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「切り絵で世界旅」ポーリン温泉(コタ・キナバル/マレーシア)魔可不思議なバラダイス、ポーリン温泉


 ポーリン温泉の足湯とキャノピーウォーク体験ができる世界遺産キナバル公園観光ツアーに参加した。コタキナバル市内から車で約2時間半。やっとついたポーリン温泉はジャングルの中にぽっかりと庭園風に広がっていた。すべて露天風呂であり、温泉の形は四角いプール型があれば、円形を4つに仕切った幕の内弁当型もある。幕内の各スペースでは、それぞれ勝手にお湯を貯めて入っている。確かに効率的ではあるが、何とも奇妙だ。
 それに温泉に入るスタイルも目を引く。日本なら裸か水着のどちらかだが、こちらは衣類を着たままの女性も多い。頭にイスラムのスカーフを巻いた女性もいる。マレーシアはは民族も宗教も多彩。だから温泉に入るスタイルもさまざまである。

 ちなみにポーリン温泉を造ったのは、太平洋戦争時代の日本軍である。以前から温泉があるにはあったが、現地ではそれを使う習慣はなく、祈祷師たちが温泉を守っていた。ボルネオ島北部のサンダカンの港から南下した日本軍がこの温泉を発見して温泉地として開発した。ジャングルの中での長い行軍で疲れ切った心身をこの温泉できっと癒やしたに違いない。


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