関東生まれ関東育ちの僕が、サガン鳥栖を応援する理由

はじめまして。Toruと申します。

この度はTwitterアカウントをフォロー頂きありがとうございます。
私が極度のコミュ障でフォロー頂いた方に挨拶もできていなかったので、自己紹介がてら文章を書くことにしました。
是非ご一読いただければ幸いです。

そんな私はというと、関東生まれ関東育ち、8歳まで千葉県柏市で過ごし、その後は東京都町田市在住。
2年ほど仕事と留学で韓国にいたこともありましたが、20年以上は町田で過ごしてきました。
サッカー観戦(主にDAZN)が趣味で、J1のサガン鳥栖とJ2のFC町田ゼルビアを応援しています。

しかし生い立ちを見ても分かる通り関東生まれ関東育ちで、九州とは縁もゆかりもなし。
「地元のゼルビアはともかく、何故サガン鳥栖なんだ?」と思う方もいるでしょう。
九州や佐賀にゆかりのない人間が、どうしてサガン鳥栖を応援しているのか?
そのきっかけや経緯をお話ししていきたいと思います。

きっかけは、あの世界的スターの移籍

最初のきっかけは、2018年にあのフェルナンド・トーレスが移籍してきたことです。
要するに「トーレス新規」という部類のファンですね。
もともと海外サッカーはにわか程度に軽く観ていたのですが、「あのトーレスが日本で観れる!絶対に行かなければ!」と居ても立ってもいられなくなり、当時住んでいた韓国からベアスタ(※)まで遠征しました。
※当時のサガン鳥栖ホームスタジアムの呼称。現在の名称は「駅前不動産スタジアム」

トーレスの引退、迫られる選択肢

それからトーレスを中心に鳥栖を追っていくこと約1年、あることがきっかけで2019年に応援を続けるかやめるかの選択を迫られることとなります。
そう、そのトーレスの引退です。
引退試合のホーム神戸戦は熾烈なチケット争奪戦をなんとか制し現地観戦。
試合結果はともかく、引退の瞬間をこの目で見届けることとなりました。

ここで生じた問題が「トーレスの引退後もサガン鳥栖の試合を見続けるかどうか?」ということです。
当時はトーレスと元バルサのクエンカ以外の選手はあまり知らなかったので、トーレスが引退し、クエンカもシーズン末に移籍した後は、このままフェードアウトしようかどうか悩んでいました。
2019年シーズンは終盤まで残留争いに巻き込まれ勝ち試合も少なく、なかなか精神的にもくるものがあったというのも大きいです。あの時は松本山雅の最終節の劇的ゴールで何とか残留できたんですよね。

ただ、いくらトーレスがきっかけで興味を持ったとはいえ、引退したからすぐに離れるっていうのは違うんじゃないか?さすがに薄情すぎないか?とも感じたわけです。
彼がわざわざ愛してやまないアトレティコ(※)を離れて移籍する決断をしたクラブですし、彼がここでプレーしたことによるレガシーが未来に活かされていつか大きな飛躍を遂げることになるかもしれない。
ならば、彼がキャリアの最後に選んだこのクラブの行く末を見届けてみようじゃないか、という結論に至り、引退後の翌シーズンも試合を見続けることにしました。
2度ほどしかスタジアムに足を運べていませんでしたがとても雰囲気も良く、また行きたいと思わせてくれたというのもありましたからね。
※アトレティコ・マドリード。スペインのリーガエスパニョーラ所属で、トーレスがデビューした彼の思い入れが深いクラブ。

コロナによるリーグ中断、日常からサッカーがなくなる危機

そうしてやってきた2020年シーズン、さあ今年はホームのアウェイもたくさん遠征するぞ!と思って迎えたのですが、なかなかそう上手くも行かないんですね。
憎きコロナのまん延により、なんとJリーグそのものが中断されてしまったのです。
こうしてJリーグのない日常が続き、ようやく再開した後もチームはなかなか勝てず、さらにチーム内でクラスターが発生し再び試合が延期に。

