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back number「光の街」 君から僕は大切なものをもういくつももらったよ

back number(バックナンバー、バクナン)のライブに何度行っただろう。4回ぐらいは参加させてもらっているはず。でも、最近はコロナもあって、あまりフォローできていないなあ。

7、8年前ごろにものすごくハマっていて、自分の記録を見ると、少なくとも2015年4月24日のZepp東京の「アーバンライブツアー2015」に参加している。四国からわざわざそのために上京しているぐらいだから、当時のハマり具合が分かるというものだ。

バクナンは、ボーカル清水依与吏さんがほとんどの曲の作詞・作曲を手がけており、清水さん中心のスリーピースロックバンドだ。3人とも群馬県出身だったはず。

2015年当時のバクナンのライブは、女の子が多くて、おじさんは本当に居場所がない感じだったけど、仕方ない。どうしても、生の歌が聞きたかったから。その日のセトリを見ると、「MOTTO」「チェックのワンピース」「世田谷ラブストーリー」「スーパースターになったら」など名曲がずらり。アンコールには「高嶺の花子さん」もあり、コロナ前の会場は大盛り上がりだったなあ。

あんな風に、声を出して一緒に歌うことができるライブが、私が生きているうちにできるようになるんだろうか・・・。

特に好きな曲はいくつかあるんだけど、今の私がとても気にいっているのが「光の街」。これぞ、バクナンと思えるほどの大切な一曲だ。

アルバム「ラブストーリー」(2014年3月26日リリース)の5曲目。

バクナンの曲はラブソングがほとんど。清水さんの歌詞は「情景」と「心の動き」を丁寧に描いており、一本の短い映画を見せてくれているような錯覚に陥る。
「光の街」はまさにそう。
何気ない日常の一コマを切り取って、ユーモアを交えて表現し、さらにはパートナーの存在の大切さを自身の言葉としてサビにして、多くの人たちの共感を誘う。

「君」を紹介するエピソードとしてこんなフレーズがある。

「『借りてきた映画は夕飯の後、観ようね』とはりきっているけど、いつだって君は寝てしまう」

「コンビニのくじで当たったアイスを食べながら、
『自分で買うのより美味しいね』
『別に同じだろ』
『文句を言うなら、あげないよ』とにらんでいる」

ああ、このあたりの何気ない出来事を歌詞に組み込んで、「君」の天真爛漫さを提示するあたりは、さすがとしか言いようがない!
一方で、「僕」は「別に同じだろ」なんて冷めた感じで応えているけど、心の中は、君への感謝であふれていることがサビで分かる。

「君は知っているのだろうか
こんなにも救われている僕を
こんなにも世界が輝いて見えてることを」

いいね。
この気持ち。本当は伝えたいけど、直接は伝えられない。照れくさいから。
その心の動きを見事に提示して、一つの歌に昇華させていますね。

こんな2人のような関係になって、日々の何気ない幸せに気付いていけたらいいな、なんて。そんなことを思わせてくれる大好きな曲。

2022年9月 トラジロウ

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