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映像制作 -プロと素人の違い-


● ずっと疑問だったこと

阿蘇へ修行に行く前から
心の中に一つの疑問がありました。

「なんでプロの方が作る映像ってこんなに綺麗なんだろう」

初めはただ"高価な機材"を使っているだけだと思っていました。
素人でも高性能なカメラを使えば綺麗な映像が撮れるものだと。

でも...はい、違いました。
いい機材を揃えてもいい映像は撮れませんでした。

阿蘇修行ではその
「プロと素人の違いは何か」
を明確にすることが目的の一つにありました。

そして、1年間プロの方の側にいて
自分なりに明確になったことがあるのでお伝えします。

それは...

「徹底的に違和感をなくす」

です!(あくまで私の体験を元にした解答です)

これだけだと分かりにくいと思いますので、いくつか例を出して説明します。

● 徹底的に違和感をなくす

◯ 構図

まず、構図とは・・・

絵画・写真などで仕上がりの効果を配慮した画面の構成。

大辞泉

となっており、
代表的なものとして、三分割構図や日の丸構図などがあります。

構図の種類(他にも色々あります)

構図についての詳しい説明は省略しますが、プロと素人の圧倒的な違いとして"構図の美しさ”が挙げられます。

さて、どちらが美しく見えますか?

ただ、この構図というものは”頭では分かっていても実際に撮影してみるとなかなか上手く撮れない”ものです。私もまだまだ未熟者で、頭で整理しなくても自然と綺麗な構図で撮影できるまで実践あるのみです。

◯ 映像が傾いていないか?水平か?

映像が水平か傾いているかなんて見ればすぐに分かりそうな気もしますが、意外と難しいことなのです。
映像が水平か傾いているのかだけでも視聴者に与える印象にかなりの違いが生じます。
傾いているとなんとなく気持ちの悪いソワソワした印象を与えます。

全体的に左に傾いており見ていて気持ち悪くないですか?
床が水平で柱が垂直に見えた方が美しい映像となります。

◯ 余計なものが映り込んでいないか?

撮影しているときには被写体に集中するあまり、主役以外のものが映り込んでしまっているケースが多々あります。
内容に全く関係のないもの(電柱・看板・ポスターなど)が映り込んでしまうと、視聴者は違和感を感じてしまいます。
私も撮影時は被写体に意識するあまり周囲の細かい箇所まで注意を払うことができず、後日、編集時に気づいて落胆した経験が何度もあります。

左の壁に見える「消化器」が気になりませんか?

◯ カメラワークやストーリー構成

その他、撮影時のカメラワークや「このカットの次はこのカット」といったストーリー性やメッセージ性などが挙げられますが、
これらはさらに上級者向けのような気がしますので、また別の機会にでも綴りたいと思います。

● 内容に無関係なもので気が散らないようにする

撮影や編集のタイミングで徹底的に違和感を排除していきます。
これらの気付くか気付かないか微妙な箇所も排除していくことで、視聴者は映像の世界に入り込むことができるのです。(自論)

これが、簡単そうに見えてとても難しい作業です。
実際は上記の他にも撮影時の設定方法、ピントがズレてないか、手ブレしていないかなど確認するべき細かいことポイントがたくさんあります。
1つに集中すると他の1つもしくは2つが疎かになります。
私もカメラを始めて間もない頃は、全てが完ペキに撮れた経験なんてなく、周りから指摘されて気がつく事だらけでした。

建物も切れていて右の空間も無駄に空いている汚い構図
看板や車も気になる最悪なカットですよね…

しかし、素人では見過ごしてしまう箇所もプロは見逃しません。
視聴者が映像を見ていて「ん?あれ?」と一回でも思えば、心が映像から離れてしまいます。

●この小さな違いが大きな差を生む

結論!!!
"プロの方が撮る綺麗な映像"というのは

「違和感をなくす」=
「映像の主役に視線や感情を誘導すること」

なのです。

以上、私がプロの元で修行して導かれた
「プロと素人の違いとは何か?」の答えです。
何か映像を始めたての方に参考になれば幸いです。

● 次回の予告

▶︎ 私なりのアシスタントの流儀

▶︎ 細分化される映像の世界で目指すべき場所

などを綴ります!
次回のnoteもお楽しみに!


● 最後に…

もしよければ"Instagram"もチラッと覗いてくれると嬉しいです。
(フォローなんてしていただけるともっと嬉しいです)https://www.instagram.com/toru_yoshinaga/



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