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13.1995-1997年 WRC3年連続チャンピオン獲得の効果

客観的評価。実証。弱小ブランドがその存在感を示すには絶好の取り組みです。もちろんそこには実力と苦労が伴います。

SUBARUがWRCで95年から3連覇したことは大きな自信につながっていきます。じつはWRC自体は日本のメディアは大きく取り上げず、ファンも限られたものであり、WRCでの活躍そのものが直接販売に貢献したかと言うと微妙です。

しかし、購入しようと思ったときディーラーで「WRC優勝」のポスターがあるとなんとなく良さそう。な気持ちを後押ししてくれます。(実際 参戦していた人は必至ですが) SUBARU性能いいみたい。という雑駁な知覚品質こそ大事なのです。

90年代から大きく変わったことにエバンジェリストやインフルエンサーの出現です。3%シェアですから30人の職場に1人しかいないのですが、圧倒的(熱狂的ではなく)スバル推しな方々が「スバルってすごいんだぜ」「水平対向エンジンってどこがいいかわかるか」とSUBARUに代わって普及(布教)活動をしてくれ始めたのです。

SNSは早くて2004年 普及は2010年くらいなのでネットやSNSのずいぶん前。クラスに1人ですが、クラスに15人くらいいるトヨタユーザーが決して布教活動を行わないなか。

もちろんだからと言って「そうかスバルにしよう」とはすぐにならないのですが、その後ずっと「そこまで言うなら乗ってみよう」と乗っていただいた二人目がスバリストになりまた人に話すという循環が生まれました。アナログな世の中で。

その時の「歌い文句」で効果を発揮したのが「WRC 世界ラリー選手権で圧倒的な強さを見せてるんだぜ」でした。WRCなんてしらなくても、なんかすごいのね。というボディブローは確実に効きました。

お客様の心の中の「なんかいいらしい」「すごいみたい」という「意外にあいまいな知覚品質」を形成していくことはとても大事です。そのためには
なんとなくではなく確固たる「実証」が必要なのですが。


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