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Mr.Children「1999年、夏、沖縄」

ミスチルはちょうど世代で、特に1990年代の曲は全般的に好きです。「CROSS ROAD」「innocent world」「everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~」は、自然と自分の中に組み込まれている感じでしょうか。

そんな中、なんとなく買った「NOT FOUND」というシングル曲に入っていたもう一曲が「1999年、夏、沖縄」だった。

「NOT FOUND」目当てだったのですが、文字通り、頭を打たれたような衝撃がありました。ああ、こんなにも素晴らしい歌がここにいてくれるとは!

桜井さんの歌詞は、基本的にスピッツの草野さんの歌詞とは全く異なります。
草野さんは明確な事象をそのまま言葉にせず、しかしながら、それ以上に伝えたい事象を心の奥底に響かせるようなスタイルと言っていいでしょうか。
それと全く逆で、桜井さん歌詞は自分に起きたことをストレートにつづり、そこで感じたことをそのまま歌詞に落とし込む。

全く異なる手法を使っている2人ですが、どちらも訴えかけてくる力は極端に強い。日本のロックの先頭をずっと走り続けている2人です。

この「1999年、夏、沖縄」
沖縄を題材にしていますが、基本的には「俺はまだまだ歌っていくぞ。みんな、いいか!」という宣言をしている曲です。

「時の流れは速く もう30なのだけれど ああ僕に何が残せるというのだろう」
「今日も電車に揺られ 車窓に映る顔はそうほんのちょっとくたびれているけれど」
「永遠でありたいと思うのは野暮でしょうか 全能でありたいと願うのはエゴでしょうか」

その時点の桜井さんの迷いのような吐露でしょうか。思いっきり弱みを明かしながら、最後に

「いつかまた この街で歌いたい」
「きっとまたあの街でも歌いたい」
「そして君にこの歌を聴かせたい」

と締めくくる。

ファンの人にとっては珠玉のような一曲でしょうね。

「もう30なのだけれど」と私もカラオケで歌ったことがありますが、あれからもう20年。


もう50なのだけれど、気持ちは変わらない。

2022年6月23日 トラジロウ

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