必要もなく、7時前に目が覚める。
カーテンの隙間から漏れる光が、暴力的に眩しく、逆光を背負うモノリスのようでもある。
モノリスの輪郭が目に焼きつき、眠れなくなったので、この前寝落ちしてしまった『殺さない彼と死なない彼女』を観る。

小林啓一は『逆光の頃』しか観たことなかったけど、iso感度上げてるみたいな多量の光に画面全体が白むショットが好きだった。
教室で「キャピ子って言うほど可愛くなくない？」って話を振られた地味子が「キャピ子は可愛いよ」って言うところが、地味子にとっての他人には干渉しようがない絶対的なものが垣間見えた気がした。
絶対的なものを探して、フィクションをみているので(現実ではあまり見れないというか現実だと僕が立ち会える世界の範囲に絶対的なものがない)良かった。

12時の新宿での待ち合わせまでに皿を洗って部屋を軽く片付けてストレッチでもしてという計画は政治家の公約のように霧散する。
YouTubeのおすすめに出てくる動画を見たくもないものから順に見ていく。見たい動画はちゃんと見たいので。

RさんとTさんと昼食をとる。主に近況の話。
帰宅後、何もやる気になれず、無為に過ごす。無為に過ごしたせいでこのまま寝ると勿体無い気がして、眠れない。眠り方を忘れてしまったのかもしれない。