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ケアンズのアボリジニ

先週オーストラリアのケアンズに行ってきた。空港から市内へ歩いていると空に虹がかかっていた。虹はオーストラリアの先住民のアボリジニが神聖視してきたという。

ケアンズ行きが決まったので安いホテルを予約したのだが、低評価ばかりだったのでキャンセルした。そのホテルのレビューの一つには「アボリジニのホームレスがホテルに入ってくる」といったものもあった。僕はアボリジニの存在こそ知っていたが、彼らはエアーズロックがあるような内陸にいるものだと思い込んでいたので、都市部にもいるというのは意外だった。

ケアンズに着いてみると周りは白人ばかりで、アジア人は僕のような日本人観光客とアジア人街にいる人たちの僅かしかいなかった。アジア人と同じくらいいたのがアボリジニの人たちだ。僕は公園のベンチに座って休んでいた。目の前に広いプールがあり、いろんな人が泳いだり日光浴をしていた。アボリジニの子供たちがプールに入ると、何組かの白人の親子が出ていくのが見えた。しかしこれは人種差別というよりも別の理由からかもしれない。というのも、そのアボリジニの子たちはプールに飛び込んだりバシャバシャと暴れるようにして遊んでいたので避けられただけという可能性もある。実際、白人の子たちと遊んでいるのも見た。

プールの子たちとは別のアボリジニの子2人が木のかけらみたいなものを投げて遊んでいたので、おっかないのと思って見ていたらこっちのほうに来た。すると彼らは僕のリュックと肩を踏みつけて横切って行った。僕はびっくりして立ち上がると、子供の一人がびっくりした表情でこちらを見た。

アボリジニは英語ではない言語を話しており、そして白人と一緒にいるのは見なかった。これに漏れず、僕としてはオーストラリア人は陽気で誰にでも話しかけるようなイメージがあったがそんなことはなく、むしろお互い干渉し合わない感じがした。だからこそ僕もアジア人だからといってジロジロ見られることもなかったし、アボリジニがあからさまに差別されているのも見なかった。アボリジニがどういう生活を送っているのかは謎だが、現地の白人も彼らに対して一定の敬意は持っているのだろうと感じた。

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