方向音痴について

方向音痴という言葉を使うのに慣れていない自分。なぜなら、他人を方向音痴というのは多少バカにした言葉に聞こえるからである。

あなたは方向音痴ですか?とインタビューをされると、ちょっとムッとする。でも自分から言うことにはまったく違和感はない言葉であると感じている。

あなたは視力は良い方ですか?良くない方ですか?と聞かれると、良くない方です。と答える。(←ここのくだり、私が尊敬する岡島さんからのアドバイスでした。超納得!)

と同じく、あなたは地図が強いほうですか?弱いほうですか?と聞かれると、比較的素直に答えたくなる。

とある女性が、私方向音痴なの。って言われると、ちょっと可愛らしく感じる魔力もある。男性側としては。でも正直男女関係なく、地図を苦手とされている方々がいる。

私は比較的地図が強いほうだと自覚している。なぜなら、20年以上、ずっと地図を見ながら外回りをしてきたからだ。

それでも、地図と建物の場所がことなったり、不親切な地図やGPSの精度に毎回困らせられる。顧客とのアポイント時間が迫ってくると、焦ってくる。そして、今は夏場、汗だくの恥ずかしい姿で顧客の前に顔を出す(笑)。冷や汗と汗だく。両方が入り交じる。

地図に強く、Google mapで十分。そして地図に迷ったことがない。という方々もたくさんいる。でも、ヒトとして強く出たい。弱みを見せたくない。そもそも、悪いことがあった過去よりも良いことがあった過去のイメージが強い方々もいる。私もできればそう言いたい方だ。

しかし、地図の精度や、GPSの精度などで、限られた処理を行わなければならない。あるいは処理をしたい。というニーズはある。たとえば、何時までに到着しなければならない。遅れればそのヒトに迷惑がかかるというときに、早めに出れば良い話なのだが、忙しいビジネスパーソンにとっては、突然の対応や締切の連続で、そんなにうまく行かないこともある。言い訳はしたくないのが本音だが。

よく、30分前行動で、とか10分前待ち合わせね!とか。忙しいビジネスパーソンはその30分もあれば、やれることが膨大であり、その30分という時間も貴重である。今はオンラインの機会のほうが増えたから幾分楽になったことか。それにより、無駄に会うことは減った。

それでも、今回のアポイントは、自分的にはZoomでいいでしょ!って思っていても、相手が直接会いたい。それもオフィスに来てくれと。(←ある意味強制的な呼び出し)

気持ちが乗らないが、このヒトとの関係性のギャップにもややストレス。でも、気持ちが乗るヒトとの出会いには超前向き。

だから、会社には行きたくないが、友人や恋人には会う。そしてこっそりドライブや買い物、旅行にもいく。なんてことも、コロナ禍では起きているようだ(笑)。

ヒトは動く生物なので、動くことは変わりがないし、出かけることもある。そしてヒトと会うことが無くなるわけではない。

しかし、ヒトと会うことには約束が当然ある。

遅れてしまい、怒られたら、そんなのナビに言ってくれよ。ナビが悪いから遅れたんだよ。と言いたいが、結局は、迷うかもしれない。という自分の読みの甘さが露呈する。

現在、この地図サービスというのはラストワンマイルが厳しい。いや、ラストワンマイルだけでなく、そもそも地図を苦手とするくらい、ヒト自身に無理な処理をさせているのではなかろうか?

ヒトは移動をするといったとき、認知ー探索ー計算ー記憶という同時処理の中で、見る・知る・調査・推測・感覚などを行っている。

経済や技術の発展で街は複雑化しつつある。この流れは逆行しない。とても便利になる。

我々の街における脳内の同時処理の難しさを、より一層ヒトに無理強いしているのである。

これからの世の中、あらゆる場所がスマートシティ化される。気がつけば、街は技術化するのに、ヒトが技術化していない。当然だが、ヒトはアナログなので、鍛えることなど、記憶や経験の連続で体に染み込ませることなどくらいで、その処理能力にも限度がある。この不器用があるために得意さを競うスポーツやゲームになったりする。人間界以外の別世界の超越したロボットから見ると、ヒトの不器用さから脱出するゲームは滑稽に映るかもしれない。

複雑化した街では、三次元における情報がオーバーフローしているわけで、ヒトで処理できる処理量を超えることを求められており、地図が強い・弱いでは済まされない。二次元マップじゃない。

もっとも、ヒト自身がロボット化するような攻殻機動隊のようなものになればよいのだが、あくまでもSFの世界の話だ。

テクノロジーの発展には、ヒトというアナログな生物に、ヒトに合うように優しくテクノロジーを届けることである。

私にはどうしても助けたい人がいます。たとえ理解されなくても続けます。次回のnoteでこのことを書かせていただきます。

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