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サクラサク

今の家に越してきて7年くらい。
家の近所の公園から川沿いに伸びる歩道に桜並木がある。

桜を誰かと見るというのは大阪時代もあまりやった事がない。桜の思い出と言えば、それこそベタに入学式。校門をくぐるとすぐ目に飛び込んでくるのが桜のピンク色だった。

学校に行けば毎年見る桜。
新学期が始まって1週間もすれば散って葉桜の緑になる。そこまで特別な思いを桜に馳せたことはない。

東京に越してきてから、何度か、上野公園の桜が綺麗だと言う話を聞き、せっかく東京に来たのだからと観に行った。思い出にはなったけど、印象としては人が大量に居たなぁということ。
人混みを歩きながら桜並木を歩いていたが、桜のピンクよりも、人の頭髪の黒の印象の方が強くなってしまった。

今の家に越してくる前の家でも、帰宅途中に桜が植えられている公園があった。
自転車で駅に向かいながら桜吹雪をくぐって仕事に行くこともあったけど、桜の季節だなと思うくらいだった。

それが5年くらい前から、それこそ結婚してからは毎年近くの桜並木を観に行っている。奥さんと桜を眺めながら100メートルほどの桜並木を往復するだけ。
それが1年に1度だけある。

川沿いだからか桜並木の途中に対岸に小さな橋が掛けられていて、その橋の近くまで桜の枝が垂れ下がってきていて手を伸ばせば花弁に触れられる距離になる。
そこで写真を撮るのが恒例になった。

最初は2人、その後は3人、そして去年からは4人。
上の子は段々周りの物への認識がはっきりしてきて、葉っぱの緑、桜のピンク、たんぽぽの黄色、そしてアリさんがいるよー!と地面を楽しそうに見つめる。

桜は上にあるのになぁ。
っておもったけど、子供は本当に自由だ。
忖度がない、自分のしたい事をまずする。そこに躊躇いはない。その思い切りの良さには本当に感服する。

小さなことで悩んでる自分が情けなくなる。
1度引っかかるとずーっと引きずるタイプですので、、、引越し先のネット環境の悪さがずっと引っかかって、でももう引っ越すしなぁ、、、色々手は講じたけど、あまり効果もなく。。。
どうすればいいかなぁー、なんて引きずりまくりのお父さんに、アリさんの写真撮ってー!!と無邪気に微笑む子供。

その笑顔をみてると、まぁ、何とかなるでしょ。意外とこの世は何とかなる事の方が多い。俺が諦めたら何も進まなくなる。とにかく前に向かってこーって自然と思えた。

最初は2人で見ていた桜を今は4人で見つめてる。来年には家族4人で手を繋いで歩いて桜を見あげることが出来るのかなぁ。

もう東京に来て14年。
毎年自分を取り巻く環境は変わっていくけど、桜は毎年、変わらずその場所で咲き続けてくれている。

花をみて思い出せる思い出が増えるのってとても素敵な事ですね。

来月からは舞台の本番も始まります。
久しぶりのDELUX本隊が3都市を回る。
めちゃくちゃ楽しんでやろうと思います。

ついでに、来週から始まる新生活も、楽しんでやろうと思います。

では、また水曜日に。

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