迷路

1人道に迷っていた
クーラーで冷えた身体を
日照りが強引に温めて
意識を朦朧とさせた状態で
身体の恒常性を保っていた

自我が消滅し
思考が散乱しながら
自己存在のか弱さに悶え
逃走の検討をはじめていた

頭に鳴り響く天声と
心中の居酒屋トークでは
論点の解離により議論にならない

逃走後の未来に
一抹のワクワク感と
まだ耐えうる恥さらしとで
てんびにんにかけ
最後は人を理由に
私は逃走の退路をたつのだろう

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