自分はやっぱり聴者から手話を学びたいと思った


こんにちは。とろです。

今日のこのタイトル、炎上しそうだなと思いつつ、自分の中でもやっとしたことを書き記しておきたい。

今日、とあるオンライン翻訳講座を受けた。それは、ろう者が、自分語りしている手話の動画を、日本語に翻訳するというものだ。

自分としては、ろう者から「もっと俺が言いたい日本語はこれだ!!」という指導(授業)を期待していたのだが、そのような指導ではなく「みんななら、どう訳しますか?」という、参加者を巻き込んだ形の授業だった。そして、最終的に本人は答えを言わなかった。(あとからフィードバックがあるのかもしれないが…。)

まあ、そのような形式の授業でもいいのかもしれないけど…自分としてはもやっとした。

何でかというと、自分としては、やはり「普段聴者が使う日本語に対して、ろう者はどのような手話を当てはめるのだろうか」、あるいは「ろう者の使う手話を、どのような日本語で言いかえることが適切なのか」ということに興味を持っているからだと思う(私の関心は、その中でも特に前者)。

もちろん、今回の授業のスタイルを否定したいわけではなく、この授業は一種の通訳トレーニング(日本語の言いかえ能力の向上につながり、様々な状況に応じた言葉遣いが可能になる)にもつながると思う。
ただ、何か物足りない。自分が学びたいのは「日本語能力の向上」ではなく、あくまで「手話力の向上」だからである。

日本語能力が向上することは、手話の技術にも直結することだとは思うが…なんだろう。私は知りたいのは、これではない気がした。

やっぱり、第2言語として手話を学んだ人から「この手話は、この日本語で置き換えるのがいいだろうと思う」と言ってもらったり、「この時聾者はこういう表現を使う」と言ってもらいたいのかなと思った。
やっぱり、これが自分の中で納得感が生まれる方法だった。

ろう者から「この時には、こんな手話を使うんだ」というような解説も面白いと思うし、聞きたい気もする。だけど、それは何か聾者の個人の見解というような気もして、時々「本当か?」って思ってしまう。だって、日本人が自分の母語である日本語をうまく説明できないように、ろう者の多くも自分の母語である手話を説明できないはずだと思うからだ。(手話の文法研究が十分進んでいないのに、ろう者自身はどうやって手話を学んでいるのか気になる…。)

それなら、第2言語として、きちんとした手話を身に付けた人からポイントとなる文法や、解説を聞きたいと思っている。
(そもそも、この世に聴者が手話をネイティブ並みに身に付けたという報告を聞いたことがないから、難しいかもしれないが)


いつか、本当に流暢に手話を操る聴者に会ってみたい。

それが自分の夢になりそうだ。

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