性別違和とは何なのか?

・性別違和とは何なのだろう
性別は「自認」であるとしておきながら、社会に対して指定の性別として扱うよう強制するのは「他認」である。性別に対してより広く強い他認を求めるならその地域(国)で「男らしい」「女らしい」特徴をより多く取り入れ、よりパス度を高めてゆくしかない。男性ですら「女みたい」だとか、女性ですら「女捨ててる」などと言われることがまだある。生まれ持った性別の中でも「パス度」は存在する。
ただ、歴史的に男性の価値観が社会に影響しやすい傾向はある。女性に「女性」「男性」として認識されたいのか男性に「女性」「男性」として認識されたいのかで目指すパス度は変わる。

・社会の男女観を作り出しているのは強者男性なのか?
ニホンザルのハーレムでは群れで一番強いのはモテる雄だが、雌にチョッカイを出して群れの和を乱すのはモテない雄である。モテる雄も年齢や新たな雄との戦闘によって入れ替わる。サルの世界では、モテる雄のハーレムにいる雌だけが安全を享受できる。その外に行けば、モテない雄がウヨウヨしている。危険な区域を作り出しているのはモテない雄である。
しかし、現代社会は資本主義である。資本主義は富が富を生み、貧困が貧困を生む世襲の傾向が強い。世の中の価値観(金)を牛耳れるのは一部の男だけだ。

・男性の「モテない」と女性の「モテない」は同じか
サルの場合雄の雌からの「モテ渡」が群れ内での社会的地位に直結する。サル以外の生物を含めて見た時、雌雄の外見的違いのない種類もいるが雌の見た目は生きることに特化しており、雄の中には外敵から命を狙われることよりも雄同士の順位付けに特化した見た目に進化した種類もいる。
現代社会では男性を性的に満足させるためのサービス(従事者は多くが女性であり搾取されているケースもある)が多く存在しているが、女性のための性的なサービスは男性のそれに比べるとかなり少ない。性的なサービスを利用しているのが必ずしもモテない男性であるかどうかは不明だが、女性のための性的なサービスは男性のそれよりも少ないにもかかわらず、データを見れば明らかに性犯罪の被害者は多くが女性で加害者の多くは男性である。

・嫌われるのに理由がある場合もある
それにしても、モテない男の女への執念はすごい。片やエロコンテンツで女を性的に消費しながら女を叩き口を塞ごうとする。ツイッターで男女平等や女性差別反対を訴える女性に噛みつくアカウントの他のツイートは、だいたいが人種差別とエロコン賛美と疑似科学とフェイクニュースだ。モテない男はおそらく現実で女性と関わることは少ないだろう。しかし、こうやってエロコンテンツの理想的な女性観と現実の女性の違いに耐えられず、女性が人として当然の権利を訴えることを恫喝や脅しで妨害するような実害が出ていることを考えると、エロコンテンツが人の価値観に対して悪い影響を与えていると言わざるを得ない。
エロコンテンツは悪くない!と息巻く男が女性を人間として扱うことを拒否するのだから、エロコンテンツの実害を身をもって証明しているとしかいえない。

・表現としての「女らしさ」「男らしさ」
身体的機能に直結する特徴でなければ現在ある「男らしい」「女らしい」という表現を用いずともそれを表現することは可能なのではないか?例えばピンク色の商品を「女性らしい」と言わずに「可愛らしい」とか「上品な」という表現にすれば「可愛らしいこと」と「上品であること」は「女性」とイコールではないので表現可能だろう。
私も含め生まれた時から男女観を植え付けられてきた世代が表現を切り替えることは簡単ではないだろうけど、不可能ではない。

男装して男子トイレに入って盗撮した女はゼロなことを考えると、女子トイレをオールジェンダーにすることよりも男子トイレをオールジェンダーにしたほうが良い

・男子トイレで、トランス女性を狙った犯罪とは実際にどのようなものが存在するのか?
実際に被害として見たとき、トランス女性が被害者の性犯罪は被害者が男性として整理される。性犯罪は日本では特に透明化されるので、トランス女性であることを公表できるツイッターならではの被害の公表を含めたタグがあってもおかしくないが、被害を公表するかどうかは本人次第である(性犯罪被害を訴えた女性がこれほどセカンドレイプされている現状があるので公表する気が起きるかどうかは難しい)。ただ、理解を求めるのであれば、理解してほしい相手にだけでもある程度根拠となるデータの開示は必要だとは思う。公的機関は性犯罪の加害者と被害者の男女比を公表していないが、特定非営利活動法人しあわせなみだhttp://shiawasenamida.org/m05_02_02
に平成19~28年までの強制わいせつの被害者の男女比を公表している。

・性別に関わらず優秀な人採用論
10人の男性が作った基準で選んだ男性(女性)ではなく5人の男性と5人の女性が作った基準で選んだ女性(男性)から始めなくては意味がない。


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