スカイレジェンド解説「タブンネ」~タブンネを劣化ジラーチとか考えている人はポケカ折れ~

どうも、totokoです。

いよいよ明日「スカイレジェンド」の発売日です。

すでにカードリストも発表され各プレイヤーは考察に余念がないかと思います。かくいう自分も生放送にて各カードの解説を行いました。

※2時間近くあるので時間があるときにでもどうぞ

その際に言った「タブンネは強い」という意見。一部界隈では「あー確かに強いわ」っていう人もおりますが、「いやいや、所詮タブンネとかマグカルゴあってのカードやん。劣化ジラーチやん」という人が未だにいるという……。

マジでしんどい。無理。

というわけで今回はそのタブンネがなんで強いのか、そして活用方法はどんなものなのかに関して説明します。

そもそもジラーチとは全く違うカード

当たり前ですが、タブンネというカードはジラーチとは全く違うカードです。

そもそもアプローチが違います。

ジラーチは5枚ドロー1ピック(トレーナーズのみ)――使い方はいまさら説明することもないでしょう。悪名高き遅延プレイカードです。

対して、タブンネは1ドローのみです。つまり、エネルギーでもポケモンでもなんでも引けます(そらピックしないから当然ですが)。

そのドローの精度を上げるためにマグカルゴで確定させているわけですね。ゾロアーク系にたまにマグカルゴが入るのと同じようなもんです。

そうなると必然的に構築も変わります。

ジラーチ:トレーナーズ中心の構成で基本的にはピックするトレーナーズはそのターンに使うものを選ぶ

タブンネ:比較的オーソドックスな構成(ジラーチ型よりも)エネルギーが多かったり、ポケモンも進化ポケモン等が入っていたり。マグカルゴ等でピックするカードは場の展開に使うものが多い(もちろんどのカードもピックできるのでその限りではない)

具体的なシチュエーションで考える

わかりやすい例を上げるとすれば2進化デッキでしょうか。

アタッカーとなる2進化ポケモンを立てるためには

・たねポケモン

・ふしぎなアメ(または1進化ポケモン)

・2進化ポケモン

この3枚が必要となります。それらをジラーチとタブンネで揃える方法を考えてみましょう。

ジラーチ:
・たねポケモン→ネストボールorハイパーボール
・ふしぎなアメ(1進化ポケモン)→ふしぎなアメ(ハイパーボール)
・2進化ポケモン→ハイパーボールorポケモン通信

何はともあれ5ドローのうちにこれらのトレーナーズが来れば立てることができます。もちろん、すでにふしぎなアメが手元にあったり2進化ポケモンがあったりと場面は変わりますが0ベースから持ってくるならこのようなアプローチとなります。

タブンネ:
・たねポケモン→たねポケモンorネストボールorハイパーボール
・ふしぎなアメ(1進化ポケモン)→ふしぎなアメ(1進化ポケモンorハイパーボール)
・2進化ポケモン→2進化ポケモンorハイパーボールorポケモン通信

当たり前ですが、タブンネは好きなものが引けるので、幅はジラーチより広いです。もちろん、そのためにマグカルゴで確定させる必要はあります。

このように、ジラーチでは何をするにもトレーナーズ経由をする必要がありますが、タブンネだとそれが不要という部分の違いがあります。その差がドローできる枚数の差でもあるかと思います。

そのため普通のデッキならばジラーチでもタブンネでもあまり変わりません。

一見するとジラーチの方がやっぱりいいと思いますが、5ドローの中に必要なものがなければ意味がありませんので、一概にジラーチが優秀とは結論できません。

では、タブンネを採用する、つまり「タブンネにできてジラーチにできないこと」とは何か、ここが今回の主旨です。

タブンネはサブアタッカーである

いきなり何を言い出すのだと思っていると思いますが、実はタブンネにできてジラーチにできないのはこれなのです。

要するにタブンネで殴るということです。

もちろん、ジラーチも技は持っていますが要求に鋼エネルギーがありますのでどのデッキでも戦えるというわけではないです。なので、有名なジラサンデッキでは必ずアタッカーに交代しないと行けないので、交換カードが大量に採用されているわけです。

対してタブンネは要求エネこそ無色2ですが、どのデッキでもエネルギーさえ貼ることができれば攻撃ができます。

さすがにダメージは30ですが、大事なのは「毎ターン30で攻撃できるポケモンがドローもできる」ということです。

なので、盤面が整うまではタブンネで攻撃しつつ、毎ターン1枚ドロー(マグカルゴを使えば確定)し、盤面づくりをし、完成後は本来のデッキのメインアタッカーに交代し、戦うのです。

その時にはすでにタブンネで与えた30~のダメージが乗っているので、メインアタッカーが戦いやすくなっているはずです。

幸いにもタブンネは逃げ1なので、Uターンボードを採用したり、リサイクルエネルギーを使うことができます。また、リサイクルエネルギーを使えばサブアタッカーとして戦うタブンネのエネルギーとして利用もできます。

この30ダメージ、なかなか馬鹿にはできません。

というのも現状のポケモンカードにおいて低コストで30攻撃できるカードはわりかし多いのです。

フェローチェ&マッシブーンのジェットパンチだったり、サンダースGXのエレキバレットだったり。

これらはどちらもベンチにも30与えますが、どちらもGXポケモンとなるので、メインアタッカーに近いでしょう。

しかし、タブンネは非GX。倒されてもサイドは1枚。しかもこちらは毎ターン1枚ドローできるので無駄ではありませんし、ジラーチ系のように「ジラーチ→アタッカー(番終わり)。アタッカー→ジラーチ→アタッカー」のように入れ替えカードを多投する必要もありません。

そして何よりも、この30が後々に効いてきます。

例えばガブギラデッキだったら序盤のダメージをタブンネで与えておけば、すぐにガブギラが強化カラミティエッジを繰り出すことができます。

また、レシリザデッキだったら30を先に与えておくことで、フレアストライクで260。はちまき込ならば290まで出すことが可能となります。

つまりタブンネをサブアタッカーに据えることができる=今までサブアタッカーを用意できていなかったデッキ「毎ターンドローができるサブアタッカー」を用意することができるわけです。

30というダメージは、はちまき分です。ちょっと乱暴に例えると「1ドローができるこだわりハチマキ」とも考えられるはずです。

タブンネとジラーチは似て非なるもの

タブンネが発表され、このカードの使用方法についてまともに考察しているメディアがあまり見受けられなかったので、今回こうして書きました。

強いと言われるカードには強いなりの理由があり、またそれをフル活用するための運用方法というのが存在しています。

同じような効果のカードが出た際に「これって劣化〇〇じゃん」と言う前にまずは「なぜこのような効果のカードが出たのか、過去に似たようなカードはあったか、それと何が違うのか」という深いところまで考えることができればデッキの幅が広がり、それがトップTierを脅かすようなものになるかもしれません。

最近だとケンホロウがそれに当たると思います。

明日、スカイレジェンドが発売されますが、今一度カードリストを見直して、「このカードを活用するにはどうすればいいのか」これを考えると面白いかもしれません。

New metaというのはいつも「トロール理論」から生まれるものなのです。

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