１発で人生大逆転何てことは、ない。
ぼくらには、それが何処かには存在すると信じてる。

イヤ、信じたいだけだろう。

僕たちは、カイジのようにそれを信じてる。
それを虚像だとわかっていても。

すごい人たちは、何か特殊なことをしてそうなったんだって思ってる。

でも、実際のところそうじゃない。

僕は、中学の部活でバスケをしていた頃あまりシュートが上手じゃなかった。それを克服しようと、上手い人たちに聞きに回った。

みんなの答えはどれも同じだった。

僕も、その仲間だったんです。

期待していたんです。　

痩せたいと思った時も、
みんなの答えは同じでした。

誰も、この錠剤を飲めばなんてことを言ってくれかなった。

誰も、このお茶を飲めばなんて言ってこなかった。

僕たちは、生まれたころからエスポワールに乗ってて、
”あ違うかも”と少し違和感を感じた人が、たまに降りたりするらしい。

安定的な投資は、いつも分散。

それを知らない、愚民たちがパチ屋の一発に賭けて散財する。

一発を打つためには、
42.195㎞を走ったり、時に歩いたり、時に休憩する必要がありそう。

その道のりは、最後だけ景色が変わるらしい。

大体は、代り映えのない殺風景。

エスポワールに乗ってる僕たちは、向かい風に乗ってまた、
振り出しに舞い戻る。

振り出しに戻った僕の気分は最悪。

辺りを見渡すと、みんな同じ顔をしている。

そこで、また傷の舐めあいをして、また幻想を見る。

チョコなんて食ってないのに。

アイスは食ったけども。