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(53)鳥爺DJ奮闘記「人が人を呼ぶ」

いつもありがとうございます。鳥爺です。

新しいディスコの場所が決まりました。

この時点で家賃も発生していますので、できるだけ早く再開することが重要です。
新ディスコのオープンは1ヶ月後に決め、すぐ音響、照明を担当する三村さんに相談しました。

三村さんからは

「任せろ!」

と、威勢のいい返事をいただきました。
まるで自分のお店のように頑張ってくれました。

私と大久保くんは、慣れない力仕事に精を出しました。
それはハンマーを使って、壁をぶち壊すことです。
物を作り上げることも楽しいですが、今までの鬱憤があったせいか、壊すことも爽快でしたね。
ただ、コンクリートの壁は、そう簡単には壊せなくて難儀しました(苦笑)。

そして肝心のディスコの名前です。
前の名前はイメージがダウンしていましたので、ここは心機一転、店名を変えることにしました。

ちょうどこの時期流行っていたのが、「TK Rave Factory」です。
TKは小室哲哉さんのイニシャル。そう、TRFです。
RAVEはネット上には「ダンス音楽を一晩中流す大規模な音楽イベントやパーティーの事である。」と書かれています。

しかし当時、小室さんのインタビューでは、RAVEはRevolution(革命、大変革)とLive(生演奏、生中継)を合わせて作った造語だと記憶しています。
いずれにしてもダンスミュージックは欧米が主流でしたので、TRFが出てきた時、とても興奮しました。

これからは、JPOPでダンスする時代がやってくる、と予感したものです。
これから(次)は、ということと、TRFにあやかって

「NEXT Rave Factory」

通称「NEXT」

と、命名しました。
名前も決まり、店内の準備も整いました。
スケルトンであったことが、とてもいい雰囲気を醸し出しました。
特に照明効果が向上し、踊っている人はスターのような気分になるのではないでしょうか。
ただ、オープニングに向けて、集客をどうするか悩みました。
当時インターネットあったかもしれませんが、ほとんどの人が知りませんでした。
また店作りのために、自分のなけなしのお金をはたいたので、印刷物を配布したり、広告を出したりする余裕は全くありません。

私たちは会う人に、ひたすら口頭で宣伝をしました。
昼食や夕食のときは、同じ店ではなく違う店に行って、周りに聞こえるように大きな声で、「NEXT」のことを話しました。
今までの常連客にも、周りに声を掛けてくれるように頼みました。

このオープニングは絶対に成功させなくてはなりません。
なぜなら今までのイメージを払拭したかったことも当然ですが、スタートダッシュがうまく行けば、きっとその噂が加速度的に広まるはずです。

そしてお店が以前より4分の一も狭いので

 「いつも混んでる」

 というイメージを植え付けることができます。
すると、さらに「人が人を呼ぶ」現象が起こるのではないかと考えました。
浅知恵かもしれませんが、やれることはすべてやりきったつもりです。

さて、いよいよ勝負のオープンの日です。

(つづく)

今日も素敵な一日になりますように(^o^)/

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