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重たい身体を脱ぎ捨てて、早くマザーコンピュータになりたい(play room5期6月の記録)

ごきげんよう。鳥居です。

どう使ったもんかわからなかったnoteも、少しずつフォロワーが増え、いいねをいただけるようになりました。
noteに限らず、他のSNSなどの何気ないツイートなどについても、日常生活で「あれ読んだよ〜」と言われることが増え、気恥ずかしいきもちになります。

ともあれ、自分のことばが誰かに届いていることを知られるのって、とってもうれしいですね。
今後とも読んだりリアクションいただけたりできますように。


4月より参加している長期演劇ワークショップPlay roomもついに3ヶ月を終えました。
Play roomについては、主催の野村亮太さんのこちらのnoteをご参考ください。

野村さんのnoteでは、わたしも参加しています、5期の他の参加者さんたちの感想も読むことができます。
みなさんそれぞれに俳優として成長するためがんばっていらして素敵ですし、わたしも他の方の感想で気付かされることがたくさんあります。

卍さいこうのなかま、マジさいこう卍


さて、6月はついに待望のトム・ストッパード作『アルカディア』の読解、キャラクタービルディングをやってきました。

『アルカディア』は2幕7場からなる結構ながーい構成で、しかも小難しい数学や物理学について、文学についての話がたくさん出てくるので、正直一人で読むのはかなりたいへんな作品。
でもね、これ、読み方がわかってくると本当に面白い作品なんですよ!!!読んで!!!みんな!!!

play roomでは、マイズナーテクニックの基礎をやりますが、最終的にはその応用として、戯曲の中のワンシーンを演じます。

それにあたり、参加者には『アルカディア』に登場する

トマシナ
セプティマス
ハンナ
バーナード

のいずれかの役が振り分けられ、今月はそれぞれ自分のキャラクター像を作り上げることに尽力しました。

キャラクターチャートという表が共有され、それを各々で書きます。
そのキャラクターの容姿はどんな風か?癖は?家族構成や親密さは?過去にどんな出来事があって、今戯曲の中に存在してるのか?
みたいなことをみちみちみちみち考えては埋めます。

正直ね、めんどい。

いや、やってみるととっても楽しい。
思えばわたしは過去にお芝居をやるとき、そのキャラクターの人生年表みたいなこと書いたりとかしてた。
セリフやシーンの中で語られる過去や他の登場人物との関係に、自分で納得するために必要だったからだ。

でも、これやっぱりめんどくさい!うん。

いやいや、でも普段お芝居をやるときに必ずしもこうやって丁寧にキャラクターに向き合う時間が取れるわけじゃない。
ありがたいこと、たいせつなこと、うんうん。

戯曲の中の「事実」と照らし合わせながら、キャラクターの輪郭をはっきりさせていく。
これが一番大事。
編み出すのはあくまでも「おれのかんがえた最強の〇〇!」ではなく、自分が作品の中にその人物として存在するのに必要な情報だからだ。

そうしてキャラクター像を作ったら、今度は「そのキャラクターの人生に大きな影響を与えたできごと」についてのモノローグを書き、演じた。

文章を書くのは好きなほうだが、普段わたしは脚本も演出もやらないので、自分で書いたものをみんなの前で発表!というのがかなり新鮮で貴重な経験だった。
とっても緊張した。
普通に普段お芝居やるよりも、ずーっと緊張した!

だって役を介してるとは言え、生身の自分が編み出した言葉で、それはただ肉体として在る以上に、自分の本質的なところを晒しているような気持ちになる。
わたし、まるはだか!やーん!