いよいよ厳しいか。。。と思ってしまいましたが、流れが変わったのはそのクラスターが明けて試合が再開された後でした。

クラスター明けの転機


クラスター明けのサガン鳥栖は、見違えるように強かったのです。実際クラスター明けのホーム横浜FC戦は快勝しましたし。
そして何より、ユースや大卒の若い選手が活躍していた。
チーム全体で見事に連携しており、ユース上がりの松岡や本田、石井、大卒の林や森下などの将来性のある若手が躍動する。
これが大きかったですね。もうこうなってしまったら目が離せません。

当時はまだ知らなかったのですが、鳥栖のユースを含む下部組織は全国でもトップクラスで、将来を期待される若手を数多く擁していたんですね。
未来を担うユースや大卒の選手が中心となってチームを成長させる。
そんな夢のある光景を見せられたら、応援をやめる理由はどこにもないのです。

2020年シーズン末には当時の主力が大量に引き抜かれましたが、それでも悲観したり応援をやめるような気にはなりませんでした。
軸となる若手は結構残留していましたから、むしろこの状況で次はどんな飛躍を見せてくれるのか、楽しみにしていたくらいです。

苦難に次ぐ苦難、からの大躍進

そうして始まった2021シーズンでは、サッカーファンの度肝を抜く大躍進。
開幕3連勝、6試合無失点で完全に台風の目となったのです。普段から試合を見ていたサポーターの方々には特に驚くようなものではなかったようですが。
最終的には7位でシーズン終了。
2020シーズン末に見せてほしかった下馬評を覆す躍進を、見事に体現してくれたのです。
さらに2021シーズンは若さ以外にも、このチームの強みを知ることになります。
それが「再生工場」ですね。

「鳥栖は選手が再生する」とも言われることがあるようで。
前所属チームでくすぶっていた選手の才能や適性を見抜き、明確な戦術や役割を与えてその真価を発揮させる。
そうやって選手を再生させる能力がずば抜けて高いチームだなと、新たな魅力を知ることになったのです。
酒井宣福選手のセンターフォワードへのコンバートなどが良い例です。

ビッグネームはなくとも、資金が潤沢でなくとも、育成に基づく若手の成長性と明確な戦術のビジョンで相手を上回り、幾多の逆境を乗り越える。
クラブに関わる全ての人々が一体となって戦う姿は、まさに砂岩(※)。
そのような姿勢を貫くチームは自分にとってとても魅力的に移り、応援し続けるに値すると強く感じたのです。
※サガン鳥栖のチーム名は、小さな砂粒が結束してできる砂岩に由来している。

と、ここまで年代順に経緯を書いてきましたが、要するに、

・トーレスの移籍がきっかけでサガン鳥栖に興味を持った
・将来を期待される若手を中心とする育成クラブとしてのビジョンとその強さに惹かれ、トーレス引退後も応援を続けようと思った
・下部組織や大卒、他クラブのくすぶった選手の才能を開花させ逆境を乗り越え強敵に立ち向かう姿勢を見て、応援をやめる理由がなくなった

これらが関東生まれ関東育ちの僕がサガン鳥栖を応援する理由となります。

再びやってきた苦難、挑戦と躍進はこれからも続く

2021シーズン末にも大量の主力が引き抜かれ、前監督にもいろいろあり、チームは再び逆境にさらされました。
樋口、大畑、仙頭の移籍が続々と発表された悪夢のクリスマスは記憶に新しいでしょう。
それでも若手の育成と大卒組を中心とした的確な補強を活かして、今シーズンも果敢に戦っています。

トーレスがこのクラブに残したレガシーは何なのか、それはまだわかっていません。
しかし、人口7万人のJ1最小規模のクラブが、砂岩のように団結して真っ向から立ち向かい、たくましく戦っている。
そんな成長性あふれるチームの躍進と、いつか必ず来る優勝の瞬間を、これからも関東からひっそりと見届けていきたいと思っています。

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