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抜かれたと知らぬ子が追う花火の音(2023/9/24)

これは育休前、育休中、育休後の2023年8月10日から2024年3月5日に僕が付けていた日記を、振り返りながら、1日分を毎日更新しているものです。(45日目)


 土日は一日元気いっぱいのワン氏と家で過ごすには長過ぎるため、外に出掛けることが多い。今日はお腹がパンパンになってきたカカはお留守番で、ワン氏と二人で近所の植物園までお散歩に行く。大人の足ならば歩いて10分かからないぐらいの距離なのだが、ワン氏の歩調に合わせればその距離は徒歩30分となる。抱っこをしてしまえばすぐなのだが、ワン氏が抱っこを求めるまでは自分の足で歩かせる。
 大人の1歩がワン氏の5歩、1歩歩いては待ち、1歩歩いては待つを繰り返す。正直、退屈だ。だが、秋のはじまりを感じるそよ風の心地よさや、ワン氏が見上げて気付く朽ち果てた高いひまわり(それはラピュタのロボット兵のよう)など、仕事に追われていては絶対に感じることができない、退屈で幸せな時間であった。育休中は思う存分、この退屈さを享受したいと思う。
 今夜は花火大会であった。幸せな時間をまた感じようとワン氏を連れ立って、音のなる方に歩いていく。が、花火の大きな音を聞いた瞬間、ワン氏は帰宅を要求。幸せな時間を感じる間もなく、4分で帰路についたのであった。

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