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楽しいだけじゃダメなのか?

「アナタ! 楽しいだけじゃだめなのよ」

その言葉にずっともやもやしていた。

半年通った水彩画教室を諸事情でやめることにした。
教室のオーナーマダムにもご挨拶に行ったときのこと。
マダムはおそらくご自身も芸術関係者と思われ。

やめることを告げてお世話になりました、というと、

「あなた上手なんだからもっと上を目指さなければ」、と言われた。
実はそこをやめても同じ先生のほかの教室にも通っていたし、絵は続けていく所存だったのだが長々説明も面倒だったので、

「でも半年間楽しかったです」、と話を終わらそうとしたときに、

「アナタ、楽しいだけじゃダメなのよ」、と言われたわけ。


楽しいだけじゃダメなんかーい

内心そう思った。
そしてモヤモヤした。

その数日後にやっていたキングオブコント見て思うところがあった。
出場者の芸人たちはこぞって口にしてた。
「楽しみます!」
「楽しくやれたらいいなと思います!」

最近のオリンピックでも当然のように
「楽しみます」と選手は言う。

なんせ円谷選手の記憶がある昭和生まれなもんで、時代も本当に様変わりしたなとあれを聞くたび思う。
誰かや何かのために頑張ってきたずっと上の先輩方はどう感じてるだろうか。

いや、私自身は頑張ることがカッコ悪いとか古くさいとかは思ってない。

へんに「顔晴る」なんて粉飾した言葉を見聞きするとどうもお尻のあたりがムズムズする。

誰かが一生懸命頑張ってる姿はカッコいいじゃない?
感銘受けるし。


ただなぁ
なんでモヤっとしたんだろうなぁ


しばらく考えてわかった。
というか結論に達した。

私はもう自分にプレッシャーかけたくない、のだ。


なんというか、もうゴールを決めて走りたくない、というのが本音。

世の中合理主義がまかり通ってる。
結果を自分自身でも他者からでも期待される。

誰かの期待で走る…

たぶんね、それが窮屈なんだな。

もう結構それ、我々やってきてるでしょう、10代の頃から(笑)

話は飛ぶが、私がコーチになりたての頃、小冊子を書きたいという人のコーチングをしたことがあった。

彼の目的を果たすお手伝いをしようと一生懸命コーチングしてるのだが、肝心な本人はのらりくらり。
なんで?となったとき、彼はこう言った。

やれてもいいしやれなくてもいいんですよね……


え?どういうこと?
じゃなんでコーチング受けてるの?

そのときはそう疑問に思ったが、実は彼のこの一言がず~っと心の隅っこにあり続けて。

20数年たったいま、もしかしてこういうことか、とピンときている。

含蓄のある言葉だと今では思っている。


めっちゃ乱暴なオチになるけど
生き方にダメもイイもなくどう生きてもいいってことだ!

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