ドル円、ユーロドル、ポンドドル相場振り返り【2023年10月2日~10月6日】

2023年10月1週のドル円、ユーロドル、ポンドドルの相場を振り返りたいと思います。

この週は主に「事件」が二つ起こりました。

一つ目は3日水曜日23時にドル円が150円に到達してそのまま上に伸びていくかと思ったら急に250pipsの下落。

もう一つは毎月初頭恒例の雇用統計祭り。

まあ雇用統計祭りは毎月の風物詩って感じですが、3日23時のドル円急落は完全なサプライズでした。

・23時という日本市場がすでに閉場している時間帯にもかかわらずユーロやポンドといった欧州系通貨は無関係のクロス円狙い打ちの急落
・ドル円が150円に到達したタイミングでの値動き
・23時のアメリカ指標が良い結果で上昇していったも関わらず急な下げ

ということで日銀の為替介入が疑われてますね。

まあ日銀の介入が「事実」なのかは定かではありませんが、重要なのはマーケットがそのように「疑い」を持っているということにあります。

相場は大衆心理によって動きますので

「150円に到達したらまた日銀の為替介入の二の矢が飛んでくるかもしれない」
「上がってもいつまた急に落とされるかわからないから早計にロング出来ない」

という恐怖や疑心暗鬼がマーケットに刻み込まれたのは事実で、こうなるとテクニカル的に上昇の形を作ったとしても相変わらずドル円は上値の重い展開が続きそうです。

それでは、実際に私がエントリーしたトレードをいくつか解説していきたいと思います。

2023年10月1週エントリーの振り返りと解説

①ドル円10月4日のロング

こちらはドル円の150円到達後の250pips急落がから二日明けた10月5日でのロングのエントリーです。

急落翌日4日は完全な持ち合い相場となり、そこから5日東京時間に下に抜けて4日で作ったレンジを一旦ブレイクしましたが、実はこのV字のすぐ下には9月最終週安値(このチャート時点では先週安値)のサポートがあり、そこが意識されて上昇に転じました。

まああれだけの大暴落があったとはいえ長い下ヒゲに終わっていますし、そもそも日足はまだ完全に上昇トレンドなので押し目が入ったと見ることが出来ます。

本当は東京時間での下降からサポート確認後にレンジ抜けのロングエントリーが出来たのですが、この時間帯にチャートを見ていなかったため途中乗りはやめていったん上昇が落ち着いたところを押し目買いしようと待ち構えていました。

前日高値に到達後に反発して下落の調整波となり、いい感じにフラッグを作ってトレンドラインをブレイクしたのでそこで前日高値抜け期待のロングエントリーしました。

逆三尊のような形もイメージしていました。

こういった次の節目が近いエリアでのエントリーは高値追い・安値追いになってエントリーした直後にすぐ跳ね返されるみたいなこともよく起こりますが、私は次の目標まで値幅が20pipsほどあれば跳ね返されてもすぐ逃げられる「安全圏」と見なしてエントリーしてしまいます。

そして案の定天井に当たって跳ね返されましたが、もし跳ね返されたらすぐに逃げようという出口戦略込みのエントリーだったので建値撤退で逃げることが出来ました。

②ユーロドル10月2日のショート

少し右肩上がりになっていますが、わかりやすい三尊天井を形成しましたね。
私はエントリーしていませんが、実はポンドドルの方が綺麗な三尊を作ったのでそちらでエントリーした人も多いと思います。

①日足、4時間足レベルでも一目見てわかる下降トレンド
②27~28日の2日間で作ったダブルボトムと同じサイズ感の三尊天井
③欧州時間初動のヘッドフェイクによるダマシ

