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【投資の種類1】株とはクーポン券のことである

今回は、投資をはじめるにあたり、もっとも有名な「株式」について調べてみたことをまとめます。

1 株はクーポン券

簡単に言うと「株」はクーポン券と同じようなものだと分かりました。クーポン券とはつまり、チラシやお店などでもらえる「1個買うと 2 個目は無料!」とか「通常価格 500 円の○○が 30% 引き!」とかいう“アレ”です。

たとえば、チョコレート屋さんを新しくはじめたい人はお金が必要ですよね。カカオを購入するお金や、カカオからチョコレートを作るための機械、お店の家賃も払わなければなりませんし、バイトを雇うためには給料も用意しなければなりません。

しかし、普通の人(たとえば、私)がどんなに働いたところで、まとまったお金を簡単に得ることはできないでしょう。でもそれでは、世の中のほとんどの人が、お店を持てないということになってしまいます。

では、先週オープンした近所のラーメン屋さんは、ものすごい大金持ちということでしょうか? 恐らくそうではないと思います。なぜなら、我々には世の中からお金を集める術があるからです。それを「株式」と言います。

株式と言われると何だか難しいことのように聞こえるかもしれません。では、もう少しわかりやすくするために、先程のチョコレート屋さんを例に株式の仕組みを説明してみましょう。

お店をオープンするにあたり、チョコレート屋さんではたくさんの紙切れを用意しました。そこには、ざっと次のようなことが書いてあります。

この紙を持っている人には次の権利があります。

1. 店の経営に口出しができる
2. 店がもうかったら、お金を少し分けてあげる
3. いつでも、店の商品を 30% OFF で買える

そして、紙切れにはお店のハンコが押してあります。

もうお気づきでしょうか。つまりその紙切れとは「株」のことであり、そこに書かれた内容は、私たちが普段からよく目にするクーポン券や会員券に書かれているものとほぼ同じなのです。

全部で何枚のクーポン券(株)を発行するかは、お店が決められます。ただし、項目 1 の「店の経営に口出しができる」は必ず書かなければいけません。他は、何を書いても、書かなくても良いのです。したがって、お店によっては項目 2 や項目 3 を書いてない場合もあります。

なお、このクーポン券(株)は有料で販売されます。世の中には様々な種類のクーポン券がありますが、「経営に口出しができる」と書かれた無料のクーポン券はありませんよね。何の見返りもなしに、口出しだけされたのでは、お店も迷惑するばかりでしょう。

ちなみに、株を最初にいくらで売るかは、難しい数式をつかって決めるそうですが、詳しいことは専門家に任せることにします。まあ、会社が決めると思っておけばよさそうです。

という訳で、もしあなたがチョコレート屋さんをはじめたいと思ったら、クーポン券を何枚か用意して、1 枚あたり仮に 1000 円で売ることで、開業資金を集められます。

以上が株式の基本的な仕組みです。仕組みがわかると、なんだか自分でも買えそうな気になってきますね。

2 株の人気と価格

株を買えそうな気分になったので、次に「どうやって株でもうけるのか」についてまとめてみました。

これまで、株はクーポン券だと書いてきましたが、一般的なクーポン券とは少し違う部分があります。他人に売ったり、他人から買ったりできる点。そして、その価格が変動するという点です。

あなたの手元に、さっき駅前でもらった「ラーメン 50 円引き」のクーポン券があるとします。さて、隣の席の同僚にこのクーポン券は売れるでしょうか? 恐らくは、無理でしょう。

では、超高級寿司店で使える「20,000 円のコース 50% 引きクーポン券」であればどうでしょう? その同僚がお寿司を嫌いなのでない限り、きっと買ってくれるのではないでしょうか。お寿司が好きであれば、多少高くても買ってくれるかもしれません。もしあなたが、最初に 5,000 円で買ったクーポン券が、お寿司好きの人に 7,000 円で売れたらラッキーですよね。

これが、株の人気と価格の関係です。お店や取り扱う商品に人気のある会社の株は、他人に高く売れます。あるいは特典がお得なものほど、高く売れます。逆に、人気がない会社の株は売ろうと思っても安くしか売れません。

