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事業戦略大学「イノベーティブな商品企画開発のためのトレーニング」③自分の感覚(Sense)、感情(Feel)をセンサーにする

人は、怒り、悲しみ、妬み、誇るなどの感情を持ちます。「感情」を持つこと、表現することは、極めて個人的なもので、時にはやっかいなことになる可能性があります。その一方で人類は感情によって、音楽、文学、絵画などの芸術や文学などの文化を創ってきました。ですから感情というものに対して人は、複雑な思いを持ちます。


「認知科学」が一般的になってきた今では、人が持つ「感覚」や「感情」は長い間、人類が構築してきた環境変化に対応するための重要な反応と考えられる様になってきました。「認知科学」において感情は、予想できないゆらぎやイレギュラーはあるものの外部環境の刺激に対する情報処理とその結果としての反応行動と考えます。さらに近年IoTやAIなどの進化で、認知科学による感情に関する分析は発展してきています。

新たな経験価値を創造するためには、この「認知科学」などの感情を理解する方法を取り込み、自分自身を一種の感覚、感情センサーとして考え、新たな意味の創造や深掘りをすることが重要だと考えます。
そのためには感覚、感情のセンサーをある程度鋭くしておかなければなりません。具体的には味覚、視覚、嗅覚、聴覚、触覚などの感覚、喜び、悲しみ、怒り、哀れみ、楽しみなどの感情です。まずは自分で行動し経験してみること、その経験から感じたことを認識し、言葉にしたり、絵にしたり表現することなどが効果的です。さらにそこから新しい意味を持つ経験をイメージしたりデザインすることに挑戦します。「自分ならこうしたら楽しいなあ、嬉しいなあ」といったことです。新たな顧客経験価値創造のためには、そう言った新鮮な経験の場の設定とそこで感じることに気を配ることがとても大切です。

感覚、感情はうまく解放し、自由にしてあげないと、固定的な枠にはまったものになってしまいます。感覚、感情の解放の邪魔になるものとは、時代にそぐわない会社や社会のルールや、上司や周りの強すぎる意見、適切とは言えない周りの評判などです。私はそれをノイズと呼び、何か新しいことを発想する際には、取り除く対象と考えます。

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