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新日本プロレス史#14【2010年代前半】

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ALL TOGETHER

2010年代以降の新日本プロレスは、過去にあったような団体の分裂や選手の入退団等のような、
スキャンダラスな大事件がなく、比較的平穏な
時期です。
今回は、そんな中でおこなわれたプロレス界での一大イベントを紹介します。

「ALL TOGETHER」です。
ALL TOGETHERは、東日本大震災からの復興支援チャリティーイベントとして、東京スポーツが
主催し、新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアを中心に、国内団体の協力の
もとでおこなわれました。

2011年に日本武道館、2012年に仙台サンプラザで開催され、どちらも超満員札止めの大成功の大会でした✨
試合カードは交流戦らしく、全試合が他団体の
選手同士が組むというタッグマッチでした。
まさしく、この時でしか見られないようなお祭り的なラインナップです✨
どの試合も盛り上がり、全試合終了後に、
「プロレス最高!」コールが巻き起こった、
感動のフィナーレでした✨

そんな中で、私が個人的に好きなのは、2回目の
仙台大会のメインイベント。

棚橋弘至(新日本)
諏訪魔(全日本)
森嶋猛(ノア)
vs
内藤哲也(新日本)
真田聖也(現:SANADA、当時全日本)
潮崎豪(ノア)

各団体の当時のエースと、次世代のエースとの
対決でした。
試合内容も良く、2回に亘ったALL TOGETHERの
メインを飾るにふさわしい試合でした✨
今ではなかなか見られないかもしれませんが、
機会があれば、是非見て欲しい試合です✨

これまでの記事でも紹介してきましたが、
プロレスの歴史には、ビッグマッチや夢の対決の裏には、団体内外での裏事情がありました。
しかし、このALL TOGETHERには、そうした不穏な雰囲気は皆無でした。
プロレスというのは、ファンに夢を与えるもの。
その原点に帰ったような大会だったと思います✨

レインメーカーショック

さて、話は少し前後しますが、2012年1月4日、
東京ドームでのレッスルキングダム6は、新日本
創立40周年記念興行としておこなわれました。

メインイベントは、
IWGPヘビー級選手権
棚橋弘至vs鈴木みのる

この試合で棚橋が勝利し、当時のIWGPヘビー級
王座の最多連続防衛記録である、11回目の防衛を
成し遂げます✨
そして、この試合後に次期挑戦者に名乗りを
上げたのが、オカダ・カズチカでした。
オカダはこの日、海外遠征から帰国し、同じく
帰国したYOSHI-HASHIとダブル凱旋帰国試合を
終えたばかりでした。
その試合で難なく勝利し、メインイベント終了後に、棚橋の前に立ったのです。
会場からは「まだ早いぞ❗️」という声も聞こえ
ましたが、棚橋が挑戦を受諾し、同年2月12日に棚橋の12回目の防衛戦が大阪府立体育会館で
組まれることとなります。

そうして決まったIWGPヘビー級選手権試合。
そして結果は、オカダの勝利でした。
この時、オカダは24歳。
これまで並み居る強豪に勝ち続け、新日本の
絶対的なエースであった棚橋の防衛記録を止めたのは、凱旋帰国したばかりの若手選手でした。
このショッキングな出来事は、オカダの代名詞である「レインメーカー(金の雨を降らせる男)」
から、後に「レインメーカーショック」と言われるようになります。
そして、オカダにとっては自らの実力を満天下に示した出世試合となり、その後、棚橋、中邑と
ともに新日本のトップの一角として、団体を牽引する存在となっていきます。

ブシロード体制

2012年は、新日本にとって様々な転換期です。
親会社であるユークスが、保有していた新日本の株式をブシロードに譲渡し、これにより、新日本はブシロードの子会社となります。
とはいえ、リング上の景色が急激に変わったと
いうわけではなく、ブシロードが力を入れたのは広告面でした。
テレビ番組やCM等を通じて、選手の知名度は少しずつ上がっていき、ここから新日本はV字回復と言われるようになる程、業績を上げていくこととなります。

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