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寝ない子による読み聞かせが続く(2023/9/26)

これは育休前、育休中、育休後の2023年8月10日から2024年3月5日に僕が付けていた日記を、振り返りながら、1日分を毎日更新しているものです。(47日目)


 ジーナンの出産が間近に迫ったここ数日、僕の寝かし付けではワン氏が寝なくなってきた。カカが寝室から退室した途端、
「かかとねる!かかがいい!!とととはねない!!!とときらい!!!!」
と泣き叫ぶ。罵詈雑言を受けながら寝かし付けを試みるが、5分ぐらいで心が折れてしまう。来週は出産でカカは家を空ける予定、前途多難である。
 おそらくだが、ワン氏は出産が近いことに気付いている。僕のお腹がグルグル鳴ると、
「ととのおなかにもあかちゃん?」
と聞いてきたり、赤ちゃんの話をすると聞こえないふりをしたりなどなど、そのような節がいくつもある。今まで絶対王子として君臨してきたその地位が、揺らいでいることを感じ取っているのだろう。これから出産までの5日間は目いっぱい甘やかしてあげることを、ジーナンが寝た後にカカと確認した。
 現王子のワン氏はカカが寝室に戻ってきたからといって、眠ってくれるわけではない。寝室から起きだして、リビングに戻ってブロックをはじめたり、絵本を広げたり。ただ、無尽蔵と思われたワン氏の体力ゲージも21時を過ぎると急激に減少するようだ。絵本を持って布団に戻り、授乳ライトをトロンとした目で見つめだす。火を見つめる、温かい光を見ると落ち着くのは大人もこどもも同じなのだろう。
 トロンとした目で光を見つめていたワン氏が、横向きに寝ていた僕にピタリと添い寝してきた。ワン氏の右わき腹に僕の腕を差し入れ、左手でワン氏の身体を包み込む。僕の右頬にはワン氏の後頭部。ライトのスイッチで遊んでいた手から徐々に力が抜け、やがて僕の胸から定期的な寝息が聞こえてきた。
 僕は幸せ者だ。


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