すごくハードルの高く感じることをやった。
けど、やれた。できた!
そして自分の役の強度(intencity)が高まるのを確かに感じた。

モノローグを書いてみてからキャラクターチャートに戻ると、「やや!?わたしこんなこと書いてたかしら!?解釈違い!」ということもある。
そしたらキャラクターチャートを書き直す。
そうしてどんどん自分が納得できる、戯曲のなかに存在できそうな役が出来上がっていく。

めんどいとか言ったけど、やってみたら大事な作業なんだねー。

モノローグをやるにあたりいちばん難しかったのが、キャラクターを作る際に設定した「癖」を演じるときに取り入れること。
癖というのは、たとえば「怒りを感じた時に髪をかきあげる」「考え事をするときに指で机をたたく」のようなもの。

意識してやると、ぎこちない。
けれどやらずにいると、役を演じているはずの自分の身体が、どんどん「ただのわたし」になっていく。

楽なほうへ、楽なほうへ流れてしまう。
「癖」は自分の身体やこころを、キャラクターにしてくれるたいせつな拠り所になるのだとわかる。

むずかしいねー、むずかしいよー。

けれど、キャラクターを共有して、モノローグを共有して、その場にいた他の参加者みんなの他力に頼りながら、乗り越えられたと思います。
まだまだ課題はあるけれど。


これまでを振り返って、講師の世莉さんから、今の鳥居についていただいたお言葉は、
「頭でイメージすることや言語化することは得意だと思う◎!得意なことはそのまま伸ばしてよくて、自分の身体への認知を深めてみよう」
というもの。

身体への認知」!

そう、これわたしの最大にして最強の課題なんですねー。
むかしからずっとそう。

なんならplay roomと並行して参加していた、『つきのしろ』のお稽古でもまるっとそのまま指摘されたこと。

小さい頃から運動音痴で、身体を動かすことそのものにコンプレックスがあるし、今までの人から身体的特徴を指摘された経験から外見にもコンプレックスがある。
ゆえに、ダンスや身体表現を含むお芝居に出るときは毎回泣きを見るんですね……。
泣く。マジで、毎回。


これまでのplay roomにおけるリラクゼーションの時間でも、「自分の身体を観察してくださーい」と言われても、迷宮に入りがち。
身体のことを感じてるんだか、頭で考えてるんだかだんだんわからなくなってくる。

ここをもう少し探検して深めたいところ。

人のお芝居を見ていると、目の動きや手の動きがどれだけ見ている人に与える影響が大きいからわかるんだけどね。
自分の身体が今どう動いているか、それによってどう見えているのか、ここが今後の自分の伸ばしどころだと思います。
あと、声もね!自分の思ってたのと違う音が出がち!コントロール!コントロール!

今のところ、これまで「身体硬いな!柔らかくしよう!」とせっせと柔軟をしてきたけれど、どうやら「自分に足らないのは深い呼吸と筋力では?」と気づけたので、最近はこれを自主トレーニングに取り入れるようになりました。

よおし、引き続きがんばるぞ!
自分のお芝居、自分のことを好きになるんだ!

長くなりましたが、こんな感じで今月はがんばりました。
参加できなかった日もあるけど、やはり継続して何かに取り組む、立ち返って考える場所があるってだいじ。

play roomという、自分に合うなーと思えるお芝居の場に出会えてラッキーだね✌️

残り1ヶ月、最後はシーンスタディに入ります。

すごくたのしみだ!


ここまでお読みいただきありがとうございます。
引き続き、よりよい俳優になれるように頑張っていきますので見守っていただけたら嬉しいです。

わたしの人生はわたしの成長譚なのだ!

今できることを正しく認知して、
もう少しでできそうなことにチャレンジして、
いつかできるようになりたいことを追い求める。

こつこつこつこつ、やっていきますよ〜。


来月は
『つきのしろ』『悪魔の証明』と出演が続きます。
がんばるったらがんばるぞ!
そちらも気にかけていただけたら嬉しいです。

劇団ロオル『つきのしろ』
下北沢 小劇場楽園
6/29〜7/2
↓公演詳細

↓ご予約(鳥居扱い)



演劇企画集団LondonPANDA『悪魔の証明』
せんだい演劇工房10-BOX box-1
7/14〜17
↓公演詳細

↓ご予約


では、またね!

鳥居志歩

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今日は発泡酒じゃなくてビールにしようって思えます。