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コンサルやめるってよ⑧ 拾う神との面接



カジュアル面談

 この企業とはカジュアル面談からコンタクトを取り始めた。相手はIT部門統括ディレクターだった。
 簡単に、私の転職理由や、職務経歴に関して答えた後に統括ディレクターから会社の概要、組織構成と役割、現在進行中のPJの概要について説明を受けた。
 逆質問の時間に「元々の求人のポジションでなくPMO系統のポジションで選考を進めることはできるか?」というのを聞いてみた。理由としては元々の求人のテック部門よりもスキルマッチしているPMO部門のほうが速く立ち上がり組織貢献できると考えたからだ。回答としては、統括ディレクターからもあっさり承諾を得たためその流れで1次面接に進むことにした。
 一通り話終えた段階で、「この人(企業)、私(製造業出身の外資系ITコンサルという人材)に興味があるな。」という熱意を感じていた。これまで落ちた時の面接管は、人事が書類通したけどor前の面接官が通したから面接するけど、ぶっちゃけ欲しい人材じゃねーんだよな・・・ってのがひしひしと画面越しでも伝わり、盛り上がらなかっただけに明確に違いを感じていた。

1次面接(人事面接)

 1次面接の相手は人事のマネージャーとの1on1で行われた。他の企業では1次面接からIT部門のマネージャー(+スタッフ)がほとんどであったた初手が人事というのはいい意味で日系企業らしさをどこかで感じていた。
「前職が製造業で御社については存じ上げております」と伝えるとすごく嬉しそうにしていたのを覚えている。
 人事面談では、基本的な経歴と転職理由についてに留まり、100%想定どおりの質問に100%回答して難なく1次面接通過の連絡をもらった。その際に1次面接のフィードバックと2次面接の想定質問を受領しそれに対して準備を行った。なんとしてでも合格を勝ち取りたいためこれまで以上に自分のキャリアビジョンを落とし込んだ。キャリアビジョンが描ける会社がやはり自身とマッチしている進むべき道だと感じた。

2次面接(部門メンバ)

 2次面接は、IT部門のマネージャとスタッフとの2:1で行われた。
ここでの面接では職務経歴について深掘りする内容が中心となった。これまで落ちた会社の面接で存分にリハーサル、事前準備を行っていたためスムーズに進める事ができた。逆質問の時間もカジュアル面談でディレクターと潰し込みができておりあっけなく終了しこれまた難なく2次面接通過の連絡と以下のフィードバックをもらった。
・PMO経験と質問への回答が的確で即戦力になりそう。
・社内外の複数のステークホルダーを巻き込んだPJ運営を経験している。
・元設計ということで製造業の知見も深く事業部側でも活躍しそう。
上記3点を評価してもらいこの時点でかなりの確率で勝利をつかめるのではないかと感じていた。

3次面接+最終面接(部門ディレクター&統括ディレクター)

 3次面接と最終面接は連続して行われた。まず私が入社した際に直属の上長となる部門ディレクターと30分、後半でカジュアル面談をした統括ディレクターと30分という形式で行われた。
 前半の3次面接では入社した際の直属の上司になる人物のため、多少の緊張しながら臨むことになった。
質問としては
・炎上している現在参画中のPJがどうすればうまく進んだのか?
・PJを進めていく上での重要にしているものはなにか?
といった実戦の思考を問われた。回答した内容について部門ディレクターも大筋同じ見解であり志向性が一致していることに安心した。
日々なんでこんなに炎上しているんだろう?とPJについて考えていてよかった。
 後半の最終面接は、私の「お久しぶりです、また会えて嬉しいです。」それに対して統括ディレクターの「僕もだよ、また会えると思っていたけどね。」という挨拶で始まった。
 続けて統括ディレクターは「うちのメンバー見てどう思った?」と質問を投げたけてきた。もう面接の形式張った質問はしない様子であった。
 それに対しては「一緒に働くイメージを持てた。」と答えた。これは媚を売ったわけでなく本音でそうだった。私は、何をするのかというのも大事だが誰とするかも大切にしている。苦しいときこそ周囲の人の支えや、刺激があって踏ん張りが効くし、その逆も然りであることをこれまでの経験で知っている。先程の部門ディレクターと志向性が一致していたことも安心材料であることや、これまでのエピソードを交えて話しているとディレクターは静かにうなずきながら聞いてくれていた。
 そこからは現在の炎上を続けているPJのソリューションについていくつかの質問があったため、引き続き炎上しておりなぜその状況が続くかを部門ディレクターに話した内容をサマリしながら説明するとそれを深掘りするような形で続いていった。どうやら同じソリューションを社内で検討していたようで生の声を私から聞き出そうとしていたようだ。いずれの質問にも納得してもらえるような回答ができ最終面接は終了した。手応えとしては十二分にあった。

果報は寝て待てというけども・・・・

 結果的にこの会社から内定をいただき受諾する形で無事Exitコンサルに向けた転職活動は幕を閉じることになった。
 しかしこれまでの面接は即日〜数日で結果をもらっていたが1週間たてども結果が来ず非常に毎日モヤモヤして過ごした。果報は寝て待てというが不安で寝れない日もあった。合格通知をもらってからオファーレターをもらうまでもまた1週間以上時間がかかった
 時間がかかった理由としては役員が海外出張していたため採用する決済会議がなかなか進まなかった事と私の年俸について部門と人事でせめぎあいがあったことが後のオファー面談で明かされた
 この背景は、外資系コンサルは一般的な事業会社と比べて高額な年俸を定額働き放題プランを交わしてもらっていおり、事業会社では、同等の金額を出すことが難しい事実がある。人事の算出した年俸では年収が下がりすぎるたので、年俸を限界ギリギリまで上げようと私を採用したい部門側は奮闘してくれていたのだ。 落とし所としては入社ボーナスをつける形で決着し、基本給+ボーナス+平均残業時間で計算された年俸は現在の約13%ダウンであったが入社ボーナスのおかげで5%ダウン程度で着地することになった。 
 残業時間は現在の半分以下には落ち着く見込みなので結果的には時間あたりの給与は改善される見込みなのでタイムパフォーマンスよく働くことが期待できる。なによりも入社ボーナスをつけるために部門が人事と戦ってくれたことが企業側からの熱意を感じて非常に嬉しかった。

最後に

 コンサルやめるってよは、よみやすさを重視して1500字程度にまとめることを意識してきたがVol.⑧は1500字を大幅に超えて過去最大級のとなった。ここまで読んでくださった方に感謝を申しあげます。
 ひとまずこれで一区切りですが、転職にまつわることや現職での経験、有給消化中の過ごし様、次の職場での内容について不定期更新ではありますが更新したいと思う。

2023/10/21 としゆき

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