と、ここまで条件がそろっていてショートしなかったらどこでショートするのか?ってレベルでセオリー通りのショートです。

まあ、もう一つ細かいことを言うとネックライン付近で5分足レベルで小さなレンジを作ったのでそのレンジブレイクでエントリーのタイミングを計りました。


トレンドラインや水平線といったライン際で揉み合いを作らずにそのままズンズン抜けていってしまった場合、いったん抜けたもののまた戻ってくるという値動きをすることが多いのでそういった場合にはエントリーのタイミングを取りづらいですが、このように5分足レベルで小さなレンジを作って足場を固めるとその小さなレンジ抜けで素直にトレンドが伸びることが多いです。

③ポンドドル10月6日(雇用統計の日)のロング

雇用統計に限らず、アメリカの指標は日本時間で夏時間21時台、冬時間22時台のものがほとんどです。

つまりMT4やMT5での「4時間足クローズ」を30分後に控えているということで、これはデイトレ勢にとっては非常に重要な情報です。

4時間足の実体が節目を抜けたらその方向に付いていけば良いし、逆に節目を抜けきれないなら反対に伸びる可能性が大きいということ。

今回のトレードは後者の「節目を抜けきれなかった」パターンになります。

雇用統計の良い結果を受けてドル買いになりユーロドルやポンドドルは急落しましたが、画像のポンドドルは22時の四時間足クローズで前日安値を抜け切れませんでした。

そこで売りの弱さを確認しロングのセットアップ。

5分足レベルで雇用統計の大陰線の半値あたり、トレンドラインの裏が重なるポイントから一旦戻り売りを受けたものの安値を切り上げて戻り売り失敗。戻り高値をブレイクしたところでロングエントリー。

四時間足クローズから次の四時間が陽線担った瞬間にエントリーする人もいますね。

このように、トレードで勝つためには事実を確認してから後出しで乗るという心構えが非常に重要です。

よもや指標前に主観的なファンダメンタルズ予測でポジションを持つギャンブルトレードなんかしてませんよね?

来週10月2週の大まかなシナリオ

ドル円は150円での為替介入?の疑念から上値が重い展開が続きそうですが、10月3日の為替介入?の250pips下落は9月最終週安値や4時間チャネルらのサポート帯に下支えされて上昇、週足は長い下ヒゲの陰線となり結果的に強烈な下押しからの押し目買いという見方になりそうで、テクニカル的には4時間足、日足レベルでは依然上昇トレンドのまま。


ドル円4時間足

とはいえこのまま上昇に一気に転じるかというとやはり3日の下落が皆頭にありロングには懐疑的になりそう。

【ドル円4時間足買いのシナリオ】

このまま149.1の木曜高値付近でレンジとなり足場を作るならそこから150円目指してロング。4時間21SMAや日足21SMAが上がってきておりSMAも絡んでくるならさらに安心感が生まれる。

これといった足場を作らずにドンドン上に行ってしまうようであれば150円付近での値動きを注視し安易なブレイクアウトは様子見。
少なくとも4時間足レベルでの実体抜けから戻ってきて足場を作りレジサポ転換を確認してからでないと150円上でのロングはあまりしたくない。

一度売りを受けて9月末安値と4時間チャネルの複合サポート帯まで降りてくるようならそこでもロング検討。

さらに売りを受けて為替介入?の147.5まで下がってくるようならここがロングの最終防衛ラインと言えそうです。

【4時間足ドル円売りのシナリオ】
何と言っても150円付近での値動きに注視してそこで売りの形を作るならショート検討。

5日、6日にかけて上昇チャネルを作っており、これがフラッグになればチャネル上限から売りを考えたいところ。
ただトレンドライン単体ではレジサポとして信用度があまりないので150円付近か、あるいはその一つ手前の2週前高値149.7付近でもみ合って三週かけた三尊天井を形成してくれればフラッグ上限からショートを考えたい。

あるいは150円付近でダマシのブレイクが出ればそこで逆張りショート。

ただしテクニカル的にはまだ上昇トレンドは継続中なのでショートは基本的に逆張りになることに注意。

再び150円を目指してそこでも超えられないようであればようやく本格的に売りのターンになるか。


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