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つくしと六角形

春が近づいて近所でもにょきにょきとつくしが生えてきました。

このつくし、見れば見るほど面白い…!

つくしはスギナというシダ植物の胞子茎(ほうしけい)です。
「胞子茎って何なの?」となるかもですが、胞子茎とは簡単にいうと「胞子をつくってとばすための構造」です。

つくしの先端をよくみると…

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ふくらみがあるのはみなさんご存知だと思います。
もっとよく見てみると、なにやら六角形の板のようなものが集まっています。
この六角形の板の下に、つくしの「胞子」がいっぱい入った「胞子嚢(ほうしのう)」という袋がたくさんあります。

よーくみると六角形のすき間からなんだか緑色のものがチラ見えしていませんか?
この緑色のものが胞子です。胞子は緑色のとてもとても小さな粒状をしています。

個人的にはこの六角形の構造にものすごくしびれます 笑
生きものであるつくしにこんなメカメカした形が見られるなんて、なんだかとても不思議…たまらん(ハチの巣とかも)

そしてこの状態からどうやって胞子をとばすのかというと、これも面白いのですが、六角形の板がパカーッと開いていくんです。

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こちらは板が開いた状態です。よく観察すると六角形の板のまわりに、白く小さな袋のようなものが見えないでしょうか?
これがつくしの胞子嚢です。
胞子はすでに飛んでしまっているので中身はカラッポです。

別のつくしさんで見てみると

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こんなかんじです。
中心の部分から六角形の板それぞれに軸が伸びています。この軸が板を押し開き、かくされていた胞子嚢が出てくるわけです。
このへんもメカメカしくてとても面白い…

まだ胞子があるつくしも撮ってみました!

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板の下に伸びている緑色の筒のようなものが胞子嚢です。胞子嚢自体は白っぽい色の袋ですが、緑色の胞子がつまっているため全体が緑色に見えています。六角形の板がパカーッと開いていくかんじも伝わるでしょうか…笑
胞子嚢の中の胞子は風にのって飛ばされていき、カラッポの袋だけが残されるわけです。

胞子はその後どうなるのかというと、胞子は「発芽」します。
胞子は発芽して「前葉体」とよばれる構造になり、その後おなじみのスギナへと成長するわけです。

春の訪れを告げるつくし、かわいい姿をしていながらちょっとメカっぽくてとても面白い生きものなのです(好き)

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