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棺の中の父親

自己紹介

はじめまして!
株式会社itakotoで代表を務めている伊賀 都温と申します。

タレント田村 淳が創業した会社でビジョンは「この世から、心のこりをなくしたい。」
大切な人と共有できる『遺書動画』をサービス展開しております。

あなたと私の心のこり展〜未完〜

先日、5/29(sun)~30(mon)に、弊社主催で無料展示会『あなたと私の心のこり展〜未完〜』を池袋にて開催いたしました。


2日間で約300人の方にご来場いただいた大型イベントとなりました。
弊社はGoogleフォームで収集した1300のうち、約200の『心のこり』を展示し、共催していただいた三和物産株式会社さんは入棺体験ができるブースを設置いたしました。

ITAKOTOの想い

ITAKOTOが感じている現状の課題は、多くの方が「死を自分ゴト化できていない」ことだと考えております。
「終活をしなければいけない」とは思いつつも、「何から初めていいかわからない」「まだ自分には早い」と感じている人がほとんどなのではないでしょうか?

そんな方に、多くの心のこりを見ていただき、棺に入っていただくことで「死を自分ゴト化」していただきたいと思います。

生きている時に入棺体験

実は3月にも似たようなイベントを実施しており、そこで私は入棺体験をしました。まさか生きているうちに棺に入ることなんてないと思っていたのでとても新鮮で貴重な経験でした。

棺の中は落ち着き、気を張っていないと寝てしまいそうなくらい安心できる空間でした。
この経験を多くの方に経験していただきたいと思い、自分のわがままで三和物産さんにお願いし今回のイベントを共催していただくことになりました。

「棺に入る」という体験は多くの方が亡くなってからする体験だと思います。なので多くの方は棺に入ったという「記憶」がないでしょう。
今回はそのような貴重な体験をしていただき、より多くの方に「死を身近に考え、何かアクションを起こしてほしい」という意図がありました。

両親の来場

今回のイベントに自分の両親を招待しました。
両親とは仲がいいですが、そこまで深く「死」に関して話し合ったこともなかったので、今回のイベントを機に話し合いたいという意図もあり招待しました。

朝が強い両親はこのイベント1番ノリで来てくれて、数十分心のこりを見た後、父親が入棺体験をしました。
すると驚くことに、棺の中にいる父親を見て自然と涙が出てきました。

「棺の中の父=死」を連想してしまったのです。
まだ元気でいつも笑顔な父親が棺に入っているのを目の当たりにすると、色々と想像してしまいます。
「もっと一緒にいたい」「もっと笑顔を見たい」「今死んでほしくない」
さまざまな思いが脳裏をよぎりました。

自分が「見送る」気持ちに整理がついていなかったのです。
入棺体験は「見送る」人と「見送られる」人がいます。
自分が以前経験したのは「見送られる」方でしたのでまた新たな体験をさせていただきました。

実際に棺に入った父親は「狭いから大きい棺がいい」と、一緒に見ていた母親は「窮屈は嫌だから窓は開けておいてほしい」と僕にをしてくれました。

僕は自然と流れ出た涙をバレないように頷きました。

逃げずに向き合え

ー両親と「死」に関して初めて話したかもなぁー

一番長い間過ごした両親と「死」について考えるのはすごい辛かったです。
でも逃げてはいけないこと。今話さないで、突然天国へ行ってしまったら言葉では表現しきれないほどの心のこりに覆われる。

このイベントを開催した当の本人が一番実感したのかもしれないです。

両親に親孝行を絶対にする。

文化づくり

僕は「文化」を作りたいです。
当たり前に「死」を考える文化。

もちろん「死」を軽んじているわけではありません。
誰しもがいつかは訪れる「死」
「死」を考えることは、残りの「生(人生)」を考えることと同義です。
「人生を豊かにしたい」のであれば、カジュアルに「死」を考えてみてはいかがでしょうか?見つめてみてはいかがでしょうか?必ず何か思うことがあるはずです。

私は23歳です。一般的に「若者」とされている年齢で「死」を考えるには早いと思われるかもしれません。しかし、その若者が考えている「死」に果たして「早い」はあるのでしょうか?亡くなってからでは考えることはできませんし、その時は「遅い」になってしまうのではないでしょうか?
「心のこり」になってしまう前に何かしらのアクションを起こしていただいたい。そんな想いから今回のイベントを開催いたしましたし、この会社を経営しております。

少しでも多くの方の「心のこり」が和らぎますように。


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