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『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年8月1日・東宝・本多猪四郎)

6月14日(火)娯楽映画研究所シアターは、初Blu-ray化の『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年8月1日・東宝・本多猪四郎)をスクリーン投影。

この映画は、万博見物をしたその足で、おふくろの故郷、高知に行った時に、大丸前の高知東宝へ公開早々、観に行った。東宝チャンピオンまつりなので併映は『巨人の星 宿命の対決』『アタックNo.1 涙の回転レシーブ』『みにくいあひるの子』だったが、『アタックNo.1』は観ないで映画館を出てきて、デパートへ買い物にいった。夏休みということもあり、映画館は騒然としていた。

しかも土佐の言葉が飛び交い、なんともパワフルな男の子たちが、映画館の中を走り回っていた。この高知東宝は、遡ることその4年前、やはり夏休みに『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966年・本多猪四郎)を観てトラウマ体験をした映画館でもある。

ボクは8月9日が誕生日なので、このときアオシマの「ニャロメ」のプラモデルを、親戚のお姉さんに買ってもらった。本当はゲゾラのソフビが欲しかったのだけど、高知大丸ではまだ売っていなくて、帰京後、おふくろから竹ノ塚駅前の団地サービスという玩具屋で買ってもらった。ちなみに、この玩具屋の入っていたビルが、ギレルモ・デルトロ『パシフィック・リム』(2013年・レジェンダリー)で芦田愛菜ちゃんが怪獣に襲われるシーンに登場する。厳密には、竹ノ塚駅前ビルらしき建物として。

だけど、ボクにとっては、幼い頃の最寄駅だった、東武伊勢崎線・竹ノ塚駅前と思しき場所が『パシフィック・リム』に登場しただけで、数々の怪獣ソフビを買ってもらった聖地とリンクしてしまった。

さて、久しぶりの『決戦!南海の大怪獣』だけど、何度見ても、集中力が続かず、散漫な印象は変わらない。『マタンゴ』のメインキャスト、久保明さん、土屋嘉男さん、佐原健二さんが南の島・セルジオ島で、宇宙生物に取り憑かれたゲゾラ、ガニメ、カメーバと遭遇する南海ものなのに。

有川貞昌監督の特撮も『ゴジラの息子』同様、丁寧な描写を重ねて、なかなかなのだけど、やはり孤島ものは、空間的スケールが限定されてしまうからか。本多猪四郎監督の演出も悪くないのに。多分、宇宙生物が土屋嘉男さんにボディースナッチしてから、彼の中の「善と悪の葛藤」にドラマがシフトしてしまうからだろうなぁと。でも、幼き日に夢中になった高橋厚子さんが可愛いからいいか^_^ と毎回、毎回、観るたびに思うのでありました。

高橋厚子さん

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