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「切り絵で世界旅」サンミゲル教区教会(サンミゲル・デ・アジェンデ/メキシコ)ピンク色の外観が目を引くゴシック調の教会


椰子の木ととともに聳える姿も印象的

 メキシコ中部にあるサンミゲル・デ・アジェンデは、メキシコ独立戦争の英雄アジェンデが生まれた町だ。芸術の町としても知られていて、アジェンデ美術学校には世界中から芸術家や留学生が集まってくる。その町のランドマークともいえるのが、中心部に建つサンミゲル教区教会だ。
 ピンク色の外観と聳える椰子の木が並ぶ教会は、これまで見た多くの教会とは違う雰囲気である。日本で家の外観をピンク色にした漫画家がいたが、ピンク色の教会は見たことがない。なぜピンクなのか? この疑問はすぐに解けた。これは地元から産出される石材がピンク色をしているからだ。
 この教会、宣教師がヨーロッパから持ってきた絵葉書を頼りに、名もない先住民の職人が設計し、19世紀にフランシスコ会の教会として落成した。メキシコでよく見る素朴で直線的な教会とはスタイルが違ってゴシック様式だ。青い空に映える塔や壁面の装飾は直線と曲線が微妙に均衡を保っていて美しい。
 改めて見れば、ピンク色の外観、椰子の木も相まって独特の雰囲気を漂わせている印象的な教会である。
<旅行日/2019.09.08>

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