食欲はない、とか行ってゲームばかりしている長女でしたが、旅行に行った1週間は、とてもアクティブでよく食べました。それだけでも行った甲斐がありました。それに美術館や遺跡を見て、本当にすごい!超感動!と言ってはテンションが高くて、こっちまで嬉しくなりました。

ちなみに、ローマもフィレンツェも、美術館に行かなくても、街並み自体が遺跡のような美術館のような。それにパスタもピザもワインもジェラートも美味しいし。最高でした。

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フィレンツェにある、こちらの↑建物のドゥオーモの中にも行ったんですが、ひたすら階段でめちゃめちゃ疲れましたが、本当に普段、半ば引きこもっている子供か?っていうくらい、大人を差し置いて、どんどん登って行きました。

結局、6泊して最終日。ホテルでチェックアウトを終えて、空港までの送迎サービスの時間までロビーで待ってた時のこと。何気なく、トイレに行った私。ホテルは建物は可愛いけど、古いというありがちなホテルでした。で、トイレに入り、鍵をかけた時に、若干の不穏な空気はありました。ま、いいか、と思い用が終わったあと、トイレの個室のドアをあけようと、鍵を開けようと思ったら、、、鍵がポロリと取れました。

「え?鍵、、、取れた。え??鍵かかったまんまで鍵取れた。。」
「あ、携帯、置いてきちゃった。。え、??」
(とにかく、力づくでドアノブをガチャガチャやってみる・・・)
「開かない。えー、うそ。ここ、ローマ。今日、帰る。でも、トイレ。」
パニック!

完全にパニックに陥り、人生初めて、心から叫びました。
「ヘルプミィーーーーーー!エスッオーーーエスーーーー!」
(ドンドンドンドンドンドン!)
でもねぇ、、すぐには誰も気づかない訳です。だって、個室のドアで、その前にはさらに男女に分けられるところのドア、さらに、トイレに入るところのドアと、個室のドアの向こうにはドアが2つもあるんです。。

・・・絶望的。全く他のことには興味のない、ADHDと、ASDと、その疑いの家族3人、私が戻ってこないことも気づかない。。涙

もう、壁をぶち壊す勢いで叫びながら、叩きづつけました。
するとようやく、「大丈夫ー?」と日本語が。。旦那の声。。あ〜、神様、仏様。
思い切り壁を蹴ると、ドアが開きました。。
旦那が神様のように煌々と輝いてみえました。

「ちょっとー、大変だったんだよ、本当に。」
「なんか、上のフロアで子供でも騒いでるのかと思った。」
「えー?私が戻ってこないの気づかなかったの?」
「全然、気づかなかった。けど、あっちに座ってる夫婦が気付いてくれて、あなたのワイフじゃない?って感じで声かけてくれて、、、、」
「え〜、じゃ、あの夫婦がいなかったら、どうなっていたのよ!」
ひとまず、夫婦にお礼を言いに行き、なんとか落ち着きを取り戻した頃に、ホテルのスタッフがやってきました。

「どうかしましたか?」
「いや、トイレの鍵が壊れていたんですよ、、ほら、ここ。。」
ホテルマンも鍵の開け閉めを試したけれど、その時はなぜか問題なく。。。
「問題ないみたいだけど。。。」
「あら、ま、いいわ、もう大丈夫です」
「ところで、マダム、ここは男性用トイレですが、、、」
「え??ひゃ〜〜〜〜〜〜。」
ホテルマン、苦笑。

その後、念のため、女性用のトイレの個室の鍵を確認しに行ったら、鍵が空いていたので、開けると、なぜか男性が、お取り込み中・・・。
「Sorry・・・」
と、慌ててドアを閉めて冷静に考えると、、多分、この男性は、男性用トイレで私が騒いでいたため、我慢できず女性用のトイレに入ったんじゃないかと思われました。そこで鍵をかけ忘れたか、同じように不穏な鍵だったので、あの騒ぎを見て鍵をかけずに入ったか、、、そんなところだったのでしょうか。。
最終日に刺激的な時間を過ごしました。今思えば、いい笑い話です。

あの、、ちなみに、ホテルのトイレは男性用も女性用も、印が赤かったんですよ。
日本のトイレに洗脳されているので、赤=女性と思って、最初に出てきた赤い印の扉を開けてしまったんですね。。。よくよくみると、ジェントルマン、って書いてありました。

早くコロナが収束して、自由に旅行に行ける日々が戻ってくるといいな〜と思います。きっと、コロナじゃなかったら、せっかく(笑)下の二人は不登校してるし、どこかへ連れて行ったかもしれません。いろんなところへ連れて行くのって大事だったんだな〜と思ったイタリア旅行でした。。

本当に、、、どっか行きたいーーーー!




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