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神様がnoteをしたためられた話

すこし前から、noteでFANFUNやZAXUSの制作者、宮田康宏さんが「黎明期のパソコンゲーム開発」という連載を開始されていたのですが、先日、第50回にて完結していました!

このnote、自分と同世代くらいの人間にはとてつもなく読みごたえのあるマガジンだとおもうので8bit の時代にパソコン(マイコン)でゲームをやっていたような人たちには全力でおすすめします。必読です。

また、連載の最初の方に書いてあるゲーム制作についての心構え的な話は現在にも通用する話なので、若い人も読んでみたらいいんじゃないかと思いますよ。と、実際の詳しい内容は先の noteを読んでもらった方がいいので、自分は自分の思い出などを書いていきたいと思います。

自分が宮田さんのFANFUNを知ったのは、エニックスによる第二回 ゲーム・ホビープログラムコンテストの入賞発表によってでした。たしか、雑誌等での発表の前、パソコンサンデー中での速報発表で知って、びっくりした記憶があります。

びっくりしたのは、当時としてもすでにロートル機だったPC-8001用のゲームがあの!エニックスプログラムコンテストの最優秀賞を受賞したという点でした。前回のコンテストである第一回ですら最優秀賞、優秀賞は「森田のバトルフィールド」「ドアドア」など、上位機種 PC-8801 用のタイトルがほとんどで、高評価のためには高解像度グラフィックできれいなキャラクターを表示することが必須条件のようにも思えていたからでした。当時はちょうどパソコンのゲーム制作がプログラマ個人の制作物から、チームによる分業(プログラム・アート・ゲームデザイン)に変化を遂げてくさなかでもあり、(例えば、ドアドアはプログラム・アート・音楽がちゃんと分業されて作られており、それぞれのクオリティの高さも評価のポイントだったと記憶しています)そんな時代に、下位機種と荒いグラフィックというハンデをおいながらも、真っ向からユニークなゲームデザインと高いプログラム技術によって最優秀賞に輝いた FANFUNはまさに光輝くタイトルであったのです。

幸い、そのFANFUNが動作する機種(PC-8001mkⅡ)を持っていた自分は発売されたらすぐにFANFUNを購入してプレイしたのですが、動きはなめらかだし、ステージはたくさんついているし、ゲームは面白いしでめちゃハマってプレイしました。PC-8001mkⅡ はなかなか不遇の機種で、同時期のマシンと比較するとグラフィック機能がイマイチだったこともあり、ベストセラーマシン PC-8001 の後継機であるにもかかわらずゲームがあまり出なかったんですよね。実際、第一回コンテスト優秀賞のドアドアも遊べませんでしたし、当時の花形だったアドベンチャーゲームもちょっぴりしかリリースされず、悲しい思いをしていたところでのFANFUNの登場だったので、FANFUNはまさに神が不遇のPC-8001mkⅡユーザーに与え給うた奇跡のゲームだったのです。

残念ながら、ゲームは友達に貸したらそのまま返ってこなくなってしまったのですが、当時はよくあることということで…

そして、時は流れ、PC-8001のミニ版復刻機がリリースされることになるのですが、そのイベントでなんと!FANFUNの宮田さんにお会いすることができたのです!!まさに神との対面、偶然の僥倖でした。

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しかし、それにしてもあの素晴らしいFANFUNやZAXUSがすべてハンドアセンブルで制作されていたとは驚愕でしかありません。恐ろしいまでの集中力と努力と才能が為せる技だったのでしょう。

そういえば、以前に自分のインタビューで「好きなゲームソフトベスト3を挙げてください」というインタビューがあったので、FANFUNを挙げたのですが、雑誌の編集者の方から「スクエニさんに問い合わせたところ、すでに権利関係がわからず紹介できないので、別のタイトルにしてください」というような話がありました。

こんな素晴らしいゲームの FANFUNでも、現在はゲームを合法的に入手したり、遊べる環境を準備したりする事がとても困難になってしまっています。とても残念なことです。とてもタイヘンだとは思いますが、PC-8001mini のアップデートで本体に搭載されたりすると、ホント、神の奇跡だなと思うのですが、やっぱしむずかしいんですかね ^^;

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