「株でもうける」とは、つまり、自分が購入した時の金額よりも、他人に売る時の金額のほうが大きいということです。

3 株は「怖い」のか

よく「株は怖い」という話を見聞きします。確かに、株を買ったときの価格が下がってしまえば、損をすることになりますから、怖いというのも頷けます。

しかし、株には上で挙げた通り、お金では計れない価値がありますよね。それでも「株は怖い」のかどうかを考えてみました。

3.1 「経営に口出し」はできない

株には必ず「会社の経営に口出しができる」と記載されていす。では、株を買えば本当に会社の経営に口出しできるのでしょうか。

株式を発行する場合、これを何枚つくるのかは会社が決められます。例えば、チョコレート屋さんが株を 100 枚つくったとしましょう。私は、そのお店のチョコレートが好きですが、すべての株を買えるお金は持っていないので、 1 枚だけ買います。その場合、会社の経営に対して 1/100 だけの発言力しか持てません。

つまり、チョコレート屋さんが「新商品として“チョコ寿司”を売りたい」と言い出したとすると、私は 1 枚しか株を持っていないので、反対票を 1 票しか入れられません。その他の 99 枚の株をもっている人が賛成したら、(どう考えても美味しくなさそうな)チョコ寿司が売り出されてしまいます。

多くの企業の場合、株は大量に発行されており、価格も高額です。そして、大部分の株はその会社の社長や取締役の人たち、もしくはお金に余裕のある著名人などが持っています。

そう考えると、普通の人が 1 つの会社の株を大量に取得して、経営に口出しできるという状況は、まずあり得ないでしょう。それに、たとえ大量の株を(安く)買えたとしても、経営の知識がない限り、口出しはしないほうが身のためかもしれません。

3.2 特典の内容は保証されていない?

お店でスタンプカードを作ったものの、なかなか再訪する機会がない、有効期限を向かえたなどで無駄にしてしまった経験はありませんか? 実は、それと同じことが株でも起きるのです。

「もうかったら、お金を分けてあげる」や「商品を 30% OFF で買える」という条件は、書いても書かなくてもいいとお話しましたが、もう 1 つ気になる点があります。それは、書かれている条件は(株を発行している会社の都合で、勝手に!)変更することができるというものです。つまり、ある日突然「もうキャンペーンやーめた!」と言って、割り引きが使えなくなるということです。

これによって何が起こるかと言うと、購入する時はお得に見えた株が、買ってみたらあまり特典を使えなかったり、株の人気がなくなって売れなくなったりします。

これに関しては、実例があります。

【株式会社エリアクエストの例】

東京の会社でテナントやビル管理をしている会社、株式会社エリアクエスト。2018 年 6 月には、100 株を所有していると 1000 円分のクオカードまたは 2000 円分食事券をプレゼントすると謳っていた。しかし、その 5 カ月後の 2018 年 8 月、突然プレゼントを廃止。結果、株の人気は下り、価格も下ることとなった。

残念ながら、この会社の株を買った人は泣き寝入りするしかなかったようです。

この他にも 2018 年にあった例では、クオカードの料金を下げたり(スズデン株式会社)、図書カードの送付時期を遅らせたり(株式会社廣済堂)と、いろいろな企業が特典の変更を勝手にしています。

要するに、特典はあくまでも注目してもらう手段なのです。「うまい話には裏がある」と言うように、お金が集まったらさっさと特典を変更したり廃止したりするような企業も多く存在することに、注意する必要があります。

もちろん中には、ずっとお得な特典を付け続けている会社もあるようですが……素人の私には良し悪しの判断はできません。そもそも、そういう会社だってもうからなくなったら、特典をやめたいと思うのが普通ですよね。

4 まとめ

これまでの話をまとめると、以下のようになります。

・株は会員券、クーポン券のこと
・株は他人と売り買いができる
・人気のある株は高く売れる
・人気のない株は安くしか売れない
・特典の内容は会社が自由に決められる
・特典は変わったり無くなったりするので、購入には注意が必要

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しがない薄給の会社員です。大金持ちになることは、とうの昔に諦めましたが、将来、無一文になることには恐怖を感じています。衣食住に苦労せず、人生をゴールしたい、そんな思いでノートをはじめました。ノートが多くの人の役に立つことを願っています。もしよろしければ、サポートをおねがいします。