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「切り絵で世界旅」ホテルのボーイ(コタ・キナバル/マレーシア)マレー人のスタッフは親切で笑顔が素敵だ

 コタ・キナバルで宿泊したホテル、ネキサス・リゾート・カランブナイは、ボルネオの伝統美を生かした建築と、豊かな自然環境が心和まさせてくれる5つ星ホテルである。ホテルのスタッフも親切で、笑顔を絶やさず接客してくれるから気分はいい。

 スタッフの多くは肌の色や顔の骨格からしてマレー人であろう。ここで簡単にマレー人という言葉を使ったが、マレーシア政府によると、マレー人は「マレー語を日常語とし、イスラム教を信仰、マレーの習慣を尊重して暮らす人」と定義されている。そして政府は、1971年からマレー人優遇のプミプトラ政策(マレー系人優先雇用、大学入試合格枠の確保など)を採用した。なぜなら英国植民地時代、中国系、インド系の移住者が大量に入ってきたために、マレー人の地位は相対的に劣勢となり、マレー系の人たちの不満がたまり、暴動も起こっていたからだ。

 金子光晴は「マレー蘭印紀行」(昭和15年発刊)で、当時のマレー人を「蓄積心のない、遊惰な民」と紹介していたが、現代のマレー人は変わったのだろうか?

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