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自家製スモークベーコン

  僕が燻製を初めてやったのは17歳ぐらいだったと思うんですよね。たまたま、釣具屋で見つけた燻製入門の本を買ったのがきっかけでした。まずはそこに書かれていたスモークビーフジャーキーを作ってみたいと思いましたが、実家には勿論スモーカーなんてないから、なんか似たような物って考えたら、当時の実家には小さな焼却炉がありました。ちょうどいい感じのスモーカーサイズ。まずは中の灰を全て描き出して綺麗にして親に頼んで当時も凄い高かった牛肉の塊を買ってもらって薄切りにして本通りに漬け込んで、休みの日の早朝から炭を起こして焼却炉の底の部分に設置して、その横にスモークウッドを置いてみたけど、なんか不完全燃焼っていうか上手くいかないなあ、もうちょっと火を強めてみよう!!ま!!何とかなるだろうと思いながら、薄切り肉を長時間、高温でスモークと言うよりベイクしてしまったから、イメージの中では売っているカチカチの干し肉でしたからね、なかなか固くならないと長時間、加熱してしまったんですよね。今、思えばもの凄い単純なミスだけど、暗くなって家に帰ってきた父親に『これさ、俺が作ったビーフジャーキー』と出してみると、一口食べて『まずい!!しょっぱい炭だな』と笑いながら、でもどことなく優しい笑顔で二口目も食べてくれた。でも、三口目は食べなかった。母はあんなに高いお肉が。。。と絶句していた。
  あれから27年ぐらい経つのかな?今ではこおしてベーコンを作れるようにまでなった。誰かが言ってた 失敗はそこで終わらせたら失敗なんだって、諦めずに成功するまでした人が成功なんだってさ。その通りだと思う。あの時に父は怒って僕を責めなかった。おかげで僕はベーコンまで作れるようになった。今でも燻製づくりの時にあの初めての日を思い出す。

材料

豚バラ肉      6lb
塩          9 tea spoon
粗びき黒胡椒             9 tea spoon
メープルシロップ      1C
ブラウンシュガー      6 Table spoon
水          1.5 C 
ピンクソルト    1tea spoon
(1C =250cc)

作り方

1.  ソミュール液を作る。肉以外の材料を全てボールに入れて、ホイッパーでよく混ぜ合わせ液状になるまで溶かす。


2.ソミュール液と豚バラ肉をジップロックに入れて、出来るだけ空気を抜き、液体が漏れた時に汚れないようにバットに入れて、4日から5日間ほど肉を漬け込む。この間は毎日、袋ごと肉の上下を入れ替えて均等に味を染み込ませる。


3. 肉をソミュール液から取り出し、クッキングペーパーで良く拭いたのち、スモーカーにセットする。デジタル温度計の一方を肉にもう一方をスモーカー内の金属に直接触れない部分に設置する。

スモーカー内を計る温度計は金属部分の当てると金属の熱くなった温度を計測してしまうので注意


4. 炭をあまり重ねないように広く設置する。そして炭の端っこに火をつける。これは一気に温度を上げない為。端に着いた火が徐々に隣の炭に燃え移ることで徐々に温度が上がる。この時に一気に火をつけてしまって加熱温度が急激に上昇すると肉に一気に火が入ってしまうので肉は縮んでしまう。

5. 炭の上にウッドチップやスモークペレットをスモークボックスに設置して、炭の上部に設置する。スモーク材はヒッコリーや林檎が良い。


煙の出口は少しだけ開けておく
空気の入り口は完全に閉じる。酸素が入りすぎるとスモーク材に火が着いて燻せない


6.スモーカーの温度を225°Fまで上げたら、その温度を保つように炭や空気穴を調節する。肉の完成温度は145°F。
7.が入ってしまいやすいので、30分に一回ぐらいは確認をして、場所や向きを変えることによって、全ての肉に均等に火が入るように調節すること。大体3時間か4時間ぐらいで完成する。 

最終的にこの色と内部が145°Fになっていれば最高の出来と言える。


8.肉の温度が145°F以上になったら、スモーカーからベーコンを取り出して、常温で1時間ほど休ませる。この時に休ませる事でさらにゆっくりと肉に籠った熱が広がって肉汁が全体に周りしっとりとした仕上がりになる。

この照りがゴール


9. 蓋やラップなどをせず冷蔵庫で冷やし表面を乾かす。

スライスした内部はこんな仕上がり。外側は飴色で中はしっとりとしたピンク色


10.ある程度冷えたら完成。あとはスライスして焼いたら最高の自家製ベーコンの出来上がりです。


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