資本主義のままで

経済思想家の人新生の資本論だとか、首相が言う新しい資本主義だとか、
最近資本主義自体をどうにかしようとするトピックが流行している。
私も10年程前から資本主義自体を疑いたくなって勉強してきた1人だが、
自分の役割としてはそこにメスを入れるというよりかは
資本主義の仕組みの中で弱い点を意識して、何を見せるのか・何を起こすのか を考えていくのが丁度良いんだろうなと思ってきた。(今更ですけどね)
とはいえ、一度10年近くかけて資本主義を勉強して見て得た事は多く、その中でいかに動くかを考える事は、他とは一味違うと思ってます。

じゃあ何をするのかってなると、急にめちゃ抽象的な話になるんですが
「顔の見える範囲で・温度のあるやりとりをする」という話かと思います。
資本主義は、分業と欲望を力の源として
顔の見えない超グローバルなやりとりを実現できる仕組みであり
それによって右肩上がりの成長・富の追求を循環させてきてはいるけども
その仕組みの負の側面(個人単位で見た時の不健全な循環)が起きている というのが結果だと思っているので、じゃあ自分の事業は顔の見える範囲でやろう という発想。

私は会社員で、東京で財閥系会社で働いているという意味では資本主義の恩恵を受けまくってると思う。給料の源泉は先述の資本主義的な果実そのものだと思う。それはもうありがたく頂く。笑
自分なりの役割を果たそうとしてるのは、個人でやってる事業の方。
個人では戸建2棟、マンション1戸の大家業をやっていて、東京から金沢に地域レベルの繋がりを持ちながら自分でコミュニティづくりをやろうとしている。
今後は戸数を増やすのではなく、コミュニティの面を拡大していこうとしているけれど、利潤のための拡大でなく中で起きる事の多様性を生む方向で活動を深めていこうと思っているという事。

何か商品を提供して、代金が支払われて都度関係が精算されていく仕組みではなく、
贈与や貸しがコミュニティ内で循環して、何か恩を返したい気持ちが求心力となる規模感・登場人物でつくりあげれたら、それは資本主義の仕組みの中での資本主義を補完する世界なのではないか。

そういう気持ちを持ちながら、
郊外新築戸建がマイホームの主流である金沢での「まちなかストック活用」のプロジェクトを走らせています。